1. 肉体の冠
《ネタバレ》 シモーヌ・シニョレにせよセルジュ・レジアニにせよ(少なくとも話の当初は)全然こんな顛末になる様にも思えないキャラではあるのですよね。特にレジアニは躰のナリも全然ゴツくないですし顔立ちもワリと甘い感じで、ソコにこれ見よがしにヒゲだけ蓄えてるモンだから個人的には何つーかマリオ(否、ルイージの方)にも見えてしまって……でも、かなり高度にノワールなラス前を越えてゆくと、結局行きついた先はスーパー純愛(悲恋)物語…という作品なのであって、ソコの質感には2人の繊細さは実にドンピシャだったかなあ、と(ラストシーンとか超・好かったですよね)。その意味ではシンプルに、ノワールとロマンスで二度美味しい映画だ、と言っても好いのかも知れません。コンパクトながらそのお得感も在る優れたクラシックだったかと。 [インターネット(字幕)] 7点(2022-05-28 18:32:39) |
2. ニューヨーク 親切なロシア料理店
《ネタバレ》 タイミング的に若干「誤解」を生じる恐れがあるかも知れないですが、お話的にも「ロシア」料理店であるコトに本質的な意味は無く、そもそも実はロシア人も(多分ひとりも)出て来ないのです。悪しからず… 人生に「ワケ」の在る種々の人々が、ともすれば更に更に苦境に落ち込んでゆきそーなトコロにおいて、ささやかな善意を寄せ集めて助け合って結果として皆が人生を好転させてゆく…という非常に共感し易くハートフルな映画です。全体的にもそこそこシリアスなお話の集合体だとは思いますが、描写自体はそこまでハードでもなく身構えて観る必要までは無いですかね。ゾーイ・カザンが魅力的でしたね。決してただ善人というワケでもなく多少おバカで少なからず小狡い面も有りつつ、そーいうネガティブさを補って余り有るポジティブな人間性をも醸し出す奥行き豊かな表現が素晴らしく役にハマってましたですね。まあ、そこまで特筆すべきポイントが在るという作品ではないかとも思いますが、全体的にはまずまずかと。 [インターネット(字幕)] 6点(2022-05-02 10:47:48)(良:1票) |
3. 2重螺旋の恋人
《ネタバレ》 恋愛系サスペンスかと思って観ていたら、終盤は完全にサイコ・スリラーの様でしたね。ただ肝心の結末部分に関しては、ソレっぽいコトを言ってドヤ顔を決め込んで居るだけでお話としては全くケリを付けられていない、と言ってよいでしょう。オシャレ不条理映画とでもゆーならまだしも、ここまで思わせぶりな描写を積み重ねてサスペンス風をカマしておいてこのオチは無いっしょ、とゆーのが個人的結論ですかね(私にとって、モヤっと終わるサスペンスとノンアルコールビールほどに存在価値の分からないものは無いのです)。 ただ、百歩譲ってオシャレ不条理映画と看做すならば、そのオシャレで耽美エロティックな映像面の出来はかなり高水準だったと言ってもよいのではないかと。主演女優さんは単純に美人で、細身でちょっと神経質そうな感じも役柄に非常にマッチしてて、かつ体を張った演技も結構凄めだったので、そこら辺は諸々フツーに褒められるトコロですし。お話の完成度か、映像美&空気感の完成度か、どっちをより重視するかで全体の評価も大きく変わってくる、という作品に思います。 [インターネット(字幕)] 5点(2021-05-21 00:30:30) |
4. ニンフォマニアック Vol.1
《ネタバレ》 ステイシー・マーティンは美人なのだが、どこか無機質な美しさで、色情「狂」の狂ってる生々しさが薄い(ゲンズブールは大分闇を感じる雰囲気なのだが)。全体としても何か表面的な内容になっている気がして、一人の奇特な女の生涯を描きながらも、少なくない部分がコメディとしてつくられているようにすら思える。ただ、このレベルの美人のハイレベルなエロシーンが満載というだけでも、(男としては)観る価値は十分に思うが。 [DVD(字幕)] 6点(2019-12-06 22:01:39) |
5. ニンフォマニアック Vol.2
《ネタバレ》 前作に引き続き、こちらも全体的には左程ピンと来ないが(ラストの展開なんかは正直イマイチ)、絶頂を取り戻したシーンのゲンズブールの表情は演技の域を超えているレベル。これを観ただけでも(色々と)満足。 [DVD(字幕)] 6点(2019-11-24 00:45:38) |