1. プレイタイム(1967)
これが1967年の作品とは驚き。古くささを感じるどころか、逆にすごい斬新。これこそが芸術映画ってものなのかな。全くセリフがなくても楽しめると思う。むしろセリフが全くない方が面白いかもしれない。何より全体の画面遊びと構成が非常に興味深い。特にレストランの場面で、ウエーターが客の花飾りの帽子に水をあげているようなシーンがちょっと小技が効いてて好き。またラストの街全体が色んな表情を見せてくれるシーンが印象的。ストーリーうんぬんと言うより芸術的に評価したい作品。 10点(2004-11-17 00:53:37) |
2. シティ・オブ・ゴッド
まさに貧困が人を狂わせている。愛を知らない子供たちが、いとも簡単に銃を手にし、いとも簡単に人を殺していく…。それは大人であろうと子供であろうと、人を人と思わない殺人は「戦争」と同じなんだと痛感した。そして、この今でも日本の裏側では、この「戦争」が行なわれている…。殺されたリトルゼの友人の男の子が、‘自由になるんだ、愛と平和だよ’みたいなセリフが印象的だった。それにしても、平和ボケの日本人にとって、こういう映画があるからこそ自分の国の平和さ、豊かさを実感できるというのは、皮肉なものですね。 10点(2004-03-08 22:14:30)(良:1票) |
3. カルネ
とにかく密度が濃い映画。全篇にわたる血の色と、恐ろしいほどの父の娘に対する奇妙で過度な愛情。性的なイメージとユーモアに満ちた衝撃的映像をたった40分の短編映画に凝縮させたのは凄い。 10点(2004-02-08 13:35:51) |
4. ひまわり(1970)
ひまわりって底抜けに明るいイメージがあるけど、本当は哀しい花なんだな…。でも、そういう風にさせたのも、人間ていう哀しい生き物なんだよな。 9点(2005-02-18 04:30:43)(良:1票) |
5. 告発
3年間という、人権などない光が閉ざされた闇と拷問の苦しみの日々が、本来の人間の心を失ったヘンリーに人を殺させてしまった。それはまさに彼を道具として扱っていたに違いない。彼が刑務所に入る前に犯した罪といえば、たった5ドルの盗みだ。それが人の人生をも変えてしまうとは本当に悍しい。本来のヘンリーは、人ひとり傷つけられないような心優しく穏やかな人間だったようにさえ思う。 9点(2004-07-31 06:49:49) |
6. 人生は、時々晴れ
公営住宅に暮らす、それぞれ心の奥底に孤独を抱えて生きている家族の日常風景を淡々と描いている。ティモシー・スポールなんか普通のイケてない中年のおっちゃんだし、その子供達も普通にデブだけどそこがものすごく現実的だ。これが米映画ならば美男美女の家族になっていただろうからね。こういう家族だから余計良い。それに、ラストの皆が皆全員にハッピーエンドが訪れるっていうのではなく、ちょっとした幸せが家族崩壊の壁をゆっくり溶かしていくような、希望を見出せるような余韻のある展開が良かった。また、晴れの少ないイギリスの天気に掛けたこの「人生は、時々晴れ」って邦題、結構好きだな。 9点(2004-07-16 02:20:03) |
7. パリ、テキサス
トラヴィスのような奴が本当に自分の親だったら嫌だ。でも、その身勝手さや心に葛藤を抱えながらも最後は振り向かずに去って行くラストは、男の孤独や悲しさ・人生の不可逆さみたいなものを感じて、ど~しようもないくらいダメな奴なんだけど、この男くささっつ~もんに私は無性に惹かれるもんがあって、無性にかっこ良くも感じてしまった。もしかしたら、私の求めてた男の理想像ってのはこんな奴なのかも知れない。ダメ人間だけど…。にしても、皆の中にも「パリ、テキサス」のような生まれ直すことの出来る唯一の場所ってのはもしかしたら、きっと、あるのかも知れない。 9点(2004-07-07 21:28:22)(良:1票) |
8. ノー・マンズ・ランド(2001)
あのラストはとにかく重い。他の戦争映画のような迫力さは全くないが、あの静寂の中で取り残されるラストってのは、派手な戦争映画以上に余韻の残る終わり方だった。こういう映画って珍しい。人間とは何か、戦争とは何か、全てにおいて皮肉って描いている。その分伝わるメッセージも強烈だった。 9点(2004-02-24 19:17:10) |
9. カノン
愛しすぎるってつらい…。ラストの「ジュテーム」の言葉一つが重くて深い。 9点(2004-02-09 23:02:25) |
10. 戦場のピアニスト
彼は本当に運がいい。観るには痛い映画だった。ドイツ兵の前でピアノを演奏するシーンが一番印象に残ってる。今まで獣のように酷い殺し方をしてきたドイツ兵が唯一人間らしい姿を見せていたから。こいつらも生身の人間なのだなと実感したシーンだった。 9点(2003-10-31 22:23:45) |
11. アメリ
いいですね。独特の不思議な世界観が。色彩感覚もカラフルで、ワンシーン・ワンシーンをすごく気を使ってる。そういうビジュアルからもフランス映画らしさが出てるんかな。 8点(2003-11-10 20:57:11) |
12. WATARIDORI
いつかは必ず約束の地に戻ってくるWATARIDORIは、いつか必ず故郷に辿り着く人間の人生にも似ているような気がする。後から何かじわじわくるもんがある。映像もいい感じに鳥マニアぶりが映し出されているが、話にもっと強弱があれば良い。 7点(2005-01-12 01:43:45)(良:1票) |
13. ポーリーヌ
介護・施設・家族の絆といった老後に関わる問題についてを基盤としているので、とても明るい作品とは思えなくて意外とヘヴィな内容で驚いた。これが答えということではなく、これも選択肢の1つとして考えて欲しいという事なのだろう。難しい問題だけどそれに救いが持てるのは、音楽、映像と天真爛漫に生きるポーリーヌの姿。知的障害者で靴ひもすら結べなくて1つ1つの行動には不自由してるけど、感受性の豊かさや明るい性格は全く普通の明るいばぁちゃん。そしてポレットにも心の何処かに孤独や悲しさがあって切なげな姿が印象的だった。唯一ポーリーヌが氷の事を”石が入ってる”は可笑しかった。 7点(2004-12-30 06:34:31) |
14. スパニッシュ・アパートメント
普通に良い。やっぱ多国との異文化コミュニケーションってもんは、素敵なようでいてその分大変なもんなんだよ。無論、シェアの奴の浮気を隠す為に、皆で必死になったりはしないだろうけどさ。「人生は出来の悪いコメディだ」ってセリフがあったんだけど、なんかものすごく分かる気がする。 7点(2004-11-13 01:08:19)(良:1票) |
15. 月曜日に乾杯!
毎日に疲れたおっちゃんのちょっとした旅行記みたいな映画です。屋根の上でヴェニスを一望しながらワインを嗜む…なんて渋すぎる。そしてスリに対して「無一文だよ」の一言。この一言はいいなぁ。こういうぶらり旅って最高じゃないですかね。 7点(2004-09-05 22:28:26)(良:1票) |
16. ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ
これに出てくるほとんどが、80・90過ぎたおっちゃんやおばちゃん達です。でもみんな笑顔でその年を感じさせないほど若々しい。どこかパワーに満ち溢れていて、魂を感じさせるキューバ音楽って奥が深い。彼らにとってキューバ音楽って、きっと生活の一部であり、彼らと一緒に生きてきたものなんだと感じた。こういう人生って最高。 7点(2004-07-20 04:58:45) |
17. 僕のスウィング
ストーリー的にはいまいちでしたが、音楽がマジいいでっす!音楽だけでもサントラ買いたい感じ。いいなぁ♪HPも結構かわいい。 7点(2004-02-19 18:01:09) |
18. ヒューマンネイチュア
リス・アイファンズ!類人猿役全くもって違和感ナッシング!OK! 7点(2004-02-09 23:30:59) |
19. ニュー・シネマ・パラダイス
随分前に、こずえ鈴と袴田が出てた旅行番組で、伊「ニュー・シネマ・パラダイス」に出てたトトに会いに行こうというコーナーがあって、大きくなったトトが登場。え、えぇ~これがトト~!?オットトトトトー。面影は薄っすらあったもののあの可愛らしかったお顔は何処へやら。普通の毛深そうなエロそうな伊人青年だった。ま、そんなもんか。でも、家族思いの優しそうな青年だった(どっちだよ) 7点(2003-12-21 19:43:57)(笑:2票) |
20. TAXi
なぜだか、あのTAXIに乗ってみたくなった。朝、ギリギリまで寝られるし。渋滞も何のその、爽快ではないか。内容はともかく。 7点(2003-12-13 23:45:08) |