1. ロード・オブ・ザ・リング - スペシャル・エクステンデッド・エディション -
いや驚いた。本作は未公開シーンを追加しただけのサービス版じゃない。映画の構成、てか、映画自体が劇場版とはまるで違う。本作ではオープニングにビルボ・バギンズのモノローグが入ることによって、よりすんなりと物語世界に入って行くことができる。ボロミアの苦悩、ロスロリアンの森での出来事等、ストーリーの流れに不可欠なシーンも多数追加。私の様な指輪読者ではない人間には絶対的にこちらがオリジナルであり、劇場版はスペシャル・ショーテンド・エディションといった感じ。これは映画の長さに感動の大きさも比例するという稀有な例です。評価アップの7点献上。 7点(2004-06-03 15:01:14) |
2. ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還
「三部作ついに完結!」と言うよりは、「やっと終わってくれた…」というのが正直な感想。他のシリーズ物と違い、きちんと三部作用に手抜かり無く作られたこれだけの作品に心を動かされなかったというのは、どうも「指輪物語」の世界とは肌が合わなかったらしいです(若しくは余りの遠大さに観疲れしてしまったのかも?)。今作についての最大の不満は、「二つの塔」でイヤと言うほど見せられたのとほとんど同じ城攻め合戦シーンを再び見せられた所。前作で既に満腹だったので、「またかよ」って感じです(結局、三部作で一番燃えたのはモリア坑道のシーンです)。その割にアラゴルンが王位へ戻ることを決意する部分も、滅びの山のシーンもあっさりし過ぎだと感じました。多少脚色が施してあるようですけど、個人的な意見として、もっと大胆に脚色してしまった方が良かったと思います。ということで、歴史的三部作合算して、7点献上。 7点(2004-02-20 01:09:11) |
3. ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔
「旅の仲間」が基本的にフロドの物語だったのに対し、本作は(各キャラクターそれぞれに深みが与えられてはいますが)サムとゴラムの物語になっていると感じた。サムの信念とゴラムの二面性でフロドの内的葛藤を表現する構成は(原作通りかどうか知りませんが)巧い。その為、クライマックスの筈のローハンの城攻め等、本筋から言って完全に脇のエピソードとなってしまってるので、個人的に今一つ熱くなれなかった。それにしても、長い…。三本出揃ったら丸一日かけて「ロード・オブ・ザ・リング」マラソンをしようと思ったこともありましたが、自信が無くなりました。「王の帰還」はいよいよオリジナルからしてエクステンデッド・エディションということなので、今から体調整えます。そういうことで、完結編に期待を込めて6点献上。 6点(2004-02-07 14:17:02) |
4. ロード・オブ・ザ・リング
「ハリー・ポッター」を寄せつけない剣と魔法の原典、「ハムナプトラ2」をあっさりと凌ぐ悪鬼との合戦、「エピソードⅠ」を遙かに越える壮麗な美術とロケーション、一流の役者が贅沢に魅せるそれぞれの見せ場、確かに3時間があっという間でした。でもこれは壮大にして純粋なるプロローグ、従って3本観終わってみないと何とも言えません(「帝国の逆襲」はほぼこれをベースにしてる?)。とにかく「二つの塔」がすぐ観たい! きっとこのプロジェクトは、続編が公開される度に評価が上昇していく希有な3部作になっていく予感がします。「旅の仲間」だけで評価してみればピーター・ジャクソンらしさも余り感じられず、取りあえずの所6点献上。 6点(2002-03-07 22:14:44) |