1. ひまわり(1970)
《ネタバレ》 最初に見たときは、どうしてマーシャはイタリア語が通じるんだろう? とか、まだアントニオは記憶を戻してないんじゃないか?(勘違いだった) とか、アントニオのお母さんが可哀想じゃないか とか、かなり穿った見方をしてグルグルしていたんですが、ラスト近くの、アントニオの電話に「もう男がいる」と答えるジョバンナの台詞は、最初嘘をついてると思ったのですが、赤ん坊の存在で真実だとわかった時、蝋燭の火から、普通の室内照明に照らし出された二人の歳をとった顔が二人の弱さを映し出していて、ここの光の演出が印象に残りました。 最後に列車に乗って離れていくアントニオから、冒頭と中頃に登場したひまわり畑のまったく変わらない満開の花を見たとき、「膨大な時間が流れたんだなぁ。」と感じ、切なくなりました。 良い映画だと思います。 [DVD(字幕)] 7点(2009-10-22 18:36:55)(良:3票) |
2. ヤッターマン(2008)
《ネタバレ》 見る前は、三池映画ということで、「大丈夫かなぁ、ヤッターマンなんだからファミリー映画のはずだよね?凄いエグいことになってないかな?」と、びくびくしながら見たのですが、その心配は杞憂でした。いや、笑った笑った。深キョンの浮世離れした存在感とか、主役二人の微妙さとか、それに反して生瀬とケンコバのハマりっぷりとか、薄幸の美少女の薄幸っぷりとか。もういちいち自分のツボにはまりっぱなしでした。これも三池監督の映像の独特のリズムのせいかもしれません。監督の最高傑作っていっても自分は納得しちゃうかも。 ただ、中盤に出てきた蟻にたかられて色んなとこからオイル出したロボットとヤッターワンとのキスシーンや、博士が娘をボコボコにするとこにはドン引きしました。 [DVD(字幕)] 8点(2009-10-22 19:19:15)(笑:1票) (良:1票) |
3. ドニー・ダーコ
《ネタバレ》 はじめに観たときは、よくわからなかったんです。ストーリーが反転する仕掛けとか、ウサギの正体とか、タイムマシンとか、一個一個は理解できるんだけれど、それで結局この話は何が言いたかったんだろう?って思っちゃったんですね。 だけどその後、他のDVDを観たとき予告編にドニーダーコの予告も入っていて、それに竹中直人のコメントが流れていたんですが、それが 「もうこの世には何の正義も真実もない…… つじつまあわせの人生に立ち向かおうとする 一人の孤独な少年の魂の物語だ!」 といった内容なんですが(細かいトコ思い出せなくて、ようつべの予告で確認しました笑)そのコメントを読んだ途端、自分の中のストーリーにピーンッ!と一本線が通って 、なんかひとつひとつに納得がいったんですね。「そっか、ドニーは世界に挑戦したんだ。それで世界を見捨てることにしたんだ。」それが自分の解釈。正しくはないかもしれないけど、そう思いました。 [DVD(字幕)] 8点(2009-05-11 02:56:12)(良:1票) |
4. ひみつの花園
《ネタバレ》 こういう金にがめつい主人公の物語だと、もっと主人公が人を騙したり裏をかいたり、そういう汚い手を使ったりするような物だが、この主人公はとにかく真っ直ぐだ。 車が必要なら自動車学校に通うし、目的地のためにスキューバダイビングやロッククライミングも習うし、大学だって通う。清清しい。まったく汚い手を使わない(銀行の金って時点で汚いかもしれないけど 笑)。 この主人公の潔い、びっくりするぐらいシンプルイズベストな行動力に、とにかく元気をもらえる。傑作じゃないだろうか。 [DVD(邦画)] 9点(2009-10-22 20:14:10)(良:1票) |
5. ペネロピ
《ネタバレ》 これはラブストーリーというより、一人の少女の自立の物語だったんですね。 ペネロピは彼に連れ出されるわけでもなく、自ら家の外へ出ます。積極的に人と交流を持ち、しかも呪いも・・・すごいタフ。そのためペネロピの彼、マックスの存在が、後半影が薄かったのが残念でした。マカヴォイいい役者だなー、と思ってただけに、もっと見たかった。 あとお母さんがちょっと可哀想じゃないですか?別にその血筋の人間じゃないのに、一番の被害を被ってますよね。魔女はそれでよかったのか? でもペネロピの部屋や衣装がかなり可愛い。総合して、6点で。 [DVD(字幕)] 6点(2008-12-17 22:33:56)(良:1票) |