1. アバター:ウェイ・オブ・ウォーター
《ネタバレ》 part1のレビューで『驕り高ぶって何でも支配して悦ぶ人間どもに自然界が罰を下す物語が好き』と書いた私ですが今作を鑑賞してその想いが倍になりました。もう、何もかもが前作のスケールアップ。空中⇔地上戦ならまだ何とか隠れたり逃走したりもできるけど、海上⇔海底戦では移動速度も範囲も限られるし窒息の危険もあるだけ緊迫感が増してる。そして何より今作では、家族も部族も含めた人間関係とその役割、信頼関係の構築に焦点を当てている(敵も味方も)ので、人間ドラマとして見応えありました。ほぼCG構成なのに大自然と野生の生き物たちの美しさと尊さを感じさせてくれる世界観が最高です。また箇条書き。 ①夫・父親・部族の長となってゆくジェイクの自覚と責任感の重さが現れ、重厚で深みあるキャラになってるのがイイ。 ②あれこんな奴part1にいたっけか?と思わせるスパイダー君。中盤のあたりから出自が解り終盤で存在意義も解る。 ③もしこの映画が日本制作なら芦田愛菜あたりが演じたと思われるアイドルポジションのジェイクの長女。1人アイデンティティに悩み人間関係に奥手だけど、1人だけ異様なほど海に順応していたからもしや開戦したら……と思ったら、やっぱり。 ④スケールアップしたのは敵の鬼畜米英、もとい、人間どもも同じで、前作以上に狡猾で陰湿で陰惨で汚いやり口と兵器で攻めてくる。パンドラ部族が勝てるのか!?とハラハラするが(以下自粛) ⑤自分のコピー作ってまで復讐しようとする大佐。目覚めた時点からキ〇ガイっぷりを発揮。その後ジェイクを探す手口も非道。ほんと悪魔だなコイツ。 ⑥ 前作で『最高にイイ女』と評したネイティリは、妻・母・女王の自覚と責任感の重さが現れ、もっとイイ女になってました。父と故郷の思いを大切にしたり、危機から救われると先ず神に感謝するあたりも良く、クライマックスでは彼女の言う所の悪魔(≒人間)にブチ切れて大暴れする姿は胸が空くほど最高でした。 3Dで観たゆえにCGとはいえ空と海の美しさも堪能でき、今年最後に観て本当に良かった作品でした。 …いつもの蛇足… え?コイツ助けるの? てことはpart3の伏線? [3D(字幕)] 9点(2022-12-31 15:02:41) |