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アイアン・バタフライさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 31
性別 男性
自己紹介 基本的に(よほど確証のある時以外は)「酷評」はしません。
(というより、できません)

多くの方が了解されていると思いますが、単なる誤解や無知に基づく「酷評」には、冷笑や憫笑以外の価値はないからです。
 
自らの無知や無能を棚に上げ、貧困なスキーマ(人生経験によって形成される思考の枠組み)を振り回して「これは駄作だ!」などと得意がるようなミットモナイことだけは決してしないように、自戒しております。

せめて「この作品の良さは、私には理解できないないけれど…」くらいの謙虚さは忘れずにおきたいものです。

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1.  雨の朝巴里に死す 《ネタバレ》 
戦争という大きな重圧が吹き払われた後にくる、解放感。  抑圧されてきた欲望が噴出し、そのこと自体が肯定すらされる傾向は、どの国・地域においても大なり小なり共通する社会事象です (わが国であれば、坂口安吾の小説や石原裕次郎の一連の作品あたりを想起すべし)。 ここぞとばかりに物欲と色欲に走る派手な女。それを冷たく眺めるストイックな姉。その姉の秘めた愛に何となく気づきながらも、妹を娶り、自らもささやかな欲求に耽る男。競馬と油井採掘で一発当てようと企む山師の義父。  ありきたりといえばありきたりな構成でしょう。  個人的には、60年代後半からのニューシネマ同様、こういう欲望肯定的な時代背景モノが苦手なのですが…(ついでに、E・テーラーのゴテゴテしたルックスも苦手。笑)。  もちろん、単純な欲望肯定ではなく、遊び好きの女房に辟易するV・ジョンソンの柔和で気弱な容貌や、あるいは、必死に自らを抑制しようと努めているかのごときD・リードの堅物な佇まいに象徴される通り、欲望と自制の狭間で揺れ動く人間性も巧みに描かれている点には、好感を持ちます。  邦題は素直にカッコいいと思います。(題がほとんどネタバレというのもすごいですけど)  
7点(2004-05-17 18:13:45)
2.  アメリカン・ビューティー 《ネタバレ》 
これを観て、登場人物の心理がまったく理解できない、あるいは本作は自分にとってまったくの別世界だと思うことのできる人は幸いでしょう(決して皮肉ではなくて)。大人も子供も、「自分は自由ではない」「自らの願望は満たされていない」と強迫神経症的に思い込みながら、生の充足感を求めて、平凡な人生を唾棄しつつ、欲望の赴くままに行動しようとするものの、どこまでいっても満たされない――まさにニヒリズムの極地。唯一、満ち足りた表情を見せているのが、ゲイのカップルと、死ぬ直前・直後のK・スペイシーのみという逆説。決してアメリカだけではない、日本も含めてある程度の経済的富裕を成し遂げた(=次なる目標を喪失した)社会に共通する問題であるといえるでしょう。もちろん、安直な解決策などあろうはずがない。たとえば、隣家の父親のごとく、秩序と道徳を体現しようとすればするほど(常に「自分は大佐だ」と言い募らなければならないように)逆に卑小で滑稽な存在にしかなりません(まさに昨今のナショナリズム親父を連想させます 苦笑)。せいぜいが、「サイコ」少年のように、市場価値のあるアイテム(ドラッグ密売)を身につけて不透明な世の中を巧みに生き抜いていくべし、という精神論くらいでしょうか。スペイシーが、回りまわってようやく身の丈に合った「家族との一体感」という幸福に逢着した途端、この世から消されてしまう悲劇。銃殺される前後に彼の見せた、満ち足りた柔和な笑顔、涅槃の境地にあるかのごとき安らかな死に顔には、胸を締めつけられ、涙を抑えることができません…。自由な世界、物質的に満ち足りた社会に住む人間特有の焦燥感・不遇感を、巧みな誇張と滑稽さをまじえて鋭く描いた名作であると思います。  
9点(2004-04-12 09:10:10)(良:6票)
3.  雨に唄えば
ジーン・ケリーを観るだけで元気づけられる、という人は結構多いのではないでしょうか。全身から醸し出される、底抜けの明るさ。マヌケとスケベが紙一重の、爽やかな笑顔。一見軽薄な言動の裏にある、誠実さと思いやり。深刻な現実がアホらしくなるような、シンプルで軽快なノリ。しかも、本作では、これまた愛すべきキャラであるD・オコナーが、これら要素をさらに一段とパワーアップ。『巴里のアメリカ人』同様、終盤で展開される「いかにもミュージカル」的な長いダンスシーンは、個人的には苦手。が、それを割り引いても、何度も繰り返し観てしまいます。で、観終わった後には、「気分がスカッとした!」という陳腐な言葉が、恥ずかしげもなくついつい口をついて出てきてしまう、そんな愛すべき作品です。
9点(2004-02-22 14:56:19)(良:1票)
4.  或る夜の出来事
高貴な身分の女性と無頼な新聞記者による逢瀬といえば、一般的には『ローマの休日』でしょう。言うまでもなく、キャラの違いで、こちらの方が、より庶民的(?)です。が、しかし、男女の言動や細部の描写は、こちらも勝るとも劣らず、実に上品なんですね。会話の内容は古典的な意味で「粋」だし、しょーもないラブシーンなんかがあれば興醒めにもなりましょうが、当然そんなものはない。こういう具合に、現実と虚構の皮膜(その膜は薄いようでいて限りなく厚いけれど)を感じさせてくれる映画は、何度観てもいいものですね。
9点(2004-02-17 23:09:28)(良:1票)
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