1. 愛されるために、ここにいる
「彼女を見ればわかること」のスペイン版?靴の意味が余りわからないし、全体的に焦点が絞れなかったです。 [DVD(字幕)] 6点(2008-04-05 18:18:14) |
2. あなたになら言える秘密のこと
《ネタバレ》 ハンナの告白があるまでは、なぜか重苦しい空気だけがあって、その理由が全くわからない。ハンナの告白で、初めてそれまでの重苦しい空気の意味がわかってくる。このあたり、もう少し前半でにおわせておいてくれたら良かったのにと思います。重いテーマを扱って、作品の雰囲気もそれにピッタリなので、もう少しストーリー展開の技術的な面を工夫してもらいたかったです。その一方で、ハンナの告白内容は、すさまじいバイオレンスなのですが、それを映像を見せないでハンナの口から語られる言葉のみで十分説得力があるように表現できているのは、それまでの空気の作り方がうまいからかなあと逆のことも感じてしまいます。このあたり、わたしもどっちか迷ってしまっています。ただ、二人が再開した後の展開は説明無く急だと思います。映画っていうのは作るの難しいですね。テーマは、日本人としてはわかりにくいので、クロアチア紛争を学んでからもう一度見直したい作品です。佳作といっていいと思います。 [DVD(吹替)] 7点(2008-04-05 18:15:35) |
3. アルジャーノンに花束を(2000)<TVM>
原作と比較してのここでの悪評価ですが、原作を読んでいない私としては素直に感動しました。マシュー・モディーンの表情が手術後、知能が増につれて変化してゆくのもよくわかるし、テーマも私なりにわかるような気がします。ただ、画面をいくつかに割る手法や、2000年の作品なのにまるで1960年代、70年代かと思わせるようなファッションや撮り方の意味がよくわかりませんでした。 [DVD(吹替)] 7点(2007-11-04 12:41:09) |
4. あなたにも書ける恋愛小説
《ネタバレ》 私の鑑賞しながらの心の動きは、「作家とタイプライターのやりとりって舞台的で期待が持てそう」、「小説のストーリーがあまりにも手抜きだなあ。こういうのは小説と現実世界が上手に行き来しないとねえ」、ポリーナが現実に登場したあたりで「わっ、期待が持てそう。でもあと少ししか時間が残っていない」、ラストで「やっぱり想像通りだったなあ」でした。悪くない作品だとと思いますが、構成とかラストとかがあまり工夫がないかなとおもいます。もうちょと小説の部分に力を入れて、現実にポリーナが登場してからもう一波乱あったら、感動できるエンディングになったのになあと感じました。 [DVD(吹替)] 5点(2007-07-14 22:18:40)(良:1票) |
5. アポロ13
元々ドラマティックな実話を、忠実に再現しようとしてるので悪い点のつけようがないといった感じかな。ゲイリー・シニーズとエド・ハリスがすっごくかっこよかったで~す。 [DVD(吹替)] 7点(2007-03-04 19:04:35) |
6. アザーズ
《ネタバレ》 ホラーはほとんど見ないので、点の付け方に自信がありませんが、それなりに楽しめました。あちらの世界の人が出てきて恐いなあと思ったら、実は自分たちがあちらの世界の人で、あちらの世界の人がこちらの世界の人だったって、こういうモチーフの映画ってあったようななかったような。それにしても、最近ニコール・キッドマンの出演作あれこれ観てるけど、どの作品でもすごい貫禄ある演技を見せてくれますねえ。作品の出来さえ良ければ、いつでもオスカーノミネートみたいな演技してるわ。 [DVD(吹替)] 6点(2007-02-24 21:21:43) |
7. アイズ ワイド シャット
《ネタバレ》 やっぱりわかりにくかった(わからなかった)です。2時間半を超す大作のほぼ真ん中あたり、ビルが秘密パーティーを追い出される頃からやっとストーリーらしくなってきます。でも、結局最後まで謎が残るのは2001年宇宙の旅と同じ。飽きずに何とか最後まで観られるのは、トム・クルーズの情けなさの演技が思いの外良いため。2001年で人類誕生や宇宙の謎に迫りたかった(?)キューブリックが遺作となった本作品では、人の心の中の宇宙の謎に迫りたかったのでしょうか?キューブリックの作品じゃなかったら、もっと低い点つけたような気がします。良くも悪しくもキューブリック的な作品でした。 [DVD(吹替)] 6点(2007-02-12 20:44:26) |
8. アメリカン・スウィートハート
《ネタバレ》 ジュリア・ロバーツとジョン・キューザックのラブコメとして見ると失敗作。映画産業のプロモの内幕暴露的コメディとして、ジョン・キューザックを主演男優として見ると少しはましかな。どっちにしても中途半端な作品です。 [DVD(吹替)] 5点(2007-02-07 21:50:30) |
9. 愛に迷った時
《ネタバレ》 マスオさんが浮気してサザエさんが怒ったら、波平さんとフネさんまで喧嘩を始めたけど、最後は丸く収まったみたいな感じ。ホームドラマもアメリカが舞台だと、なぜか格好いい~~。 [DVD(吹替)] 5点(2007-02-07 21:47:41)(笑:1票) |
10. 愛の地獄(1994)
《ネタバレ》 ここまで嫉妬の妄想に駆られるとまさに「愛の地獄」だと思います。フランス映画にしては出会いから結婚出産までテンポがいいなあと思ってみてたら、妄想・嫉妬の表現の執拗なこと。これでなにか落ちがあれば(例えば奥さんの仕組んだ罠とか)、サスペンスの良作になるんでしょうけど、結局最後までよくわからないまま終わるという(ベアールは殺されたの、それとも妄想?)、ほんとにフランス映画している作品でした。作品の最後の方は、サイコとコレクター(65)を連想してしまうのですが、それらの名作にはおよんでないですね。 [DVD(吹替)] 6点(2006-12-22 21:58:03) |
11. 愛のエチュード
《ネタバレ》 ロケ地の風景のきれいな作品です。そしてラストはちょっと感激。実際にルージンみたいな人が近くにいたら大変でしょうけど、一度はこういう常識を飛び越えた天才さんに尽くしてみたい気持ちはありますよね。なので、そのような気持ちをこの作品が満たしてくれました。欠点は、ナターリアがあそこまでルージンを好きになってゆく心の過程があまりうまく描かれていなかったこと。大人のルージンはほんとに変わっているのだけれど、子供のころは普通というか賢そうで、そのギャップが不自然だったこと。そして、ヴァレンチノフがなんであそこまでルージンの邪魔をするのかの合理的な説明がなかったこと。ナターリアの口から嫉妬でしょうというような言葉が出るけど、それだけでは説明がつかないと思います。この様な欠点はあるけれど、タトゥーロとワトソンの息もピッタリで、美しい風景とともに楽しめる作品でした。 [DVD(吹替)] 7点(2006-12-22 21:56:30) |
12. 愛と追憶の日々
母と娘のやりとりは面白いのだけれど。ストーリー自身がなんだかなあって感じで、しまりがないのであまり楽しめませんでした。デブラ・ウィンガーを殺しちゃう必然性ってあまりないですよね。シャーリー・マクレーンとジャック・ニコルソンはすごくいい。このふたりの別のドラマをもっと見たかった感じです。 [DVD(字幕)] 6点(2006-09-10 20:23:20) |
13. 姉のいた夏、いない夏
《ネタバレ》 邦題から大林宣彦監督の「ふたり」みたいなのを想像してレンタルしました。全体のテイストやストーリーは全然別物。ただ、所々に似たシーンがあります。ガラス越しに姉と会話するシーンや、最後の方で妹が「お姉ちゃんなんか大嫌い」って叫ぶシーン。もしかして、影響受けてる?「ふたり」は、亡くなった姉と語りながら、少女から大人へと成長する女の子がテーマ。そういえばこちらでも、姉フェイスの死の理由を探す旅に出た18才のフィービーが、次第に大人へと成長していく物語とみれないこともない。日本人がつくると「ふたり」で、アメリカ人が作るとこれなのかな。コテコテの日本人としては「ふたり」の方がいいな。姉の死の謎解きサスペンスとしてみると、あまり大したことのない作品です。それに、2000年になって、ベトナム戦争前後を舞台にした映画を撮る必然性やそこからのメッセージも感じません。 [映画館(吹替)] 5点(2006-06-10 10:27:25) |
14. 赤いアモーレ
《ネタバレ》 最初、現在と回想部分との区別がつきにくいのですが、そこのを乗り越えると物語を追っていけます。恋愛は、その場限りの甘言でもその一言一言、その一瞬一瞬が愛の真実であるのだから、こういうのもありかなと思います。エルザの妊婦姿を見て一瞬半狂乱になるけれどその後は平静。奪うだけじゃなくて、差し出す愛もあるはず。妻エルザの出産のあと、旅先のレストランのテーブルでティモーテオがイタリアに結婚の儀式をしてみせる。その場限りの戯れとわかっていても、イタリアのうれしそうな微笑み。この微笑みが忘れられません。ペネローペ・クルスはサブミッシブで献身的な愛人を好演しています。死後も、エルサとティモーテオの子供のアンジェラの無事を見守りにやって来たのにちがいない。ティモーテオとイタリアはレイプから入って純愛に陥るのだけれど、その過程をもう少し丁寧に描いてもらえたら、このあたりの必然性ももっと理解できると思います。イタリアの気持ちが、全部ではないけれども、よくわかるので8点です。ちなみに、主演のセルジオ・カステリットは「マーサの幸せレシピ」のイタリア人シェフですよね。また見てみたい俳優さんです。 [DVD(吹替)] 8点(2006-06-06 22:25:57) |
15. アパートの鍵貸します
《ネタバレ》 上司の情事に自分のアパートを提供して出世する男。妻子ある職場の管理職と恋をする女。いびつな生活を送る二人が、それまでの歪んだしがらみを棄て、まっとうな恋を成就させる。最後に二人がにっこり見つめ合いながら、カードを配り、受け取るシーンではいつも涙があふれてきます。ほんと~に、最高の映画です! [DVD(字幕)] 10点(2006-06-03 19:13:35) |
16. あなたが寝てる間に・・・
《ネタバレ》 この作品って、泣くようなストーリーではないのですが、私は最後のシーンでいつも大泣きしてしまいます。多分ジャックの家族がみんな素敵だからだと思います。明るい陽気なルーシーだから、かえってよけいに孤独の悲しさを感じてしまう。そんなルーシーが、最後になってわっと家族に囲まれる。そういうシーンに涙が出てしまいます。「素晴らしき哉、人生!」と並んで、クリスマスになると見たくなる映画ですね。 [DVD(字幕)] 8点(2006-05-27 10:49:01) |
17. 愛は静けさの中に
この映画のことは全然知らずに始めてDVDで観ました。30分過ぎから涙ウルウルで、最後までウルウル状態のまま見終えました。健常者の視点、聾唖者の視点、両方の視点から描いている作品で素晴らしかったです。水の中のセックスにはどういう意味があるんだろうと気になってました。水の中の音の聞こえない世界は、健常者にも聾唖者にも平等な世界だったんですね。「愛は静けさの中に」日本語題名もピッタリです。良い映画だったなあと思って鑑賞後調べたら、主演女優は本当に聾唖者で、しかも初めての映画出演でアカデミー主演女優賞。なるほど、感激するはずだ。良い映画に出会えて良かったなあ。 [DVD(字幕)] 9点(2006-05-21 17:17:54) |
18. アニー・ホール
有名なラブコメなのですが、意外とあっけなかったですねえ。ラブコメ観るとたいてい最後は泣けるんだけど、この作品では涙は出なかったです。でもまあ、男女の心の機微なんていつの時代でも同じようなものなので、共感できる部分も多いです。後で惜しくなって撚りを戻そうとしても、一回ダメって言ったらダメなもんだしね、女の子は。作品もテンポ良く面白いと思います。ただ、明るい顔してマリファナ・コカイン(だったかなあ?)でセックスといわれると、どうしても時代感がでてしまいます。公開当時に観ていれば、もうちょっと高い点数になるのかなと思います。 [DVD(吹替)] 6点(2006-05-20 23:01:05) |
19. アデルの恋の物語
イザベル・アジャーニ。精神に異常をきたした女性を演じさせたら、彼女の右に出る女優さんはいません。彼女の多くの主演作の中でも、ヴィクトル・ユゴーの次女を演じた本作品と「カミーユ・クローデル」は、ほぼ同時代に実在した人物が、次第にそして完全に狂ってゆく過程を見事に演じています。アジャーニの一人芝居と言っても良いような作品です。彼女は、最高の演技を残した作品を、最初の主演作で手に入れたのだと思います。トリュフォーの作品というよりも、アジャーニの作品ですね。全体的に色調が絵画的なのと、最後の独白(ナレーション)が妙に明るく希望に満ちているのはトリュフォーの演出なのかな。満点の作品です。 [ビデオ(字幕)] 10点(2006-05-13 16:55:42) |
20. 逢いたくて(2002)
《ネタバレ》 この作品は主演女優(ドヌーヴ:ファネット)と3人の助演男優からなる作品だと私は思っています。中年のファネットは、めぐり逢い(1957)を観て涙する、子供も成人した(多分)バツイチの美術編集者。学生時代の同窓生のフィリップ(後ろ姿のみ登場)が忘れられない。同じく同窓生のベルナール(フィリップの影としての役割か?)が言い寄ってきてもこれをはねつける。そんなある日、フィリップから、ニューヨークのエンパイアステートビルの最上階で逢おうと手紙が来る。彼女は仕事でニューヨークに行き、そこで写真家のマットと出会う。マットもファネットを誘うが、彼女はフィリップと待ち合わせたエンパイアステートビルの最上階に向かう。エレベーターの前でベルナールを見つけて、彼女は再会を断念し外で待つマットの元へ向かう。ざっと、こんなストーリー。ファネットの気持ちの揺れは丁寧に描かれているけれど、助演男優のプロファイルがぼんやりしていてわかりにくい。でも、それでいいような気がします。私見ですが、ファネットは、昔の恋に恋してる。最後にエレベーターに乗らずに、マットの方に行ったのは、「昔の恋」を断念しマットを選んだのではなくて「昔の恋に恋し続ける」ことを選んだのではないだろうか。そう考えるとファネット以外の人々の描写は、ソフトフォーカスでいいのだと思います。作品の中で2カ所、ドヌーブに対してハッとするような行為が行われますが、それは観てのお楽しみです。大人の雰囲気が漂う中に、ファネットの乙女心がチラチラ見える、女はいつまでたっても乙女なのよということをアピールする作品です。余談ですが、原題のAu Plus Pres du Paradisは、めぐり逢いの中でデボラ・カーが、待ち合わせの場所を「天国に一番近いところ」と呼んだことから来てるみたい。フィリップからの手紙に書かれた待ち合わせの場所も、たしかPlus Pres du Paradisと読めました。 [DVD(字幕)] 7点(2006-05-12 21:31:25) |