21. COWBOY BEBOP カウボーイビバップ 天国の扉
あそこまでハイテク環境に置かれながら、ひたすらにハードボイルドスタイルを貫く世界観とキャラクターは、ある種の新鮮味も持ち良かった。何気ない言い回しや立ち振る舞いには、「ルパン三世」をも連想させる雰囲気の良さがあったと思う。ただ、どうなんだろう、それほどひねったストーリーではない割には、若干尺が長すぎたようにも感じる。中盤の展開の遅さは、中だるみを生んでしまった。作品自体のテンション上、大波を打って抑揚をつけられるものではないと思うので、もっとコンパクトに凝縮してくれた方が、映画世界に入り込めたと思う。 [ビデオ(字幕)] 5点(2004-11-14 11:41:25) |
22. 火山高
ナンセンスに派手なアクションシーン、バカらしいキャラクター設定は期待に添う破天荒さだったが、思ったよりもストーリーが普通だったように思う。この手の映画はノリが中途半端だと一気に盛り下がってしまうので、ストーリー的にも過剰すぎるくらい突っ走ることが大事だと思う。 [ビデオ(字幕)] 3点(2004-02-04 19:55:22) |
23. 華麗なるアリバイ
ある週末、大邸宅に集ったある親族。何やら訳ありの人間模様の中で、“殺人”が起こる。という設定自体は、アガサ・クリスティーのミステリーのとても「定番」的なものだ。 「名探偵ポワロ」や「ミス・マープル」のように、過去の血塗られた人間模様が浮き彫りになりつつ、真犯人が特定されていくのだろう。と、たかを括って観ていた。 しかし、ストーリーは一向に具体的な展開を見せず、殺された男にまつわる女性達の愛憎の様がドロドロと繰り広げられるばかり。 それがフランス映画ならではの特性によるものなのか、それともそもそも原作がそういうノリなのか、判断がつかぬまま映画はクライマックスに差しかかるであろう時間帯に突入していく。 すると、登場人物の一人の男が心神喪失気味であるというくだりが突如として描かれたり、その男と殺された男の愛人とが関係をもったなどという展開が、ほとんど意味不明に矢継ぎ早に繰り広げられる。 結局ラストは、真犯人が本性を見せ、愛憎劇の中でドタバタとして息絶え、「事件解決」となった。 正直、「何だったんだろう?」という根本的な疑問符が頭から離れない映画だったと思う。 それは、デヴィット・リンチの映画のような魅惑的な「混沌」が描かれているということではまるでなく、ただただ映画として稚拙で、楽しみがいの無い映画であるということでしかない。 まあ唯一見所と言えば、モニカ・ベルッチを7割減くらいしたイタリア女優のエロさくらいか……。 [DVD(字幕)] 2点(2011-01-10 19:22:54) |
24. 感染列島
期待通りの“駄作ぶり”に、怒りなんて感じる間もなく、なんだか安堵感すら覚えた。 小松左京風のタイトルからして、てっきりそれなりに売れた原作小説の映画化と思いきや、完全なオリジナル作品だった。 いや、オリジナルという表現にはあまりに語弊がある。国内を騒がした“パンデミック”に対しての危機感に便乗して、1995年の米国映画「アウトブレイク」をパクろうとした映画なのだから……。 「アウトブレイク」は言わずと知れた傑作なので、言い方は悪いがそれをパクること自体は、もはや問題ないと思う。 問題なのは、そのパクり方があまりに「下手糞」過ぎることだ。 なにも世界的な娯楽映画に勝ってほしいとか、主演の妻夫木聡にダスティン・ホフマンを彷彿とさせる演技を見せろとか、そんな無理難題を言いたいわけではない。 せめて、いい“お手本”があるのだから、多少工夫が無くてもいい所をしっかり真似て、なぞるぐらいはしてくれよと言いたい。 ここまで大筋を似せておいて、どうしてただ模倣することすらできないのか。本当に理解に苦しむ。 何もかもが悪いのだろうけれど、やはり最も目に余るのは、脚本の稚拙さだと思う。 どのキャストも、他の作品ではそれなりに良い演技も見せてくる俳優ばかりだったと思うが、発される台詞の一つ一つが嘲笑を禁じ得なかった。 俳優というものは、脚本や演出によってこうも素人臭くなるものかと、改めて思い知った。 どうやっても「良い映画」にはなり得なかったのかもしれないが、題材はやはりタイムリーなだけに、もう少し「マシな映画」に仕上げることはいくらでも出来たと思う。 檀れいが、選択の余地無く生存の可能性が断たれた人たちの呼吸器を無表情で外していくシーンは、描き方によってはもっと印象に残る名場面になったはずだし、国仲涼子の旦那役で登場する爆笑問題・田中裕二の決して上手くない泣き演技には、幼子役の子役の助力もあり泣かされてしまった。 ほんの少し真っ当な“センス”さえあれば、これほどまで“悲劇的”なことにはならなかったと思う。 あまりに不味くて我慢ならなかったので、間髪入れず口直しに「アウトブレイク」を見直した。面白過ぎた。 「アウトブレイク」の面白さをより引き立たせることにおいては、最高の映画だと思う。 [CS・衛星(邦画)] 1点(2013-10-01 22:48:59) |
25. 快盗ブラック・タイガー
映画自体の雰囲気から醸し出されるバカバカしいノリを期待したのだけれど、思ったよりもハジけた演出が無くテンポの悪さに拍子抜けした。大した話じゃないくせに妙にまどろっこしい展開は退屈そのもだった。 1点(2004-01-28 16:33:13) |