1. 君の名は。(2016)
《ネタバレ》 公開3日目に見たが、今更覚え書き。 以前の作品から一貫して映像美は、素晴らしい。今作を一言で言うならずるい作品。 ・難しいシーンは描いていない(ヒロインが父親と対峙する場面や、お風呂など瀧がヒロインの体に興味を持つ場面は無し ・入れ替わりは設定として許容できても、なぜ「逢魔が時」になると時間軸が違う2人が出会うことができるのか、説明が弱い 良くも悪くも万人向けの「いいとこどり」な作品。ただ、自主映画出身の監督がここまでヒットを飛ばせるという可能性を 見せてくれたのは、いいことだと思う。 昔から監督のファンをしていた身としては少し寂しいが、また以前のようなクセのある作品を作れる機会(資金と知名度)を得られたのなら、この作品のヒットにも意味があると感じる(笑) [映画館(邦画)] 8点(2016-10-08 07:52:21) |
2. キャプテンハーロック -SPACE PIRATE CAPTAIN HARLOCK-
低評価だったので期待せず、ブルーレイでレンタル、ちまちまと見たのだが… うーん、終わり方が微妙なのかな。全編微妙なのかな(苦笑) 声をあてている芸能人の演技も、古田新太は上手いと思ったが、三浦春馬は普通、主演の小栗旬は贔屓目に見てもあまり合っていないように感じた。 蒼井優も、声優としては評価されているのかもしれないが、このキャラはなんか違うような… 滅茶苦茶酷いわけでもなく、熱中する面白さがあるわけでもなく…。 なんとも中途半端な出来だと思う、お金は凄くかかっていそうだけど…… [ブルーレイ(邦画)] 5点(2015-07-11 17:24:18) |
3. 黄色い星の子供たち
《ネタバレ》 辛いが、美しい。辛いだけの映画は多いが、美しさも備えているのは少ないと感じる。 サラの鍵→本作という順で鑑賞してよかったかも。サラの鍵はエンタメとしてヴェル・ディヴ事件を描いていて、本作は更に踏み込んでいると感じた。 この作品の凄いところは、色々な登場人物が出てきているのに描き方に偏りがないこと。 群衆劇のように、様々な人に上手く焦点があてられていて感心した。 ラスト、ノノから笑顔が消えてしまったことが、この作品の訴えたいことの1つだと感じた。 ノノ(や同じ境遇の子どもたち)が再び笑えますように… [CS・衛星(字幕)] 8点(2013-10-14 23:26:36) |
4. キッズ・オールライト
あーこういう人いるよね!という、人物描写が非常に巧みな作品。 聡明だが、常識の範囲内でしか思考・行動できない主人公(?)ジョニ。15歳の男の子という、不安定さと反抗的な態度を見せながらも根の優しさが見え隠れするレイザー。 言いたいことはハッキリ言い、行動力も自信もある女性、ニック。反対に言いたいことは我慢しがちで自分で自分のことがよくわからず混乱し、理性的ではない行動を取ってしまうジュールス。 そして、自分は特別だと心のどこかで思っていて、人と違った道を堂々と歩み、その軽薄な雰囲気と自信ゆえにモテている男、ポール。作中では様々なキャラに自惚れやと評されていましたが、確かに。でもこういう男はいる(笑) あと、ジョニの友達のサシャのような子もいるよなーと。何でも性的なことに結びつけて考えてしまう、少し可哀想な子… こんな感じで、いるいるこういう人ー!という共感度が高く、ストーリー展開よりも人物描写の上手さで楽しませてくれた作品。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2013-09-03 19:23:54) |
5. キツツキと雨
この監督独特の空気感・間合いは合う合わないがあるかもしれないが、自分は好きだ。昔の邦画をちゃんと見ているわけではないが、なぜか「昔の邦画らしさ」を感じる。この作品は異質な者同士が出会って、お互い少し成長するという話。役所広司と小栗旬の組み合わせがまたよかった。南極料理人と同様に、笑える箇所もたくさんあり、軽い気持ちで見られるが、見終わった後には何かを感じることができる、良作である。 [DVD(邦画)] 8点(2012-07-17 00:10:09) |