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プロフィール
コメント数 137

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1.  キャスト・アウェイ
この映画の最大のテーマはズバリ、主人公とバレーボール“ウィルソン君”との友情物語だろう。一番のテーマであるはずのヘレン・ハントとの悲恋物語がほとんどオマケになってしまった。厳しい現実にむき出しに晒された生身の人間のとんちんかんな行動って、はたから見るととても滑稽なんだけど、でもひどく物悲しかったりする。どこぞの映画の宣伝文句じゃないけど、「人間はおかしくて悲しい」がとてもうまく表現されていた。ストーリーの構成についての意見は賛否あるようだが、私は、無人島のシーンをもっと長くとって、前ふりや後日談を今より短くしてしまった方がいいんじゃないかと思う。ラストあたりで、主人公の運転する車の助手席に“生まれる前のウィルソン君”がのっけてあったが、きっとあのボールにあの顔を描くつもりだろう…「オマエの顔は覚えているぞ」って。
5点(2003-03-14 07:26:58)
2.  キャリー(1976)
血まみれ劇での大爆笑は、血を浴びたキャリーではなく、バケツ落下で頭にガコンッ!が誘発したものでは?冷血な同級生といいサイコな母親といい、キャリーって、ほんと悲惨な環境での生活を強いられているねぇ。だからこそ、卒業パーティーでひとときの幸福感に包まれるキャリーの姿は、観ていてこちらも楽しくなってしまう(が、急転直下、例の惨劇へ)。それにしても、あのパートナー役の男子高校生は骨のあるいい男だ(巻き添え喰らってしまうが)。いい人悪い人区別なくキャリーの怒髪天攻撃の標的になるところが後味悪く、そこがかえってホラーらしくてよい。
6点(2003-01-03 05:04:29)(良:1票)
3.  キング・オブ・コメディ(1982)
いわゆるストーカーを題材にした映画はいくつもあるが、私が一番怖かったストーカー映画はコレ。勘違いを突っ走るデ・ニーロの姿もスゴいものがあるが、個人的にはその相棒(?)的存在のお金持ちのお嬢さんが怖かった。顔のデッサンがなんとなく歪んでるのだ。いや、当然、顔の作りを最大限に活かした演技なんだろうけど、イッちゃってる表情が抜群にうまかった。そして、スコセッシの演出のうまさも光る。とくに怖かったのが、昼休みに街中を歩いているジェリー・ルイスがストーカーの女の子にあとをつけられていることに気付いて早足で仕事場に逃げ込むシーン。ルイスの焦りの心情に合わせるかのようにだんだんと手持ちカメラのブレが大きくなっていく…それだけで十分、ルイスの感じる恐怖感というものが伝わってくる。ちなみに、この映画のラストをデ・ニーロが現実的に成功したものと解釈される方が多く、それも決して間違った見方ではないと思うが、みなさん、よく思い起こしてみよう…この映画でのデ・ニーロはパラノイアであり、劇中、何度となくデ・ニーロの妄想を描写するシーンがあったはず。映画の中ごろで、デ・ニーロが片思いの女性を連れてルイスの別荘を訪ねるシーンがあるが、あのシーンをデ・ニーロの妄想の一つだと思った観客も多いはず。でも、あれは現実のシーンだった。そう、この映画には現実と妄想が何の区別もなく放り込まれているのだ。だから、あのラストが現実なのか妄想なのかは観客の誰一人として確信することはできないし、また、作り手も曖昧なままで終わらせたのだろう。そういう意味で、この映画は、『タクシー・ドライバー』のテーマを踏まえながら、さらに一歩踏み込んだ内容となっているのだ。
7点(2002-10-04 06:08:23)
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