1. グッドモーニング,ベトナム
どこまで台本があり、どこからがアドリブだったのだろう?“グーッモーニン!ベットナーーーム!!”から繰り出されるロビン・ウィリアムスの至芸。 彼が早口で連発するアメリカン・ジョークの面白さ理解するのは字幕では限界があると思います。でも、ジョーク内容云々よりも、声色を変え、微妙にテンションを変えながら怒涛のように繰り出されるロビン芸は凄いの一言です。 「プラトーン」がその代表作になると思いますが、ベトナム戦争をリアルに伝えようとしたアメリカ映画が次々誕生したこの頃にあって、異色の存在である本作。 しかしクロンナウアーと、あるベトナムの兄妹との関係などを通して見えてくる戦争の虚しさ、アメリカの傲慢さ。サッチモが歌う“what a wonderful world”を背景に挿入されるベトナム戦争の風景があまりにも悲しい。戦争の悲惨さを伝える直接的な描写は控えられながらも、戦争の虚しさを感じずにいられない作品です。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-08-29 21:35:04)(良:2票) |
2. クロコダイル・ダンディー
好きですよ、この映画。ストーリー的にはどうってことのないコメディなんですよ。でも、ダンディーの放つ台詞の一つ一つが実にいい。ド田舎から大都会に来ても、何らカッコつけることも都会に臆する事もなく、街を行く無表情な人の波に「グッダイ!」と声をかけるダンディが実にいい。ダンディが時折見せる笑顔も素敵だ。ダンディのキャラでもっている映画かもしれないけど、このキャラを見事に作り上げたと思います。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-06-14 23:21:43) |
3. グロリア(1980)
中途半端な予備知識があってグロリアがもっとド派手に撃ちまくる映画だと思っていたけど、意外にそのシーンは少なく、グロリアと坊やが次第に心を通わせていく逃避行の描写に重点が置かれている作品でした。グロリアと組織の追手との直接対決のシーンが結構あっさりしており、ここにもう少し緊張感があればよかったですが、全体を通しては荒んだ地下鉄や街の雑踏の風景や殺風景な安モーテル、どこから組織の追手が現われるか分からないような風景と、そんな風景の中にいるグロリアがとてもいい絵になっており、ジーナ・ローランズの役作りは完璧だったと思います。 [DVD(字幕)] 6点(2011-02-07 00:26:57) |
4. 9時から5時まで
まあ、典型的なおバカコメディなんですけど、これは面白いですよ!大いに笑わせてもらいました。男が観ても十分面白いですが、普段オフィスで頑張っているOLさんにもオススメですよ。大ヒットしたドリー・パートンの主題歌もいいですね。難しいことは一切抜きで気軽に楽しむにはもってこいの映画だと思います。 [DVD(字幕)] 7点(2009-04-08 00:21:48) |
5. グッドモーニング・バビロン!
《ネタバレ》 イタリアからアメリカにやってきて、言葉の壁や数々の苦難をいつも二人の力で乗り越えてきた兄弟の物語です。親子愛、兄弟愛、映画への愛に溢れた素晴らしい作品だと思います。ハリウッド草創期の描写がとても楽しく、兄弟が作った象の美しさ、人工の光ではなく、スタジオに降り注ぐ陽の光の美しさに感動しました。また、オメロ・アントヌッティ演じる父とグリフィスが対面するシーンも良かったです。ラストはちょっと無理やり感がありますが、それでもやはり、兄弟がカメラに向かって子供達に最後の姿を納め合う姿には感動しました。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2008-12-25 23:55:53) |
6. 黒い瞳
マストロヤンニの名演を堪能しました。とびきり明るいけどちょっといい加減、でも決して悪い人間ではない愛すべき男。この頃のマストロヤンニはこんな男をコミカルに演じさせると天下一品です。ロシア人のミハルコフ監督が放った会心のイタリア風のコメディだと思います。ミハルコフ監督がマストロヤンニを起用し、イタリア映画風の展開の中にさりげなく挿入されるつむじ風や雨、そして旅先で出会うジプシーや霧の立ち込める美しい風景などの中にミハルコフ監督のロシアの大地と自然と、そこにたくましく生きる人間への敬意が感じられます。 [映画館(字幕)] 9点(2008-11-19 22:35:54) |