1. 雲のむこう、約束の場所
SFとは言え、自分の国が舞台だと既存の知識が邪魔をして突拍子もない世界観にすんなり入っていけなかった。ストーリーもキャラクターもどこまでも「それっぽい」のだがそこ止まりで、消化不良にすら至らないこの薄っぺらい印象を改めて検証するために再見しようという気にはなれないのが残念。私にとっては美しい背景CGをボーッと眺めるための映画。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2012-12-17 15:18:35) |
2. 空中庭園
一見、家族で観られるファミリードラマのようでありながら、のっけから観る者をわけもなく不安にさせる薄ら寒さの演出が秀逸。家庭という平和の象徴のような場の危うさがうまく描かれていて面白かった。この作品時点で既に、キョンキョンと永作は、主役をはれる現役女優としてかなり長寿でいられそうな絶妙なポジションを得ているのがよく分かる。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-12-07 10:42:31) |
3. グロリア(1999)
《ネタバレ》 オリジナル未見。ヒロインのキャラクターが非常に中途半端で、女性としても母親としても共感ゼロ。ラストの母性とってつけた感が最悪。可哀想になあ、そんな親子ごっこ絶対うまくいかないのに…と思えてしまい、感動も何もあったもんじゃない。生意気さが可愛いはずの子役が可愛く思えない点も残念。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2012-10-08 21:47:40) |
4. クレイジー・ハート
《ネタバレ》 ジェフの歌は予想以上に良かった。本場のブルーグラス・フェスを見たことあるがもっとグダグダのおっさんがいっぱい登場していた(笑)。いやむしろこの映画に足りないのは正にそのグダグダの修羅場感かも知れない。話の展開が一々予想通りで綺麗にまとまりすぎな印象で、ジェフのカントリー歌手デビューPVかと思うほど淡泊な印象。あっさり完了したアル中からの更正も、その後のとんとん拍子の成功も、あまりにも淡々と描かれていて拍子抜けした。オスカー受賞に異論はないが、還暦近いオジサン達に現実の厳しさを叩きつけない甘い映画なのかも知れない。ラストで元鞘に戻らないのが救い。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-08-25 23:33:59) |
5. クワイエットルームにようこそ
《ネタバレ》 面白かった!!役者陣がめっちゃツボ。内田有紀は文句なく綺麗だし、優ちゃんはガリガリ&ゴス系メイクでもやっぱり可愛い。りょう・クドカンもはまり役だし、妻夫木くんもいい味出してた。大竹しのぶに至っては、彼女しかいない!ってくらいの怪演ぶり(笑)。精神科閉鎖病棟という重い舞台ながら、随所にその重さを吹き飛ばす笑いが散りばめられている。ストレス溜まると摂食障害気味になる自分にはむしろこの軽さとラストのバッサリ感が救い。監督としての松尾スズキ作品は初めて観たが、予想以上に面白くて今後に期待。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2011-04-30 16:07:43) |
6. グリーン・カード
《ネタバレ》 人生は目的達成のためにあると考えるアメリカ女と、人生は愉しむためにあると考えるフランス男。どちらも異性ウケという点ではかなり癖があるけれどギリギリ憎めないキャラ設定なのが心憎い。かくいう自分も冒頭はイケメンでもないのに悪気のない鈍感さで女をいらつかせるドバルデューにいいかげん愛想が尽きかけるものの、ラストシーンに至っては「いやいや、こういう男に愛され抱かれてこそ、女の幸せが分かるのかも…」と思ってしまう悔しさよ。切なく小粋なエンディングがまた良くて、フランス男の恋愛妙技に脱帽。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-08-14 00:15:57) |
7. 黒い雨
小学校の頃、授業で「はだしのゲン」を見せられてトラウマになった世代。この映画もモノクロとは言え実写だけに相当のインパクトがあるが、被爆直後の映像を除けばむしろ視覚ではなく音や気配でジワジワと恐怖感を煽る感じが出ていて、非業な核の恐ろしさが冷たく静かに伝わってくる。全世界の人々、特に核保有国の政権関係者たちには是非一度は観て欲しい。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2010-08-11 14:12:35) |
8. 靴をなくした天使
《ネタバレ》 全く期待せずに観たのに、いやー、面白かった。人間、イザと言うときは日頃の行いで判断されてしまうわけね。でも、真実を明かすことが最善とは限らないというひねりの効いた展開が面白かった。バーニーはかなり行動に矛盾があるキャラクターだけどやっぱり憎めなくて、それをダスティン・ホフマンが実に「らしく」演じてます。同じ父親役でも、一見模範的な改心を見せつつチラホラ偽善的なクレイマー・クレイマーのパパより、魔が差して人を救ってしまうこっちのダメ親父の方が私はだんぜん好き!!超ダメ親父でも、息子に対してだけは真のヒーローになれて良かったねぇとしみじみ思う。出来心の罪悪感に耐えられず自殺まで考えるやたら瞳の綺麗なホームレス、ってのをA.ガルシアが好演。おいしいよな~。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2009-08-12 01:25:41)(良:1票) |
9. クリムト
クリムトの作品とマルコヴィッチが好きなので観てみたが、芸術家の妄想を陳腐に見せずに映像化するのは厳しいなーと思わざるを得なかった。ただ、エゴン・シーレを演じていた役者があまりにもシーレのイメージにぴったりだったので誰かと思ったらクラウス・キンスキーの息子というのに驚いた。キャスティングは◎だったのに、惜しい。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-07-23 11:38:59) |
10. クレイマー、クレイマー
自分自身、母親としてはかなり好き勝手にやってる方だと思うが、あんな可愛い盛りの(しかもあんなに聞き分けの良い)子供を置いて出て行くのはやっぱり考えられなくて、かなり一方的に男目線の脚本だなぁと思ってしまう。しかも家庭を顧みない仕事人間のハズがいきなり模範的なパパになるかと思えば、母親にはわざわざ裁判の場で恋人がいるとか言わせるし。そもそも子供が朝起きたら知らない女の人が全裸で家の中にいるってのはアリなの?これが男女逆なら非難囂々じゃなかろーか?なんかいちいちフェアじゃないなーと感じる映画です。出演者それぞれの演技は良かったし、エンディングでちょっと溜飲が下がったかな。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-07-23 11:12:41) |
11. グエムル/漢江の怪物
ぶさいくな映画でした。そのぶさいくさを愛せるか、でこの映画の評価は別れると思う。個人的には怪物よりガンドゥが拘束されていた病院での強引な検査シーンの方がリアルに怖かった。ナミルを助けたホームレスのおっさんがビール瓶で頭を殴るなり「じゃあ、行くか」とナミルに付いていくシーンはかなり好き。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2007-07-30 13:31:10) |