1. クレールの刺繍
《ネタバレ》 暗い。そして淡々としている。かといって決して繊細ではない気がする。雰囲気重視のわりに編集が粗く、各シーンに余韻がないのでクレールの心の機微が全然伝わってこない。単調で退屈なシーンばかりが続きラスト20分で無理やり物語を展開させ、強引に結論を出してしまうような荒い筋運び。これではメリキアン夫人の感情の移り変わりやクレールが子供を育てる選択をする決意に至った過程など理解できるはずもない。女性のための映画だと思うので女性ならもっと共感できたり繊細な捉え方ができるかもしれないですね。 [DVD(字幕)] 3点(2009-07-22 12:16:26) |
2. クリーン、シェーブン
精神分裂症の男の行動を淡々と映し出す一種のアートフィルム。ストーリーもあってないようなもんだし撮影も自主映画っぽさ丸出しでかなり退屈。90年代はこういう映画を作っては注目され、すぐに消えた映像作家がたくさんいた気がする。 当時は刺激に満ちていたであろうこの映画も今となってはずいぶんと色褪せて見える。 [ビデオ(字幕)] 2点(2009-03-22 19:27:50) |
3. クライマーズ・ハイ(2008)
《ネタバレ》 日航機墜落事故を通して新聞記者たちの生き様とジャーナリズムのあり方を描いているわけですが、凝った編集と撮影で確かに緊張感やリアリティはある。紙面をめぐる闘いや人間模様は確かに見応えがある。でも、これがテーマなら別に日航機墜落事故という実際にあった事件じゃなくても良いんじゃないのか。この映画に登場する人々には新聞の1面をどうするかということしか考えていない。あんなに大勢の人の命を奪った悲惨な事件もただのネタとしてしか捉えていないでしょう。あの未曾有の大事件にどのように直面したことでその悲惨さをどのように記事にするのか、どういう使命をもって報道をするのかということこそ肝だと思うんですが、この映画では載せる載せないとか1面にするしないだのというせこい争いに終始しているわけです。主人公の友人や家族がらみのあからさまなフィクションも全く必要性が感じられない。実際にあった事件を題材にしているならもっと事件現場の様子やそれにまつわる人々の全容を知りたかった。以前テレビ番組で観た、現場に直行したテレビ局の報道スタッフの再現ドラマの方がよっぽど事故の悲惨さと報道の使命と困難が伝わってきた。新聞の1面トップ云々の争いよりも新聞記者から観た日航機墜落事故そのものを描いて欲しかった。いちばん悪かったのはセリフが全く聴き取れないこと。これって映画の基本じゃないのか。 [DVD(邦画)] 4点(2009-03-14 22:29:06) |
4. クローン
《ネタバレ》 ツッコミどころ満載の上、中盤までは同じディック原作の映画(「トータル・リコール」「マイノリティ・リポート」)とほぼ同じ展開なのは笑ってしまいましたが、後半からの盛り上がりと複線をキチンと回収したオチは良いと思います。ただ如何せん映像がB級丸出し・・・SF的な設定を使ったサスペンスなので無理に派手なシーンを入れる必要はないと思うんですが。キャストの持ち味から言ってももっと渋めの小品に仕上げた方が良かったのでは。 それにしても「クローン」という邦題はあんまりですね。かといって原題と同じ「インポスター」も響き的になんとなくいやらしい感じがするので微妙なところです。 [ビデオ(字幕)] 4点(2009-02-19 18:37:54) |
5. 黒い太陽七三一/戦慄!石井七三一細菌部隊の全貌
現代史のタブーに迫った興味深い映画。よく劇場公開できたものだ。森村誠一の「悪魔の飽食」で読んだ人体実験の数々が映像化されているが、こういったシーンのリアルさを追求するあまり、本物の死体を使ったり動物虐待を行った製作側の姿勢には疑問が残る(実験自体の信憑性も問われているのに)。731部隊に興味のある方は観て損は無い作品だと思います。 [ビデオ(字幕)] 2点(2008-10-31 16:42:10) |
6. クレイジー/ビューティフル
わたくし男なんでどうしてもキルスティンの乳に目が行ってしまうのはしょうがないとしても、普通の青春恋愛ものと違って考えさせられる要素があり楽しめました。重くなりすぎないのも良かった。 [DVD(吹替)] 5点(2008-10-13 22:46:59)(良:1票) |