1. クライマーズ・ハイ(2008)
机の上にパソコンはなく、あるのは黒電話。男たちの口から思い思いに吐き出されるタバコの煙でかすむ職場の空気。ああ、昭和の現場だ、と思う。以前、年配の新聞記者から、聞いたことがある。1985年の夏はことに暑かった、と。どの新聞社もまだ江崎グリコの事件を追いかけていて、そこに日航機墜落の一報が入り、そこから一ヶ月近く家に帰れなかったのだ、と。そういうことが、良くも悪くも当たり前だった熱い時代の空気が、よく描かれている映画だったと思う。堺雅人のメリハリある演技が光った。 [映画館(邦画)] 7点(2008-08-15 01:30:17) |