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1.  ゲット・ラウド/ジ・エッジ、ジミー・ペイジ、ジャック・ホワイト×ライフ×ギター
つまらないです。本作のコピーは「3人のロックスターの伝説の始まり。限りない音楽の旅。明かされる光と影。そして、一夜限りの軌跡のジャムセッション!!!」というものですが、いずれも表面的にしか切り取られておらず、新しい何かを観たような感覚は得られませんでした。3世代の著名ギタリストを並べ、三者三様の道をたどって今に至る、というつかみは優れているものの、彼らのバイオは音楽雑誌を読んでいれば得られる程度のものであり、本作においてもその域を超えるものではありません。劇場に足を運ぶ方のほとんどが彼らの音楽を知っており、そのバックグラウンドを知らないはずはありません。そんな音楽ファンが知りたいのはスタジオミュージシャンとして成功を収めていたジミー・ペイジがレコーディングを飛び出してツェッペリンを結成するに至った心中を「今」語ってくれることであり、昔のレコーディング現場を訪ねて音の鳴り云々を聞くことではなかったはずです。私が何より楽しみにしていた「ジャム・セッション」に至っては、演奏する楽曲を定めずその場のノリに応じて音を重ね合う本当の意味でのセッションは映されていません。ただ彼らの持ち曲を演奏し合い、最後にザ・バンドの「the wait」をアコギで弾いて終わりです。 唯一興味深かったのが、3人でU2の「I WILL FOLLOW」を演奏するところです。ギターを買った次の日くらいにもできる極めて簡単なリフですが、深いディレイの掛かったエッジらしいリフです。ジミー・ペイジ、ジャック・ホワイトが自分のギターでエッジのリフをなぞるのですが、ジミー・ペイジだと上品すぎ、ジャック・ホワイトだとルーズすぎて2人ともエッジが弾いたのと同じようなリフにならないのです。この音はエッジにしか再現できないのであり、ギタリストのアイデンティティは演奏能力の高低ではなく、自分が出す音に対する確信によって成り立つものであることを活写した貴重な瞬間です。が、この場面以外に観るべきものはありません。これらバンドの映像は全部チェックしたいという人以外はスルーして問題のない作品です。 
[映画館(字幕)] 1点(2011-11-19 15:09:42)
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