1. コメディー・男たちのバッカ野郎
《ネタバレ》 いかにもバリー・ウォンらしいおバカコメディで、内容自体は自動車整備工場に勤めるうだつの上がらない四人組みがバカやりながら女の子を口説くという本当にしょうもないもの。邦題で謳われている挽歌のパロディは流行りものを露骨にパクって自作に取り入れる彼らしく、ストーリーとは殆ど関係の無いところでちょこっと出てくるだけです。その上福星シリーズ以上に露骨なウケ狙いのナンセンスギャグが全編に亘って散りばめられているので、このテの作品に慣れていない方にはかなりキツいと思います。…というか、正直言って慣れている筈の自分も相当キツかったんですが…。個人的に一番の突っ込みどころはクライマックス。七歩で気を失うという“失神丸”という丸薬をユンファと恋敵が飲んでしまい、「最後の七歩を踏んでたまるか!」と競っているところ。そんなに踏ん張っていたら寧ろいつ失神してもおかしくないだろうし、第一双方共丸薬を飲んでいる状況でどちらが先に失神しても大差ないと思うんですがね。このバカバカしさには思わず「ヘッ、一体何やっていやがるんだこいつらは」と鼻で笑わずにはいられませんでした。 [ビデオ(字幕)] 4点(2009-12-10 23:44:51) |
2. 荒野の棺桶
《ネタバレ》 「マカロニ最多主演を誇るが、どの作品も印象が薄い」などとファンの間では言われているマカロニ名物俳優アンソニー・ステファンの主演作のひとつ。私は噂に聴くだけで、本作で初めて動画としての彼の姿を拝見したわけですが……何というか…納得(笑)。荒くれ男の雰囲気はそれなり出ているんですが、小さい目に痩せこけた顔、おまけに常にポーカーフェイスの無表情と、とても銃の腕前ひとつで西部を生きぬくような男には見えないんですよ。これならギラギラした脂っこい眼差しで彼を睨みつける周囲の悪役陣の方がまだ存在感があります。本編じゃ悪党を相手に縦横無尽の大活躍を見せてくれますけれども、映画じゃなかったら多分酒場でボコられて一巻の終わりでしょうね(笑)。さて、映画の方は強盗に妻を犯されて殺された元保安官が強盗団の仲間に加わったふりをして、妻を殺した犯人に復讐を遂げる。本当にそれだけ。工夫を凝らしたガンファイトも捻りを利かせた展開も寓話性も無いんですが、演出のテンポが良いのとデ・マージの音楽がカッコイイのでゴキゲンな気分にはさせてくれます。「マカロニ作るなら最低これぐらいの品質は保てよ」という基準として測るべき作品ですねコレは。……主役のイケてなさを除いては…(笑) [DVD(字幕)] 6点(2009-12-03 22:58:03) |
3. 荒野の大活劇
《ネタバレ》 マカロニウエスタンって基本的に西部劇を土台に“何でもあり”という容易いフォーマットを有していて、その姿勢はB級映画ファンとしては大いに歓迎するべき点なのでしょう。でも、流石にここまで本来の形とかけ離れてしまうものなぁ。長い間離れ離れだった兄弟が色々とドタバタやって最終的に小さな幸せを掴む、という能天気なストーリーにマカロニ独特の陰惨で死臭漂う持ち味が入り込む余地は到底無く、西部を舞台にしたただのコメディになってます。勿論それはそれで良いという向きもあるのでしょうが…あの近寄り難いいかがわしさをぷんぷんと匂わせた世界観が好きな者としては「あ~、マカロニも既にこの時点で廃れてきちゃっているのね…」という虚しさが悶々とあって、なんだか素直に楽しめなかった。どこかで見たようなポンチョ姿の男が縛り首になっているのにはちょっと揺さぶられるものがありましたけれど、それ以外にはこれがマカロニである必然性は見当たらず。コメディとしても中途半端なのでどう受け止めてよいか戸惑ってしまいました。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-12-03 22:55:26) |
4. GO・KI・GE・N 白バイ野郎ヒゲ&デブ
警察映画専門俳優ダニー・リーが香港式コメディをどのように調理したのか興味を持って観たのですが…出来栄えは到ってフツーでした。警察モノの割には派手なドンパチも無いので取り立てて褒めるところもないんですが、このテの映画が好きな人には暇つぶしにはなると思います。しかし邦題が酷過ぎる。多分『ジョン&バンチ』に引っ掛けたんだろうけど…。 [DVD(字幕)] 5点(2009-11-03 23:51:27) |
5. ゴールデン・チャイルド
本来ならばすぐに忘れ去られる内容の作品だと思うんですけど、オリエンタルな雰囲気。可愛らしいマスクのマルコメくん…じゃなくてゴールデン・チャイルド。クライマックスに登場する鬼のミイラような悪魔が子供の頃テレビで見て結構印象に残っている作品です。 エディ+チベット仏教VSキリスト教の悪魔という構図が結構新鮮で、 周りが堅物ばっかりのため、一人暴走しまくるエディが最高! 私の好物のストップ・モーションで動く悪魔も貧弱な見た目に拘わらず壁をぶち破り、エディと子供を追い掛け回す豪快さでなかなか迫力がありましたな。 しかし、この悪魔が夢に出てくるほどトラウマになったのは恐らく私だけ…かな? もちろん追い掛け回される夢。 [地上波(吹替)] 6点(2005-12-20 00:57:45) |
6. 豪勇イリア/巨竜と魔王征服
ソ連製ファンタジー映画で。主人公であるイリア・ムロウメツってのがロシアではかなり有名な英雄という予備知識だけで見たけど、見事に粉砕。物語は淡白で、刺激的な冒険映画を求めていたせいかかなり退屈でしょうがなかった。クライマックスには三つ首のドラゴンとの対決という見せ場も用意されてるけど、剣を一振りすればいとも簡単に首がちょん切れるという有様でなんだか拍子抜け。でもこののほほんとした作りはお国柄なのかな。地平線を埋め尽くす勢いの多大なエキストラの数はもの凄かった。 [ビデオ(字幕)] 3点(2005-07-29 01:50:40) |
7. 極道香港/復讐の狼
《ネタバレ》 剛柔流空手の達人の名悪役ワン・ロンウェイ監督、『プロジェクトA』の海賊役でお馴染みの名悪役ディック・ウェイ主演のコラボレーションで送るノワールモノ。邦題からしてヤクザや抗争がどうのこうのといった黒社会モノを連想しがちですが、中国大陸本土からの密入国犯罪者を示し差別的なニュアンスを含む造語“大圏仔(たいひんちゃい)”が何度か登場。当時の香港の社会情勢を的確に反映した意外に社会的な内容でした。 主人公は大陸人で行方不明の妹を探すため、香港の警察に捜索依頼をするのですが、この警官が案の定大陸人にはろくな奴がいないという偏見持ち。 このように映画は単なる警察と犯罪組織の対立に終わらず、結構様々な要素が存在している内容ではあります。 ですけどエピソードの積み重ねが悪いのか、その要素がうまく噛み合っていないというかさらりと描かれすぎ。 最後は主人公が組織を壊滅させ、大陸人にもいい人がいるという結末で終わりますが、妹を殺された主人公にとって組織の壊滅はごくごく当たり前の成り行きなので、あまりにも軽すぎです。 銃撃戦もそこそこ派手ではありますけど、いささか単調気味でスリリングさは殆ど皆無に等しい。 最後まで飽きずに見られたし、決して悪くはない出来ですがが、さしたる面白さも感じられなかった。 じゃやっぱ駄目か?…駄目なんだろうなぁ…。 [ビデオ(字幕)] 5点(2005-07-07 20:03:23) |
8. ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘
子供の頃に見たんだが、あんま覚えていない。 ただ、小美人が全然美人ではなかったことは鮮明に覚えています。 [ビデオ(字幕)] 5点(2005-07-03 16:43:51) |
9. 五福星
実を言うとココの評価欄に「ジャッキー主役じゃないじゃん!ダマサレターッ!点数大幅ゲンテーン!」という輩がいやしないかと心配だったのですが…イヤァ、さすがはみんなのシネマレビューレビューワーの皆さんだ! そんなこと口にしている方一人もいやしない!!(ちょっと感動)…とかなんとか言っておきながら献上点数がたったの5点ってのはあんまりじゃないかと思われそうですけど、だって純粋にサモ・ハンの作品として見て、あんま面白く感じなかったんだからそれは仕方がない。 笑えたのは例の透明人間のシーンとチウ・チーリンのおっさんの頭叩いてモジャが追いかけられるシーンぐらいですね。 [ビデオ(字幕)] 5点(2005-06-06 18:31:30) |
10. ゴーストタウンの決斗
《ネタバレ》 リチャード・ウィドマーク演じるクリントしか印象に残らないというのが率直な感想、というより彼が真の主役…かな? 物語の核にあるのは専ら彼だし、主人公を突き動かす内的衝動(厳密に言えば脅す)となるのも全て彼、と映画のすべてが彼に委ねられているんですけど、いいんでしょうか? また、見せ場であるはずのクライマックスの決闘も「うまく背後に回りこんで、それから一発打ち込んで、はい、終了。」と決闘の緊迫感ゼロの安易なものでものすごい物足りなさを感じました。 クリントを撃ち殺したら、さっさと“THE END”マーク出すのもカンフー映画みたいで如何なものかと…。 ところでロバート・テイラー演じる主人公ジェークは、クライマックスで金と一緒に埋めておいた銃で形勢逆転するわけですけど、もしコマンチ族の襲撃で手下が全滅していなかったら、彼はいったいどうなっていたんでしょうかねぇ………(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル [CS・衛星(字幕)] 5点(2005-05-09 16:45:03) |
11. コン・エアー
ニコラス・ケイジのロン毛には違和感ありましたが、ジョン・マルコヴィッチのハゲ頭見た瞬間さして気にならなくなってました。 [地上波(吹替)] 6点(2005-04-28 08:59:45) |
12. ゴッド・ギャンブラー/賭聖外伝
チャウ・シンチーをスターに押し上げた作品だけど作品自体の出来は実にチープ。ギャグにしたってアクションにしたって全体的に締らない仕上がりでシンチーも後年に比べ勢いに乏しい感じ。とても本家の興行記録を打ち破ったとは思えないなぁ。とはいえ、ブルース・リーの物真似や賭神の真似をして、スローで歩いた結果相手に「妙な歩き方だな」と揶揄されたり発想自体は単純ながらも素直に笑えるギャグはなかなか楽しい。またシンチーがン・マンタの名を呼ぶと自制心が無くなるというギャグや賭聖のキャラクター設定はその後の作品でローテーションされまくるし、本家シリーズの世界観とリンクしていくことにもなるから、必見に値する作品ではあるかもね。 [ビデオ(字幕)] 6点(2005-03-12 11:22:42) |
13. 荒野のガンマン
物語の展開にあまり起伏が無い…というのはちょっと違うか…。 ストーリーは悪くないんですが、演出に精彩が感じられないというのかな? [CS・衛星(字幕)] 5点(2004-12-21 17:20:47) |
14. 荒野の1ドル銀貨
マカロニウエスタンではドル3部作の次に有名であり、ジュリアーノ・ジェンマの出世作と言われる作品ではありますが…面白くないんだよなぁこれが…。 確かに銃身を短く切られた銃とジェンマが弟から貰った1ドル銀貨の使い方は優れているんだけれども、後は出来の悪い平坦な復讐劇で全然面白くない。 小道具の設定頼みでドラマが弱い・・・。 始めて鑑賞した時は「えぇ~、これが出世作?なんで~!」とぶったまげたモノです。 まあマカロニにありがちな大した粗は無いし、ヒゲもじゃもじゃの荒くれ男から甘いマスクのナイスガイに変身するジェンマに5点。 ここは素直にジェンマ氏の魅力に浸ることが、この映画の正しい鑑賞法なのかもしれません。 [ビデオ(字幕)] 5点(2004-10-27 16:40:27) |