1. 1408号室
《ネタバレ》 ホラー映画の常套手段として、人が死ぬことは非常に大切。 ほらこんなにやばいんだよ。ということが一目瞭然になるからだ。 でもってこの映画は一人芝居なのでそれが出来ない、 ホラーの巨匠キング先生の偉大なる挑戦というわけだろう。 つまり一人しか死ぬ人がいないので、まさか開始1時間持たず死ぬわけではないだろう。(『サイコ』の例はおいときます。) と高を括ってみることができるわけで、この時点で構造上の不利益は免れない。 この挑戦に対して、この映画はとにかく不合理、理不尽の、いやらしいで攻め続けてくる。 いやはや、怖かった。一人である分感情移入がしやすく、 キャラ説明が要らない分、ホラーの割には心理描写ができており、 キャストが要らない分それなりの役者を準備できる。 構造上の不利を見事に利点に変えたこの作品。 安易なホラーが増え続ける昨今においては一見の価値アリ。 しかし、5点。 [DVD(字幕)] 5点(2016-05-20 19:11:40) |
2. イレイザー(1996)
人生で見た回数ランキング、ベスト5には入るであろう映画。 最新武器を駆使する世界的兵器産業を相手にシュワ様が暴れまわる。 最初の10分間こそ最新武器の脅威を巧く描いているが、 後半では通常のシュワルツ映画に戻って来る。流石スター澱みないぜ。 もういい加減見飽きてもおかしくないのですが、 なかなかに見れてしまうあたり、やはり定番は強し。でしょうか。 いい映画ですが評価に値する部分をあまり感じられないので5点。 [地上波(吹替)] 5点(2015-12-16 15:56:22) |
3. YES/NO イエス・ノー
ワンシチュエーションの設定としてはまあ良い着眼ではあった。 のだけど普通この手の映画では極限下で暴かれていく本性がテーマになるのに対して こちらは本性(側面)が暴かれることで極限下に(より)陥るという順番。 じゃあさ、このシチュエーションはいらないんですよ。 普通に友人が暴露しても同じストーリーに構造上は出来てしまうわけで、 全くシチュエーションが機能していません。 ワンシチュエーション映画、雪山のリフト、棒に刺さっている、棺かつ土の中、なんかしらんが鉄の扉の中、ビルの壁など等。 まあわんさとあるんですけれど、基本は『十二人の怒れる男』で、それが『キューブ』で変換されたと思うのですが、 再変換は何時になったら巧くいくのでしょうか。 手段と目的をどうか混同しないで頂きたいな。 年間100本以上観る人間なら通る道ですが、これより見るべきものは年間100本以上ある。 [インターネット(字幕)] 5点(2015-11-04 18:57:51) |
4. EAST MEETS WEST
キラリと光るものがあれば一応は6点が評価基準。 キラリと光る場面が随所にあるが映画自体のクオリティが高いともいえない。まさしく怪作。 時代劇映画が下火になって底を打ちかけている次代の映画ですので、 何かしらの起爆剤にしたかったのが多分造られた背景ではないでしょうか。 キラリポイント 真田さんの殺陣 舞台設定 女性のかわいらしさ ラスボスの魅力 書き出してみるとやはりこのサイトの評価が妥当でしょうね。 通常の5点未満の映画よりはエッジがたっているので 有る意味で見る価値はそれなりにあるのではないかと思います。 [DVD(邦画)] 6点(2015-10-24 17:51:15) |
5. インターステラー
《ネタバレ》 古典的なSF映画でありながら、なぜか魅了される素晴らしい映画。 ストーリーに新鮮味はないしドラマもありきたり、 映像表現の点では近年の『ゼロ・グラヴィティ』とそれほど大差がない、というかむしろちょっと劣る程度。 しかししっかり引き込まれた上に、圧倒された。 思うに画面造りと物語のテンポ、シーンの切り替えが素晴らしいのではないかと思う。 粛々と衰退していく人類。のゆったりとしたテンポ。未知の惑星での自然の驚異のテンポ。 それぞれの葛藤をぶつけ合うシーンなど。詳しくはないがオーケストラの交響曲のように 計算された上で織り込まれていくシーンの連鎖こそが素晴らしい。 つまりは映画として非常にオーソドックスに練られているという事なのだろう。 [DVD(字幕)] 8点(2015-07-29 18:02:52)(良:1票) |