21. ザ・セル
CG映像の美しさでは、私の中で最高峰に近い作品。ただ、映像を追求するクリエイターが陥りやすいことに、内容は相当に希薄。この映画のバランスをいえば、映像9割、ストーリー1割といったところ。先に映像ありきで、ストーリーは後付けという感じが多分にある。とにかく世界観は監督の全くの趣味ですね。グリーナウェイの「プロスペローの本」とかパクってなかった?ジェニロペが劇中で「ファンタスティック・プラネット」を観てたりもしてました。凄い。完全に趣味に走ってます(笑)。その分かり易い暴走と映像美に8点。 8点(2004-05-18 22:01:50) |
22. 13ゴースト(2001)
美術スタッフの手腕は凄いと思う。デザイン力も特殊メイクの技術も素晴らしい。ゴーストの設定やデザインはそれぞれキャラを持たせていて面白いと思う。私自身が絵を描いたりデザインしたり何かを作ったりするのが大好きな人間なので、そういうことにやたらと目が行ってしまう。だから本当なら突っ込みどころが超満載だけれど、ちょっとこの作品には甘いです。ダークキャッスル・エンターテイメント作品の中では今のところ1番好きですよ。…しかしそれにしても、日本の幽霊は死んだ時の姿で現れて実に自然なのに、何でアメリカ人は死んだ途端に生前の形をまるで無視した訳の分からないクリーチャーになってしまうんだろうね(…ってやっぱり結局突っ込む)。 7点(2004-05-17 22:54:54) |
23. ザ・ロック
その昔、ニコラス・ケイジが大好きでした(もう時効です、勘弁して下さい。そんな目で見ないで下さい)。彼目当てで観たのに、何だか本当に使えないキャラで、ショーン・コネリーの方にばかり目が行ってしまった。もう、ほんと、物凄く色気があってドキドキした。おじいちゃんなのにあんな色気は反則です。展開はちょっと大味だけどテンポもいいし、娯楽作品としてかなり上出来な部類の作品だと思いました。 7点(2004-05-17 22:49:27) |
24. THE LAST BROADCAST ジャージー・デビル・プロジェクト
「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」に酷似しているけれど、製作はこっちの方が早いのでパクったのはあっちです。ちなみにこっちはオチがある。あの作品でのオチのなさが許せなかった方は、こっちの方がいいでしょう。ただ私はこの作品の全体的な安っぽさ、テンポの悪さ、編集センスのなさ、妙な冗長さが相当気になった。とにかく製作者側のやる気を感じなかった一作。観ているのがちょっと苦痛で、観ながらだれてしまった。私は「ブレア~」の方がまだいいと思いましたよ。あっちの方がセンスがあるような気がする。 2点(2004-05-16 13:07:26) |
25. サンドロット/僕らがいた夏
少年野球もので、完全に小粒な作品だけれど、どこか「スタンド・バイ・ミー」を思い起こさせる。監督の、少年時代へのノスタルジー、失われたものや過ぎ去った時代に対する温かい畏敬の念を感じる作品。少年時代というのはやはり特別で、その特別な瞬間を何でもなく生きている少年たちも、やっぱり特別。原っぱですら冒険に満ちていて、そこにはいつも仲間がいて、1つの「生きる場所」があった、そんなノスタルジーに浸る一作。「狂犬」とのバトルなどは、本当にキングの作品のよう(チョッパーとかクジョーとか)。分かる。噂が噂を呼んで、どんどんモンスター化していくんだよね。あのシーン、大好き。思わず笑ってしまう。 8点(2004-05-15 20:56:18)(良:1票) |
26. サウンド・オブ・ミュージック
良質な歌が堪能出来る健全極まりない作品。不健康な作品が大好きな私でも、この作品には素直に感動する。1mmの害悪もない、教科書的な善意に溢れた世界観。本当ならそんなのは薄っぺらく嘘臭くなるはずなのに、この作品にはそんな破綻も欺瞞も見えないのが凄い。映画史の善意であり良識であり良心。今ではこんな作品はどうやったって作れない。 10点(2004-05-15 20:39:38)(良:2票) |
27. サイン
びっくりした。あのオチには呼吸が止まるかと思った。大風呂敷をどんどん広げて、たたみ方を何だか間違えちゃったんですよねぇ、と、あの出たがりのインドの方に尋ねたい。こんな映画の脚本にホイホイ10億円も出すハリウッドに皮肉の1点、全身タイツに1点。 2点(2003-11-30 23:52:37)(良:1票) |