1. 酒井家のしあわせ
主人公の息子の感情がこの作品の軸になっていたのでしょう。残念ながら、僕は彼の感情が今ひとつ理解できませんでした。反抗期、反抗期と口々に言ってますが、反抗期ってこんなもんだったろうかと何とも掴み難いものがありました。ただ単純にあれは彼の性格であって、一時的なものではないように感じました。学校でも家でも、女の子と一緒にいる時でも、常にブスッとしており、無愛想で話し掛け辛いといったような性格に感じました。そんな彼が、親戚の家でユースケさんと縁側で並んで話しているシーンで見せた表情と次のみんなでご飯を食べているシーンで見せた表情の違いというか、そこでの変化がいまいちわかりませんでした。ただひと時の笑顔で元に戻るということをあらわしたかったのか、なんなのか…終始そんな感じで結局最後まで彼の感情が掴めず、出来事だけを見つめていました。もっと面白くなりそうな設定なのに…できればもっと父と子の反発を描いて見せて欲しかった。 [DVD(邦画)] 6点(2007-12-30 15:26:41) |
2. サイドカーに犬
観終わった後の爽快感を与えてくれたのは、やはり竹内結子演ずるヨーコのキャラクターが爽やかで清々しい存在だったからでしょう。性格が実にシンプル。竹を切ったような、スパッとしたものを感じました。何事にも真剣に向かい合い、相手が子どもだろうが、下らない遊びだろうが関係なく、全てにことに真面目で堅実に向かう姿勢がとても素敵でした。とくに薫に名前を聞いた後の台詞、「美しい名前ね」という表現。綺麗だとか、素敵などという表現を使わず、あまり使わない美しいという言葉を使う彼女自身がとても美しい存在だとぼくは率直に感じました。ユーモアもあり、柔らかい表情がとても印象に残りました。薫にほんの小さな変化をさせた彼女。彼女に会いたいと思わずにはいられない。自由気侭な彼女に僕はあこがれました。 [DVD(邦画)] 8点(2007-12-30 15:05:06)(良:1票) |
3. さよならみどりちゃん
《ネタバレ》 できることならユタカみたいな人間になりたい。あれだけチョロチョロと女性を変えてみたい。でもそんな風になれるわけないから、より一層羨ましい。爽やかに最低のことをあっさり言うユタカ。でも本心でソープになれなんて言ってるわけではない。そういう言葉でしか人と向き合うことの出来ない可愛そうな男なんだ。ゆうこはゆうこで、この子も可愛そうで、何のために生きているのかも、アイデンティティーさえも見失っている。唄が下手糞で、料理も出来ず、顔は可愛いのに身体は貧弱、そして愛した人に愛してもらえない。何かを始めることも終えることもできない人間。でも、みんな形は違えど、同じような悩みを抱えている。だから分かるような気がする。うん、そんな気がした。だからこそ、最後、下手糞でも、今まで歌おうとしなかった下手糞な歌を楽しそうに歌った。そこには彼女の変化を見た。何かを終え、そして歩き出した彼女の素敵な一日を見た。 [映画館(邦画)] 8点(2007-04-30 14:51:55)(良:1票) |
4. さくらん
《ネタバレ》 個人的には登場人物の誰にも感情移入できない作品だった。おいらんを頑なに拒んでいた主人公がいつの間にかおいらんになっていたし。よくわからない。ついていけない。設定はわかったし、主人公の性格も分かりやすかった。けど感情移入ができなかった。映像も綺麗。でもしつこい。あんまり同じようなものばかり見せられても、面白くない。金魚も、演出の一つとして巧いと感じたのですが、台詞でそれを説明してしまったらまったく意味がない。心に残らない。右から左で鬱陶しいだけ。蛇足です。そんな演出が多かった。あざとい、説明しすぎ。こっちに考えるという選択肢を与えない。全部答えを言っちゃってる。ここまでされるともう退屈です。映画の7割は観客に考えさせるというのが基本中の基本なのに、それを無視してテレビドラマのように説明する。テレビだった成功していたかもしれませんが、個人的には好きになれない作品です。 [映画館(邦画)] 6点(2007-03-01 03:17:21) |
5. サマータイムマシン・ブルース
タイムマシンを使ったストーリーなのに、スケールが滅茶苦茶小さい。だれが作ったかわからないタイムマシンに乗り、今日と昨日を行ったり来たり。その目的はクーラーのリモコンの救出と奪回(?)。蒸し暑い夏の空気と質感が、クリアな映像からひしひしと伝わってくる。暑苦しい男たちがベタベタとくっ付きあって騒いでいるのを観ていると、こっちまで暑苦しくなってくる。タムマシンと大きく出だわりに、扱うストーリーはすごくチープな内容になっていて、そこへ蒸し暑さと笑いを上手くかみ合わさっていた。そしてストーリーの中にある多くの謎を、彼ら自身の手で一つずつ丁寧に解いていくストーリーは、とても気分が良いです。 [DVD(邦画)] 8点(2006-08-25 19:50:30) |
6. サイドウェイ
夏に車に乗ってドライブに連れて行ってもらうと、僕は肘から先を窓の外に出して、まるで空中を泳いでいるかのように腕をクネクネさせる。それは丁度、海蛇の泳ぐ姿を上から見た感じに似ていて、僕はそれをすると少しだけ空を飛んでいるような気分になる。蒸し暑さを払い除け、涼しさだけを届けてくれる。そしてそれは世の中で僕だけがやっていることだと思っていた。そして僕はこの映画を観て、滅茶苦茶驚いた。だって、僕と同じことをポール・ジアマッティがやっているではないですか。遠い遠いアメリカの地で、ワイン好きの人間が僕と同じことをしている、ただそれだけで感激。ワインとか恋愛とか、僕はそれらの美味さがまだ理解できないけど、共感できることがひとつでもあればそれはもう十二分満足なことだ。 [DVD(字幕)] 8点(2005-08-10 19:43:35)(良:1票) |
7. SABU さぶ
正直に言ってしまえばストーリーは面白くない。さらに時代劇のセットや小物が明らかに雑。他にも音楽がとても近代的な感じで、どことなく違和感を感じた。正直褒める所の見当たらない映画でした。 4点(2005-02-18 21:28:50) |
8. 殺人の追憶
笑える展開、笑える会話、笑える演技。重く、辛いストーリーが核になっている為、ふつうなら笑ってしまうだろう演出が、苦笑になってしまった。その為、何度も興醒めになりかけた。でもやはりラストまで観たくなる、濃厚な脚本に感動。他にも緊張感漂うカメラワークや音楽もとてもよかった。最近の韓国映画のスキルには本当に驚かされます。そして未解決な女性連続殺人犯。犯人は一体何を思い、何を考え、何の為に多くの女性を殺したのだろう?僕には到底理解出来ない。いや、理解したくも無い。この犯人に対しては怒りよりも先に、同じ人間として、虚しさを感じる。 8点(2004-10-23 21:33:51) |
9. ざわざわ下北沢
ぐずぐず下北沢。理解不能。 1点(2004-05-02 20:18:03) |
10. 座頭市(2003)
無理矢理CGを使って、血を出し、効果音を付ける。好きに なれません。それに無駄にバクチの場面が多い気もした。さらに ストーリーはそれほどひねりもなく、こった演出もなく、 最後のオチもそれが何?って感じで・・・よかった所は、 映画の中に所々コントっぽいものを入れたのが個人的によかった点です。 1番好きなのは、1番単純なまぶたの上に目を書くのは笑えた。 コントに3点+映画自体に3点! 7点(2004-03-27 19:08:53) |
11. ザ・プロフェッショナル
全体的に緊張感があってなかなかよかった。でも、どのあたりがプロフェッショナルかわかりませんでした。でもストーリーは結構よかったです。最後はビックリいたしました。 7点(2003-08-28 17:16:40) |
12. ザ・コア
始めから興味をそそるストーリーになっていて、とってもよかった。でも逆に言うと最初から最後まで同じ雰囲気で正直、途中であきてしまった所もあった。でも、CGや内容がとてもよかった。泣けるシーンもそこそこあって、全体的によかったです。 7点(2003-06-22 17:38:13) |
13. ザ・ワン
結局さ~、最後の一人になったらどーなるわけ?それが観たかったな~ 6点(2003-01-17 13:03:36) |
14. サイン
脚本の起承転結のプロットポイントが明解で、その作りがとても計算された構成で丁寧かつ綿密な作りであるということを凄く感じましたが、問題があるとすればルックスにあるように思います。まず、シャマラン監督の良さは「既存の概念の裏切り」だと思っていますので、見せない演出に関してはとても巧みだと思います。見せないことで既存の想像力によって見えていることよりも豊かに緊張感や恐怖心を膨らませ楽しむことが出来ました。ただ、その逆の見せる演出となると逃げ腰で、ディテールに自信を持っていないのを露呈するかのような表現に終始走っており、その最大の問題点はそれがあまりにも表現ではなく誤魔化しているようにしか見えないことです。それゆえ終盤に向けて急速に緊張感と高揚感が薄れて行くのを感じずにいられません。ただそういった圧倒的なマイナス要素はありますが、重複的に重なり合う監督の描くテーマそのものは好きなので評価します。 [映画館(字幕)] 7点(2002-12-08 17:12:50) |
15. ザ・ダイバー
苦悩の先には、きっと素晴らしい事が待ち受けている。ぼくもそうやって生きていきます。 7点(2002-12-08 02:04:11) |