1. サンキュー、ボーイズ
監督がP・マーシャルなので信用買いしてみたら、これが大当たり。D・バリモアが大熱演。さすがに15歳を演じるのには無理があるが、そこはまあご愛嬌。それからの20年間をまったく飽きさせずに見せきった監督も凄い。特に、親友のフェイ、息子のジェイソン。この二人と主人公との心の交流の描き方にはまったくもって感服した。誤解を恐れず言うならば、CGやセットにはふんだんに金をかける近年のハリウッド映画が、忘れたり疎かにしてしまっているものが、この映画の中には沢山詰まっている。15歳の主人公が、子供を堕ろすお金が無くて〇〇するところなんか、もう笑えるのに泣けてきてしょうがなかった。 9点(2004-03-15 22:18:47) |
2. サンセット大通り
原作は、ラテン・アメリカ文学の・・・と言われても、素直に信じてしまいそうなストーリー。妄想が、すでに半分亡霊化している。数十年かけて、二人で築き上げてきた狂気の壁。ジョーは、いつの間にかその一部に塗り込まれてしまっていたんですね。北野武監督が撮ったら、あの執事の愛を、一途で純粋なものとして描くのかな、なんて思っちゃいました。 10点(2004-03-12 03:19:53) |
3. サイン
超一流のビジネスマンと褒め称えるべきか、現代のヤコペッティと蔑むべきか・・・。 0点(2004-03-08 23:18:01) |
4. サイダーハウス・ルール
孤児院を包む、あの独特の空気感のせいでしょうか。建物が映るだけで、うるっと来ちゃいます。海の見える丘での埋葬は、反則技でしょう(急所攻撃)。あそこで決まって、ダム決壊です。自分がどれほど、親に慈しまれて育ってきたのかを、この映画は気づかせてくれました。またひとつ宝物が増えました。 10点(2004-03-04 23:14:21) |
5. 三十四丁目の奇蹟(1947)
例えば、どうだろう。サンタは存在するのか、という問いに、最高裁が「サンタクロースはいるのです。私達の心の中に」と判決を下したとしたら。世間はバカにするだろうか。クリスマスらしい、いい話として扱われるのではないだろうか。それくらいにクリスマスはオールマイティ・カードであり、免罪符になり得ている。ところが映画は、この安全地帯に着地することを拒もうとする。なぜ、人間はファンタジーを必要とするのか。世間が、何となくあいまいな気分で、いることにしているサンタクロースの正体とは何かを徹底的に考えようとしている作品だと思う。 8点(2004-02-29 04:51:28) |
6. サンデイ ドライブ
お互いに1mくらいの物差しを持って、間合いを計りながら、距離を調節しあっているような、そんな感じの会話で出来上がった映画、とでも言ったらいいのでしょうか。まあ、塚本晋也氏がグサッとやるわけなんですけどね(笑)。 6点(2004-02-19 02:08:49) |
7. 秋刀魚の味(1962)
優しくて、厳しい。思いやりは世界共通の言語さ。この、一見すると古臭い日本映画は、時と共に風化するどころか、驚くほどのみずみずしさを増していく。 9点(2003-10-26 06:12:02) |
8. ザ・セル
ヤスピさん、gakubonさんとまったく同意見。あの予告編のもつ世界観で作られていたら、どんなに素晴らしい映画が出来上がっていたことでしょう。エログロAVなテイストが作品をおとしめていたような気がして、個人的には残念でした。 5点(2003-09-23 18:11:22) |