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1.  猿の惑星 《ネタバレ》 
40年以上たってもいろんな形でリメイクされ続けるのは、根底に流れるテーマが不変のものであり、発想力の素晴らしさ故だろう。実を言うと宇宙船が墜落するシーンで「別の惑星」という発想が思い浮かばず「帰ってきた」って思いながら観てました。なので、ラストのタイラーに「え?気づいてなかったの?」と別の意味で驚愕しました;「オチ知らず」「初鑑賞時は小学生」という(今では)超幸運に恵まれていたにも関わらず、それを活かせなかった。何やってんだ私は…; でも、好きな映画なので(テーマに魅かれる)シリーズは全部みたし、どんな形でもリメイクされると喜んでしまいます。
[地上波(吹替)] 7点(2011-09-24 00:56:24)
2.  最高の人生の見つけ方(2007) 《ネタバレ》 
ストレートで良い映画でした。名優二人の自然な演技はさすが。豪遊するシーンはお金の大切さを訴えているのではなく、競争社会や差別に対する批判のように感じました。お金によって得られるものは一瞬の楽しさで心の満足感はない。こんな生活続けたいと思う事もなくカーターは家に帰ります。自分の居場所があるのは幸せ。人によって「家族」とか「家」「海」だったりするのでしょう。それは自分にしか分からない。心でしか得られないもの。カーターは再確認して、エドワードはようやく手に入れられたような気がします。お金は人生を豊かにする手段の一つなのに、お金が目的になったエドワードは何かを失ってしまった。カーターは生活の為に教授になる夢を諦めた。彼が教師になっていたら、多くの教え子の可能性を広げてあげられたのでは?「心の豊かさ」がお金によって刈り取られてしまうことへの批判があるように思いました。最後に彼が山を登っているのが良かった。遺書に「財産の一部を残すが、遺灰を指定場所にもっていくのが条件」なんて書いていそう(笑)片や言われなくても行くつもりで、片や簡単に礼を言いたくない。二人とも相手を知っている。そういうのがあの二人らしくていいな~と思いました。
[地上波(吹替)] 7点(2010-11-16 10:13:34)
3.  サイコ2 《ネタバレ》 
「サイコ」の続編、と聞いてあまり期待せずに観賞しましたが、どうして、どうして。見事な正統派続編で良作だったと思います。ノーマンは本当に治っているのか?女性は助かるのか?殺しているのは誰か?謎が不気味さに覆われた形で物語は進み、その緊迫感が怖いのなんの;幼い頃の話をするノーマンが哀れで可哀想でした。精神に異常をきたしたものは、それだけの理由がある。前作で真相を暴いた妹が、ノーマンばりの異常者に見えてゾッとしました。彼女も過去の傷からこうなったのでしょうか?「闇を見つめる時、闇もこちらを見つめている」の言葉を思いだしました。心理学的に言えば、精神不安定な犯罪者は、犯罪を犯した場所から離れなければならないそうです。ノーマンが最後にああなったのも、彼が「犯罪者」になった場所に戻ってきたからでしょう。あの呪われた「母のいる家」に。正気だった時のノーマンは孤独で自分の過去を自覚して辛そうでしたが、最後は解放されたかのようでした。「人間って他人を犠牲にしても、自分が楽になる方を選ぶんだな…」と痛切に思いました。それが一番恐ろしかったです。 正気を失った殺人鬼でいる間は自分の犯した罪と向き合わずにすむのだから。
[地上波(吹替)] 7点(2009-08-20 11:34:13)(良:1票)
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