2. サイコ(1960)
《ネタバレ》 終始不安感を仰ぐ演出には感動すら覚えてしまう。 特に最初お金を盗み逃げている時の何とも言えないソワソワ感。 「お願いだ!お金を返してくれ!今ならまだやり直せる!」 なんだか私自身も主人公と一緒に逃走している気分になる。 そして後半の急展開。これは一種のブラックユーモア作品なのかもしれない。 オチはなんとなく途中で感づいてしまったが、これをオマージュしたストーリーを知らず知らずに鑑賞していたからに違いない。 そういう意味でもこの作品の影響力は計り知れない。 心理学にそれ程の理解がなかった時代にこの作品の展開はきっと衝撃的だったに違いない。 シャワーのシーンの鈍い音、決して派手なシーンではないが、実際にナイフで刺される痛みがこちら側まで伝わってくる。 成る程これが名作かと深く頷ける作品だ。 [インターネット(字幕)] 8点(2017-05-17 22:30:50) |