1. シェーン
「人は簡単に変われない。型を破れないんだ。努力はしたがね」と言って去ってゆくシェーン。まさに「男はつらいよ」の世界。 山田洋次が監督したシェーン(高倉健バージョン)その名も「遙かなる山の呼び声」も是非ご覧を。 8点(2004-02-01 17:25:42) |
2. 知りすぎていた男
オーケストラの音響が緊迫感を高めてくれるところやケセラセラはもちろん印象に残っているのですが、私は最初の方のシーンで「お仕事は?」「売ったり買ったり」「何を?」「儲かるものを」というやりとりが妙に心に残ってます。 8点(2004-01-04 19:53:23) |
3. 七人の侍
《ネタバレ》 7人各々に個性はあったが、描き方が中途半端だったかな。7人はちょっと多い。5人ぐらいでじっくり個性を描いた方がよかったかも。あとは村人も多数登場するので、苦手な群像劇みたいになってしまって思ったほどではなかった。ちょっと期待しすぎたか。勘兵衛には貫禄と安定感があってよかったが、菊千代は苦手なタイプでイマイチ好きになれなかった。あとは、あんだけ狭い村で勝四郎と志乃がデキてる事を知らないってのもねえ。攻める野武士の方も頭悪いというかもうちょっと考えろよって気もするし。いろいろと粗ははある。ただし、歴史的視点としては戦国時代の野武士・落ち武者・浪人と侍との関係というのは気にした事がなかったし、全国アチコチで似たような事があったのかなと想像するにはよかったかも。 [DVD(邦画)] 6点(2016-11-24 12:38:34) |
4. 真空地帯
よくある戦争映画とはまた違った悲惨さがありますねえ。先日、明治大学の応援部でも「軍歌の流れる部室で局部に熱湯と冷水を交互に浴びせられ、それを撮影」という信じがたい陰湿なイジメによる自殺事件がありましたが、閉鎖的な縦社会においては人間のやることって昔も今も変わらないんだなって感じた。まあ明治の場合は逃げりゃいいんだけど、軍隊はそうもいかないからね。相撲部屋も同じか・・・。でも何処の大学も応援部って就職いいんだよね。って事はそういう連中を喜んで採用するような会社はロクでもないって事になるな。って話が脱線??? [CS・衛星(邦画)] 6点(2008-02-10 18:05:37) |
5. 情婦
登場人物の各々のキャラも立っていて、終盤まではそれなりに楽しめたが最後がダメ。こういう最後の最後で背負い投げされるのは好みではない。本作に限らないが、どんでん返しってそれまでの物語を台無しにしていてるような気がして逆にシラケル。衝撃で驚きたいなら、お化け屋敷にでも行く方が効率がいいような。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2020-08-05 12:09:42) |
6. 十二人の怒れる男(1957)
本作品に限りませんが、皆が良いという作品に低い点数をつける時は、Hフォンダの心境になります。誰だかわからない匿名サイトですらそうですから、顔の見える場面で、異を唱えるのかなりの負担でしょう。但し、この陪審員達の場合は、たまたま集まった連中で、互いの素性もよく判らない、終われば別々の後腐れの無い間柄。だからこそ、思った事を素直に言える状況にあり、意見を変えるのも心理的負担はなく、比較的たやすい。しかも自己の利益は絡まない為、論理性が比較的通りやすい状況下にあり、人間の心理云々を言うにはちょっと特殊な設定に思えます。よって感情的に有罪を主張していた連中が論理的に説得されて無罪に転じていくというオセロをひっくりかえずような理路整然した展開には、さほど驚きも感動もないです。一方普段の社会生活の中での意見の対立は、私利私欲やその後の付き合い等々の打算も働くため、論理と感情が入り乱れた一筋縄ではいかない複雑さが潜んでいると思います。そのような状況下でも何らかの意思決定はされるし、時には善悪を無視した非常に危うい決定もあるかと思うと憂鬱になります。 5点(2004-04-15 01:30:33)(良:3票) |