21. シュリ
いかにもハリウッド的な笑っちゃうシーンはたくさんありますが、話のまとめ方、焦点の絞り方まで含めた総合的評価は、ハリウッドの標準的アクション作品よりも上です。 6点(2004-01-18 23:29:44) |
22. 新・極道の妻たち
《ネタバレ》 3~4作と質が降下して、もうどうなってしまうんだろうと思っていたのですが、意外に持ち直していました。かたせ梨乃を弁護士という第三者立ち位置に置いたのも正解だし(だからこそ最後のあれはないが)、多様な登場人物もそれなりに整理されています(が、あれだけ神原神原と言っておいて、肝心の敵ボスは登場なし?)。しかしやはりこの作品の見どころは、綿引・本田・西岡・石橋、そして夏八木勲という巧者の面々の皆様でしょう。画面に登場するだけで安心感があります。というか、どの人ももっと出番欲しかったです。こういうときは、それぞれに短時間でも見せ場を確保してそれを集積させると、かえって主役が引き立つんだけど、まあそこまでは無理でしたね。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2024-01-24 01:23:07) |
23. 死の棘
ほとんどが2人芝居の趣で、じっと息を潜めるような空気感の中、じわじわと進んでいく。従って、これはかなり高度な演技力が要求されるのですが、やはり松坂慶子には荷が重かった。また、岸部一徳も、この頃はまだ目立たない役が多かった頃で、したがって全体にぎこちなさが漂っています。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2017-09-28 02:12:28) |
24. シン・レッド・ライン
これだけの豪華キャストでも、監督にとっては全員駒にしかすぎないというワガママぶりが素晴らしい。俳優陣の見せ場などはことごとく無視、あくまでも撮りたい映像をひたすら撮り続けるだけ。その徹底ぶりは、それはそれで潔い。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-12-18 05:08:41) |
25. ジャック
コッポラとロビン・ウィリアムスはまったく合わないということを如実に示してしまった作品。全体を通じた雰囲気が妙に重く、ロビンの持ち味をことごとく封殺している。というより、ロビンが子供を演じているようにしか見えず、大人の中身が子供であるという人物がそこにいるように見えない。その他の描写についても、外見と内面のギャップがもたらすおかしさや哀しさが浮き彫りになっておらず、またラストへ向けた持って行き方も、何とも安直。 [DVD(字幕)] 5点(2011-10-05 02:10:38) |
26. ジャック・フロスト/パパは雪だるま
《ネタバレ》 雪だるまともなると表情も動作もまったくないわけで、そりゃ主人公としては難しいよね。周りのリアクションとかでそれを引き出せればよいのですが、そこまでの脚本にはなってません。ところで、驚愕したのは、ジャック・フロスト・バンドのギタリストが、トレヴァー・ラビン御大その人であったということ。もっと映して下さい。ギターソロも弾かせてあげて下さい。 [DVD(字幕)] 5点(2009-09-02 02:33:31) |
27. 真実の行方
ラスト一発のための作品ですが、その割に尺が長すぎ。もっとコンパクトにまとめられたと思います。実はローラ・リニー目的で見たのですが、冷静非情な検察官という役が合っていなくて残念(何となく、顔つきもいつもと違ってますね)。 [DVD(字幕)] 5点(2006-11-12 04:05:48) |
28. 17歳のカルテ
じっくりとした進行で最後まで興味を失わず見ることができたが、結局この話で何が言いたいのかはよく分からなかった。精神障害全体を描写したいのであれば、院内患者の発症の背景に関する掘り下げが不足しているし、逆に主人公個人の内面の変化に着目するには、回復の過程が安易すぎる(そもそも、境界型人格障害と診断されていながら、その症状が映画中でほとんど出ていない)。結局、表面の当たり障りのない部分のみを無難にまとめただけなのではないかという疑念は禁じ得ない。 [DVD(字幕)] 5点(2006-08-02 03:01:32) |
29. ジャンヌ・ダルク(1999)
やろうとしていること自体はなかなか興味深いが、ミラ・ジョヴォビッチの空回り演技、サブキャラの描写不足、逆にある部分での過剰描写(ダスティン・ホフマンの役など、ご丁寧に画面上に登場させるべきではない)、各所で挿入されるベタな演出など、足を引っ張るポイントがあまりにも多すぎた。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2004-09-26 00:12:31) |
30. シャイン
《ネタバレ》 ジェフリー・ラッシュの精神疾患演技と挿入される各楽曲のパワーで、相当得をしているのではないか?(というより、それに寄りかかっていないか?)という作品。前半のしつこさの割に、病院を出てからのドラマが何もないのも残念。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2003-04-13 23:09:24) |
31. 新・極道の妻たち 惚れたら地獄
《ネタバレ》 これまでと比べて、随分キャスティングが小粒になった感があるなあ・・・と思っていたのですが、中盤までは案外悪くない内容でした。今回は、弱小組の悲哀みたいなのがテーマっぽいのですが、その路線では一貫しています。そして、世良と小西も頑張っていますし、何よりも清水宏次朗が、ギラギラした跳ねっ返りの部分を、しつこくない程度に上手く表現しています。さすがビーバップ上がりは鍛え方が違います(笑)。肝心な部分で高島忠夫と山下真司のどう見ても極道に見えない良い人全開ぶりが足を引っ張っているのには目をつぶります(そもそも山下さん、関西弁練習しなかったのかな)。斉藤慶子を完全一般人の位置づけにしたのも正解。小川沿いで子供たちを見ながら語り合うシーンは名シーンだと思います。●ただ、無意味に時制が飛ぶ「一年後」からテンションが急降下していまして。意味もなく世良のパートがダラダラ続きますし、そこからラストまでの持っていき方も、エンスト起こしまくりです。あれだったら、絶望的な窮地に追い込まれるも、岩下・山下・世良の3人で出入りをかけて敵はとりました、の方がよほど筋は通ってすっきりしていたのではないでしょうか。そうそう、中条も結局「ただいるだけ」で、才能を感じさせる場面がありませんでした。●それと、この作品での川島なお美は、映画史上有数の「無意味な脱がされ方」だったのでは・・・。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2024-02-14 00:06:21) |
32. 就職戦線異状なし
バブリーな時代背景を反映しているのは決していけなくはない。しかし、肝心の作品としての中身自体が、小ネタをいろいろ積み重ねてはいるものの、登場人物の芯とか方向性というものが不明なので、物語として成立していない。何かを表現するためのフィルターとして世相(この場合は就職活動状況)があるのではなく、はじめから世相の映像化そのものが目的になってしまったということ。というわけで、俳優陣も力を発揮する余地があまり残っていない。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2015-10-13 03:17:34) |
33. 女優マルキーズ
《ネタバレ》 マルキーズをどういう人物として描くのかという焦点がはっきりせず、単に成功と凋落の筋を追っていっただけであるため、演ずる側もどう演じていいのか困っているような感じ。結局、ソフィー・マルソーも、最初に楽しそうに踊っている場面が一番輝いており、それ以外はさしたるインパクトがなくなっている。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2012-05-11 23:57:32) |
34. シングルス(1992)
キャメロン・クロウの作品って、どうにも人物造形が観念的というか、頭の中で考えただけという感じがして、ただ「描かれているだけ」にしか見えないのです。この作品でもそれは同じ。なので、何か新しい雰囲気を狙っている風でありながら、終わり方も含めてすべて予定調和にしか感じられません。それと、小汚さとか粗雑さがウリのグランジ・オルタナの世界には、ブリジット・フォンダはまるで合わないのでは? [CS・衛星(字幕)] 4点(2009-04-28 03:39:03) |
35. 白い刻印
言いたいことが整理されておらず、思いつきのシーンが流されているだけのような感じなので、スリルもなければ共感もありません。ウィレム・デフォーやシシー・スペイセクまで投入していながら、この凡庸さは残念。 [DVD(字幕)] 4点(2008-04-12 04:56:25) |
36. シェルタリング・スカイ
これって「愛と哀しみの果て」+「パリ、テキサス」の劣化バージョンにすぎないんじゃ・・・。みんながボソボソ喋っているだけで、話が少しも前に進まないので、見続けるのが非常に苦痛だった。 [DVD(字幕)] 4点(2006-05-02 22:04:55) |
37. しあわせ色のルビー
レニー目当てで見るのが間違いだと分かってはいるが、それでもつまらない内容だった。さしたるドラマでもない話を起伏もなく延々と続けられるため、見るのが苦痛である。当時のレニーの演技力のなさにもびっくりした。ユダヤ教の正装(?)の勢揃いシーンのみ、多少の新鮮味があって印象的。 [DVD(字幕)] 4点(2006-03-27 01:07:19) |
38. シティ・スリッカーズ
この話は、大自然でのそれまでにない肉体的体験が個人の内面を変えていくというのがポイントのはずなのだが、何でその主人公に、常に頭の中でしか物事を考えていないようなビリー・クリスタルをあててしまうのだろうか。彼が頑張れば頑張るほど、まわりのお膳立てと正反対の方向に世界が行ってしまっているような気がしてならない。導入部と収束部がそれぞれ長すぎで、しかも肝心の各人の「変化」なるものがありきたりで平凡なのもマイナス。 [DVD(字幕)] 4点(2006-03-16 02:58:55) |
39. シネマチックな恋人
冴えないバス運転手と誰もが知っている有名女優との恋、といえば恋愛ものの王道パターンのはずなんですが、何とも中身がなく、面白みのない内容になってしまっています。例えば、男が脚本をどうのこうの言ってくるのが1つのキー・ポイントになっているのだから、それに即した業界関係の描写があったりするのかと思ったら、何もない。男は映画好きという設定なのですが、会話の中にそれっぽいネタはいろいろあるものの、恋愛の発展とは何も関係ない。それこそ、この男ならずとも脚本に文句をつけたくなる作品です。男がそのまんま東に似ているのも気になりました。 [DVD(字幕)] 4点(2005-11-05 00:17:53) |
40. シーズ・ソー・ラヴリー
《ネタバレ》 ラストは別にあれでもいいと思うが、ロビン・ライトがなぜかえらく演技下手だし、ショーン・ペンも変な方向に暴走気味で、作品の本来あるべき世界があるとはまったく思えなかった。それと、このストーリーならば、入院前まではどう考えても前置きであって、主たるドラマは再会後にあるはずだが、前置きの部分だけで半分近くを占めているのも明らかな比重ミスだと思う。 [DVD(字幕)] 4点(2005-09-29 01:24:10) |