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イニシャルKさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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21.  女経
増村保造、市川崑、吉村公三郎の3監督による女性を描いた全3話のオムニバス映画。第一話「耳を噛みたがる女」は増村監督が担当し、増村映画の顔である若尾文子が主演。男たちを騙し続けながら生きていく悪女を描くという増村監督らしい作品で、もちろん若尾文子の演じる主人公も魅力的で、作品も面白いのだが、せっかくこのコンビなら短編でなく一本の長編でこの話を見たかった気がする。その増村監督がデビュー前に「処刑の部屋」と「日本橋」で助監督としてついていた市川監督が担当の第二話「物を高く売りつける女」はとにかく山本富士子が印象的で、前半のミステリアスな雰囲気を持った清楚な部分と後半の本性を現わしたあとのしたたかな悪女ぶりという二面性の演技が見事。話自体も男女の駆け引きが面白く描かれていて、また30数分という短い時間の中でもしっかりと市川監督らしい凝った演出も堪能できて最後まで飽きさせず、3本の中ではこれがいちばん面白かったし好きだ。最後の吉村監督の「恋を忘れていた女」。吉村監督の映画は実はこれで初めて見たのだが、戦前から活躍する大御所だけあって味のあるオーソドックスな大人の恋愛映画に仕上がっている。ただ、悪い作品ではないのだが、ほかの二本を見た後だとそのオーソドックスな作風が少し物足りなさを感じるのも事実だ。しかし、ラストの京マチ子の橋の上での表情がとても印象に残る。全体的な総括をすると3話それぞれに主役で登場する女優が三人とも美しく魅力的に描かれ、この三人の女優を堪能するという意味でも楽しめる映画だと思う。しかし、やはり個人的にはまったく違う三人の監督の作風がよく分かる映画だった。(脚本は3話とも八住利雄。)中でも市川監督と増村監督の「師弟対決」が見られるのは双方が好きな自分にとってはこの映画の大きな見どころのひとつだ。
[DVD(邦画)] 7点(2014-06-20 08:51:54)
22.  上意討ち 拝領妻始末 《ネタバレ》 
小林正樹監督が「切腹」に続いて橋本忍とコンビを組み、滝口康彦の原作を映画化した時代劇。見る前はスタープロである三船プロの製作のため、あまり小林監督らしさは出ていないのではとも思ったが、見てみるとまったくそんなことはなく、「人間の条件」にも通ずるようなテーマが実に小林監督らしいとても重厚な見ごたえのある映画だった。藩が笹原家に出した要求はあまりにも身勝手で、藩の圧力にひたすら耐える伊三郎(三船敏郎)、与五郎(加藤剛)、いち(司葉子)にとても感情移入ができるし、主演の三船がなかなか刀を抜かずに静の演技が多いところにも、俳優の魅力よりも映画自体のストーリー性で魅せようという小林監督の意図が感じられる。黒澤明監督の「用心棒」や「椿三十郎」で三船と敵対する役を演じていた仲代達矢が今回は伊三郎の友人役で出演しており、本作でもクライマックスで決闘をすることになるのだが、敵対することになっても今回は友人同士という設定のためか、重苦しさがあり、派手さもなく、爽快感もないというのがやっぱり先の2本とは違うところで、本作は単純な娯楽時代劇というわけではないということもあるかもしれないが、このあたりに同じ二人の決闘でも印象の違いを見ることができる。(仲代が本作でも負けてしまうのはやっぱりお約束だろうか。)しかし、終盤30分はそれ以外でも三船の殺陣の見せ場が多く、それまでのドラマで魅せる展開を考えたら少しそこだけ浮いてしまった感もなくはない。殺陣による見せ場を三船と仲代の決闘だけに絞っても良かったのではと思う。そこだけがちょっと残念。でも、内容的に見るべきもののある映画で、「切腹」には及ばないものの、この映画もまた小林監督の時代劇での代表作と言っていい名作だと思う。
[DVD(邦画)] 8点(2013-08-05 23:18:33)
23.  新・悪名 《ネタバレ》 
「悪名」シリーズ第3作。前作のラストで戦争に行ってしまった朝吉(勝新太郎)が復員して八尾に帰ってくるところから始まっている。前作のラストでは戦死を予感させる終わり方だっただけに多少強引さも感じるが、1作目や2作目とは別物と割り切れば許せてしまう。田宮二郎も役柄を変えて再登場するが、双子の弟という設定なので不自然さがないのがいい。茶川一郎演じるオカマの登場など前2作と比べてコミカルなシーンが増えていて娯楽性が強くなっているのもこれはこれで良かった。勝新といえば座頭市のイメージが強すぎてなかなかこの「悪名」シリーズの本作以降の作品を見る気が起きずにいた(マキノ雅弘監督による「悪名一番勝負」だけは見ているが。)が、朝吉には座頭市とはまた違う魅力があるし、英語交じりの言葉を話す清次を演じる田宮二郎もほかの出演作では見せないようなコミカルな一面を見せていて新鮮だった。話としても勧善懲悪もので安心して見ていられる水準作といったところ。前作で結ばれた朝吉とお絹(中村玉緒)が別れてしまう展開は少しさびしいが、演じた二人は当時新婚ホヤホヤだったころで、それを考えるとよくこの脚本で二人とも出演OKしたなと思えてくるのだが、実生活では新婚夫婦の二人が映画の役柄上では別れる展開というのも本作の見どころのひとつなのかもしれない。タイトルは「新・悪名」だが、前作の続きでありながらタイトルどおり新しい展開を見せているところも面白かった。
[DVD(邦画)] 7点(2013-05-03 13:33:12)
24.  十三人の刺客(1963) 《ネタバレ》 
以前見た時は後半は面白かったものの、前半がかなり退屈に感じたことを覚えているが、今回久しぶりに見ると前半も面白く、全く退屈することなく楽しめた。ストーリーは忠臣蔵に「七人の侍」の要素を加えたようなものであるが、残念ながら13人分の個性というのは描き切れておらず、最後に仲間になる山城新伍なぞは居てもいなくてもいい感じさえする。しかし「七人の侍」では描かれなかった敵側の人物のキャラクターが立っていて、とくに内田良平演じる鬼頭半兵衛の存在感。千恵蔵とのかけひきは緊迫感があっていいし、ラストの二人の一騎打ちの対決も見ごたえがあるものになっている。この間、外では大乱闘が行われており、それとは対照的に描かれているので、この対決はけっこう印象に残るものとなっている。将軍の弟である殿様を演じる菅貫太郎の暴君ぶりもやはりハマリ役で、こういう悪役がいるからこそ、娯楽映画としての魅力も増すのではないか。それだけにやはりさきほども書いたように13人の個性をきちっと描けていれば、もっといい映画になったのではと悔やまれる。が、一人一人をきちっと描くには7人くらいが限界という気もする。クライマックス30分におよぶ乱闘シーンがやはりすごい迫力で、白黒映画だが、このシーンではそれも効果をあげている。ただ、以前見た時もそうなのだが、「七人の侍」の久蔵を思わせる剣豪役を演じている西村晃のあっけない無様な死にぶりはどんな強い剣豪でも刀がなければただの人というような意図があるのだろうけど、やはり少し戸惑った。まあこのシーンはリアルといえばリアルなんだけど。三池崇史監督によるリメイク版は未見なのだが、この部分をどうしているのかすごく気になる。芥川隆行の力の入ったナレーションが印象的。(2012年12月25日更新)
[DVD(邦画)] 8点(2012-12-28 23:57:12)
25.  しとやかな獣
悪いやつばかりが登場すると見る前に聞いていたので、どんな風な映画なのかと思っていたが、人間のいやな部分をブラック・ユーモアたっぷりに描いていてとても面白かった。この映画のように舞台を一箇所に限定している映画だと、単調に感じられる場合があるが、凝ったカメラワークと登場人物たちの会話のおかげでむしろスピーディーに感じられ、途中で全くだれることがなかったのも川島雄三監督の演出力の高さを感じられる。ほかにも川島監督ならではと思えるシュールな演出もあり、ヒッチコックの「ロープ」のような舞台的な作品でありながら、ちゃんと映画としてのつぼを押さえているのには感心させられる。そしてなんといってもこの映画の魅力は前田家を中心にした登場人物たちに尽きるだろう。若尾文子の悪女役はあまり見たことなかったんだけど、したたかに演じきっていてさすがと思わせる。前田家の面々にはちょっと唖然とする。それから忘れてはいけないのが小沢昭一。とても怪しげな独特のキャラクターで強烈に印象に残る。出番が少ないのははっきり言って勿体無いなあ。 2012年12月10日追記:小沢昭一という俳優を知ったのはたぶん映画ではなくラジオのパーソナリティーとしてだったと思うけど、いまでは川島監督の映画で欠かせない俳優の一人というふうに自分の中ではなっている。「幕末太陽伝」の金ちゃんはもちろんのこと、そのほか、「洲崎パラダイス 赤信号」のだまされ屋の店員役もまさにこの人ならではで、比較的シリアスな物語にあって小沢昭一演じるこの店員がコメディーリリーフとしての役割をはたしており、これも忘れられない。でも、やはり、この映画に登場するあやしい存在感を放つ歌手・ピノサクは小沢昭一だからこそ、小沢昭一にしかできないと思えるほどのハマリ役で、今まで見た小沢昭一の演じた役柄ではいちばん印象に残っているし、いちばん好きな役柄だ。そんな小沢昭一の訃報はとても悲しいし、非常に残念に思う。心よりご冥福をお祈りします。「このアパート、エレベーターないの!?」
[DVD(邦画)] 8点(2012-12-10 23:03:28)(良:1票)
26.  昭和残侠伝 血染の唐獅子 《ネタバレ》 
東映のヤクザ映画ってガラが悪い印象が強くてほとんど見ていないのだが、池部良の訃報を聞き、思い切って本作を見た。東映のヤクザ映画に抵抗があるため、合わなかったらどうしようかと不安のほうが大きかったわけだが、とにかく、主演の高倉健と池部良がかっこよく、なんて粋なんだろうと思った。主演の二人だけでなく、周りの脇役たちも実にイキイキとしていてマキノ雅弘監督らしいにぎやかな映画となっていて面白かった。高倉健演じる花田秀次郎のところへ波紋にされた池部良演じる風間重吉が現れ殴り込みの助っ人を願い出るシーンなどは熱い男の友情を感じさせていて感動的だし、山城新伍が惚れた女のために纏を質に入れてしまうエピソードなど人間ドラマとしても見ごたえ充分。特に殴り込みの前にある高倉健と藤純子のシーンは、藤純子演じる文代の悲しみがストレートに伝わってきて彼女に思わず感情移入してしまう。そしていよいよ殴り込み。このシーンの高倉健と池部良のなんとカッコイイこと。とくに池部良は東宝の「雪国」、「青い山脈」などの文芸作品、あるいは「潜水艦イー57降伏せず」といった戦争映画での演技が印象に残っているのだが、ヤクザ映画でここまで粋な役を演じているのを見ると新鮮に感じるし、ああ、いい役者だなあと改めて思う。ラストの見事な余韻の残し方もマキノ監督らしく、繰り返しになるが本当に粋という言葉がよく似合う傑作映画だと思う。
[DVD(邦画)] 8点(2011-12-23 11:41:35)(良:1票)
27.  新・座頭市物語 《ネタバレ》 
「座頭市」シリーズ3作目で初のカラー作品。初期作品とあってかまだそんなに派手な殺陣シーンはないが、その分、市の内面の描写がしっかりとしている。市がヒロインに求婚されて本気で堅気になろうと決意する展開はどこか「男はつらいよ」シリーズの寅さんのようではあるが、このシリーズではちょっと珍しいし、市を兄の敵と狙う男がそれを知ってわざと賭博で負けるのもべたではあるが、ちょっとウルッとくるものがある。剣の師匠(河津清三郎)を倒した市がその妹であるヒロインに「やっぱりこんな男です。」と言い残して去っていくラストシーンも切なかった。ただ、この剣の師匠の人物描写が浅く、ラストの対決もここがもっとしっかりとしていればもっと違う印象になっていたと思うし、ドラマとしても深みがあるものになっていたのではないかと思うと少々残念な気がする。とはいえ、久しぶりに見る座頭市(そういえば大映の時代劇もかなり久しぶりに見た気がする。)で、全体的にはなかなか楽しめた。
[DVD(邦画)] 7点(2011-09-02 01:44:11)
28.  新選組始末記
雷蔵演じる主人公が新撰組物では定番の近藤勇、土方歳三、沖田総司といったメジャーどころではなく、近藤の人間性に惹かれて新撰組に入った新人隊士というのが意外だが、どうも主人公よりも近藤を演じる若山富三郎や土方を演じる天知茂のほうが印象に残ってしまうし、藤村志保演じる主人公の恋人もほとんど話に絡んでなく、はっきり言っていないほうがよかったような気もしないでもない。三隅研次監督の雷蔵主演映画はかなり久しぶりに見たが、このコンビの映画としては全体的に平凡な印象で、それほど面白くもないし、完成度も高くないように思う。若山富三郎が近藤役というのもごつすぎてどう考えてもミスキャストにしか思えない。(既に指摘されている方もおられるが、どう見ても近藤勇というよりは西郷隆盛にしか見えない。)一方、土方を演じる天知茂はニヒルでカッコよくいかにも冷酷非常な感じがとてもよく出ていた。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2010-04-19 19:05:59)
29.  忍びの者
雷蔵主演の忍者映画。社会派で知られる山本薩夫監督の作品ということでちょっとかたいかなと見る前に思っていたが、確かに単純な娯楽映画という感じは受けないものの、それでもなかなか面白かった。雷蔵の忍者役というのは初めて見たが相変わらずクールでかっこよく、それでいて演技もうまい。しかし、この映画ではそんな雷蔵よりも、やはり二つの顔を持つ忍者集団の頭領を演じる伊藤雄之助の存在感あふれる怪演ぶりがもっとも印象的で、中でも普通の老人という感じから突然ものすごい動きをはじめるあたりはインパクトが大きく、また不気味で怖い。まさしくこの役は伊藤雄之助ならではだと思う。そしてその部下を演じる加藤嘉もなにか不気味な演技を見せていてこちらも印象的。ただ、信長を演じる若山富三郎は体格が良すぎで、以前に見た「尻啖え孫市」で弟・勝新が演じた信長と同じくちょっと違和感を感じるのだが。続編もあるようなのでそちらも見てみよう。
[DVD(邦画)] 7点(2009-07-30 12:41:36)
30.  尻啖え孫市
東映を退社してフリーの身となった錦之助が大映で主演した時代劇。あまりいい評判聞いてなかったけど、そこそこ楽しめる作品にはなっていると思う。でも、三隅研次監督の演出にキレがあまり感じられないうえに宮川一夫が撮影をしてるにもかかわらず三隅監督にしては映像も平凡で物足りないし、勝新の織田信長もちょっとなあ。外部出身のスター俳優が主演ということで、スタッフが身構えてしまったのだろうか。錦之助と弟の中村賀津雄のやりとりはなんか東映の時代劇を見てるみたいだった。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2007-11-09 03:11:07)
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