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プロフィール
コメント数 1305
性別 男性
ブログのURL https://www.jtnews.jp/blog/20066/
ホームページ http://w.livedoor.jp/mushokamondai/
年齢 51歳
メールアドレス gurugurian@hotmail.com
自己紹介 ♪わたしの小さい時 ママにききました

 美しい娘に なれるでしょうか

 ケ・セラ・セラ なるようになるわ

 さきのことなど わからない


 大人になってから あの人にききました

 毎日が幸福に なれるでしょうか

 ケ・セラ・セラ なるようになるさ
 
 さきのことなど わからない


 子供が出来たら そのベビーがききます

 美しい娘に なれるでしょうか

 ケ・セラ・セラ なるようになるわ
 
 さきのことなど わからない ケ・セラ・セラ~


(2010.4.16記)


現在、ダイエットちう。腹筋、割れてるでー。




力を入れると。

(2011.8.28記)


↑ホームページのリンクを「朝鮮学校無償化問題FAQ」に張り替えました。特に「パッチギ!」ファンは、見てね。




これからもよろすく。





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1.  ショーガール
むちゃくちゃエログロなんだけど、なぜか爽やかという、ヴァーホーヴェン先生の幾重にも倒錯した美学みたいなものを感じる。「ヴァーホーヴェン版フラガール」なんて呼んだら、誰かさんに怒られるカナ(笑)。ただ、ところどころ「これはヴァーホーヴェンのやりたいこととは違うことをやらされてるのかな?」と感じた部分もあったけれど。
[DVD(字幕)] 7点(2008-05-09 18:16:47)
2.  次郎長三国志 第九部 荒神山
いのうえさん、さびしい思いはさせませんぜっ(笑)!これは去年、映画館で観ました。この作品が前編のみで未完になってしまったのは、、そもそもマキノ監督は第八部でこのシリーズを完結させるつもりだったのに、会社が半ば無理やり続きを取るように要求したのだそうです。尚且つ途中のフィルムを勝手に編集して「前編」として上映してしまったものだから、監督・スタッフ・キャストが怒って降りてしまったのだとか。という話を観る前から知っていたのもあって、やっぱこれを一本の「作品」としては観られなかったですね、、心なしか、映画に登場する「ワッショイ、ワッショイ!」も元気がなかったような・・・だから、個人的にはやはりこのシリーズは「第八部で完結」と思いたいです。
[映画館(邦画)] 5点(2007-05-17 19:25:29)
3.  16ブロック
面白かったです。ちょっと画面がカチャカチャ、グラグラしてて「あれ、今ピストル撃ったの誰?今登場人物はどっちの方向に向かってるの?」と思う所も多々あったのだけれど、限られた時間・空間の中で繰り広げられる濃密で人間臭い、そしてドラマチックな物語。ある意味「アクション映画+O・ヘンリー」って感じ?あのバス内のシーンは感動的でした。ちなみに僕はこれ、ちゃんと情報誌で映画館と上映時間をチェックして観に行ったのだけれど、ホントだったら2~3時間くらい時間が空いた時、「映画でも観て時間潰すか」って感じでフラッと映画館に入って観るのが良いと思う。ちょっとお仕事に疲れちゃった営業の人なんかに特にオススメ。元気出るよ。
[映画館(字幕)] 8点(2006-10-31 19:25:57)(良:1票)
4.  シュガー&スパイス 風味絶佳
うーんうーん、何だか、色んな面がちょっとずつ間違ってたような気がした。第一に沢尻エリカと柳楽優弥の二人が、どこから見てもカップルに見えない(年齢差が実際よりも離れて見えるし、柳楽君の顔は沢尻に比べて地味すぎる)。これは柳楽君の演技力の問題と言うより、彼をキャスティングした側の責任ではないのかいな?それに原作は読んでいないけれど、多分もうちょっと「スパイス(苦味)」が効いてたんじゃないかと思う。すごく嫌な言い方だけど、女の子と付き合ったことのない男の子が書いた恋愛小説を読まされているような気分だったです。あと、沢尻の元カレ役で高岡蒼甫が出ていたのは個人的にちょっと面白かったけど(しかも慶応の医学部って設定だし)、むしろあの役は「さよならみどりちゃん」の「みどりちゃん」のように、話の中だけで出して、当人は登場させない方が良かったんじゃないかな。
[映画館(邦画)] 3点(2006-10-31 19:11:44)
5.  シックス・センス
「レディ・イン・ザ・ウォーター」を映画館で観た夜、早速これのDVDをレンタル。実はラストのアレの事は、ずいぶん前に知ってしまっていたのだけれど、それが良かったのか悪かったのか、自分にはこの作品がホラーとかサスペンスだと思えなかった。あえて分類するなら、これは「ゴースト・ニューヨークの幻(あんまり好きな映画じゃないんだけど)」に近い気がする。いや、やっぱ違うか、もっと広い意味での「愛」についての映画。あるいは「異端者の孤独」を描いた映画。主人公の少年は「死んだ人間の姿が見え、声が聞こえる」という設定だけど、これって単に「死者の声」ってことではなくて「耳を傾けられることなく、かき消されてしまう“想い”」ってことも含んでいるんじゃないだろうか。たとえば今では少年の通う小学校が建っている、かつて裁判所であった場所。普通に考えればそこは単なる「裁判所跡地」なのだけれど、少年にしてみれば、そこには様々な「かき消された声」に溢れる場所。その「声」というのは別に死者だけのものではなく、生きた人間のものでもあるのかもしれない。そしてその中には、インド系移民として自ら異端者(マイノリティー)であったシャマランの「声」も含まれていたのかもしれない。なんか、そんな気がした。
[DVD(字幕)] 7点(2006-10-12 18:27:20)
6.  シムソンズ
ストーリーは定型だし、映画というよりカーリングのPR映像のようだし、何ということもないと思ったけれど、それでも最後まで観てしまったのは、北海道のキラキラした大地と、主人公の女の子たちのキラキラが、妙に似つかわしかったからかな。個人的には徳井優演じるお父ちゃんのはしゃぎっぷりが可愛いと思いました。
[DVD(邦画)] 7点(2006-10-07 17:30:51)
7.  下落合焼とりムービー
んんんん~・・・こーれは、どぉ評したら良いのか。ピンク映画を撮っていた山本晋也監督(この人の場合、“カントク”って書いた方がしっくりくるよね)の初の一般映画、所ジョージやタモリなど、その後の80年代のテレビ界の大物が多数出演!なのだけれど、、何なんだ、この感動的なまでのつまらなさは。企画が赤塚不二夫となっているけれど、要は酒の席での悪ふざけ的放言が、そのまま映画になっちゃったってことか、、何となく70年代後半~80年代前半の空気は感じられるし、うーんと深読みすれば、ゴダールっぽいような気が、しなくもないんだけど、うーん。見所は、まだアルフィーがブレイクする前の坂崎幸之助がオールヌードを披露している所、かなあ(ファンが嬉しいかは別として)。
[ビデオ(邦画)] 1点(2006-09-28 18:47:23)
8.  次郎長三国志 第七部 初祝い清水港
ごめんなさい、第四部とこれだけ、ちょっと点数低めです。何せあの、ナミダナミダの第六部から続けてみたもので、「ええっ!?いきなりこんなにノー天気な話になっちゃって良いの?」と、戸惑ってしまったのです。後から、この作品がお正月映画として封切られた事を知って「なるほど」と思ったんですけど、そう言えば大政や鬼吉が縁日(?)で口上を述べたり、石松と三五郎が皿回しをしてたりする所は晴れやかな感じでしたねぇ。でも、個人的には傑作の第六部と第八部の間の、中休みというか箸休めというか、そんな感じでした。
[映画館(邦画)] 7点(2006-04-15 17:52:04)
9.  次郎長三国志 第六部 旅がらす次郎長一家
ども、大先輩です(そんなプレッシャーかけちゃイヤ~ん笑)。僕も実はこれを一番最初に観ました。前半はシリアスというか、ひたすら悲惨な兇状旅(人を斬っちゃったので指名手配になってて、んでお上から逃げてる)。人目を避けて旅を続けるも、至る所に人相書きが出回っていて心落ち着く暇もない、せっかく匿ってくれそうな場所を見つけても厄介者扱いされ、長居は出来ずまた旅に、男を上げた次郎長親分とその子分も髪はボサボサで見る影もなく、おまけにお蝶は体を悪くしてどんどん弱っていく・・・という、かなり絶望的な状況。子分たちがメソメソと泣きじゃくる中、兄貴格の大政が「馬鹿野郎、姐さん(お蝶)が心配するじゃねぇか・・・笑え・・・笑うんだよぉ」と皆を叱り、無理矢理笑い声を上げさせて、病身のお蝶を聞かせる。第一部のレビューで「ヘタレのやせ我慢の美学」と書いたけれど、その真骨頂がこのくだりに現れている(それにしても、この作品のお蝶を演じる若山セツ子は本っ当ぉ~に美しい。病床で皆に語りかけるシーンで、彼女の顔に光が当たっている所は、幼い少女のようでもあり、菩薩様のようでもある)。そしてもうひとつの見所が後半で登場するお園(越路吹雪)の名演技。彼女が「権現様」に亭主の無事を祈り、そしてお蝶の回復をせがむシーンは何度観ても(って二回しか観てないけど)楽しくて、可愛くて、いじらしい。そして・・・と、これ以上書くとネタばれになっちゃうけど、ともあれ、本作もマキノの「笑って、泣いて」が存分に堪能できる作品。個人的には第八作「海道一の暴れん坊」の次に好きです。 
[映画館(邦画)] 8点(2006-04-12 17:23:37)
10.  次郎長三国志 第五部 殴込み甲州路
さあさあ来たぜ来たぜ、殴り込みだぁワッショイワッショイ!第四部では割とほんわかムードだったのが、ここで一気にテンションが上がる。この次郎長三国志シリーズ、他の作品での喧嘩のシーンは結構地味で、普通ならじっくり時間をかけて斬り合いを見せ盛り上げるだろうと思われる所でも案外サラッと流してしまう。僕にとってはそれがなかなか新鮮でもあり、ちょっぴり不満でもあったのだけれど、今回の喧嘩は見(魅)せるよ魅せちゃうよ!人質になったお仲さんを救うため、少ない人数で甲州へ殴り込む次郎長一行。数の上では圧倒的不利、普通に考えりゃ勝てるわけが無い、しかーし!行かねばならぬのよ、やらねばならぬのよ、それが男なのよ、男の喧嘩は圧倒的不利な方が燃えるのよ(だって、次郎長一家が数人を大人数でボコボコにするのなんて、観てて楽しくないじゃん、ねえ?)!うりゃあ!とりゃあ!ほりゃあ!というわけで、盛り上がりまっせ~♪あ、そうそう、クライマックスではそんな風に盛り上がるけど、しっとりした前半部分も忘れちゃいけない。お千ちゃん(鬼吉と綱五郎が惚れてた茶屋の娘)の祝言の日、率先して盛り上げる鬼吉と綱五郎、でも実にみっともなく、未練たらたら。その夜、久し振りに酒を断っていた次郎長親分が久々に酒を口にして大いに酔っ払う。そこで語られる親分とお蝶さんの馴れ初め。ここが実に、何と言うか、良いよ。このように前半軟派に、後半は硬派にビシッと決めるこの作品、単品でも楽しめる快作ですばい。
[映画館(邦画)] 8点(2006-04-12 16:56:41)
11.  次郎長三国志 第四部 勢揃い清水港
ゼイゼイ、はぁ~やっと第四部、、第四部、はねぇ、ゴメンナサイ、実はシリーズの中ではちょっと印象が薄かった。決してつまらなかったわけじゃないのだけれど・・・僕はこのシリーズ、東京の映画館で一日二作ずつ上映してるのを観に行ってたんですけど、結構強行軍だったので、これ観てた時はかなり疲れていたかもしれないです。今回は、石松と三五郎が、悪い奴に騙されて困っている力士一行を助ける為に相撲の興行を打つお話。それと新たな子分として漁師のせがれ、三保の豚松(加東大介)が加わる所が見所、かなあ。次の「毆り込み甲州路」が起承転結の「転」だとすると、この作品は「承」みたいな感じで、ちょっと地味な印象でした。また観る機会があれば違う印象かもしれないけどね。
[映画館(邦画)] 7点(2006-04-12 16:28:02)
12.  次郎長三国志 第三部 次郎長と石松
さぁさぁやって参りました、今回は石松と追分三五郎、そ・し・て我らが姐御、投げ節のお仲さんの登場だよ~ん!さて、前作のラストでチョロッと顔を出した石松が、女がらみのいざこざが原因でやくざに追われる三五郎を助ける所から始まる本作。石松は「ドモ」で純情な不器用男、それに対する三五郎は「勝手に女の方が俺に惚れちまうんだ」と言い放つプレイボーイ。この好対照な凸凹コンビが揃って壺振りのお仲さんに惚れてしまう。何でかって?そりゃあ、気風(きっぷ)も良いしセクシーだし、惚れない方がどうかしてるって!壺振りシーンの艶やかさ、そして入浴シーン(!!!!!)の妖しさ・・・あーん、もぉどーにでもしてくれぇ!しかも憎い事にこのお仲さん、酒に酔うと惚れっぽくなって、しかもその事を覚えてないという・・・そーゆーの、一番純情男が傷つくんだぞチクショウ(個人的に経験アリ)!・・・と浮かれっ放しでいてもしょうがないので一応「レビュー」的な事も書いておくと、この作品で(及び他のシリーズ作でも)特筆すべきは時折登場する「歌」の存在。石松とお仲さんが二人酒を飲んで盛り上がるシーンでは「♪惚れていて~惚れていていて~惚れないフリを~していて惚れて~」なんていう歌が正に「口をつついて」出てきたかのごとく自然な感じで歌われたりするのだけれど、時にキャラクターの心情が込められ、時に物語の展開を暗示しているこのような歌が、実に心地良い。それと、歌と同じ位重要なのがストーリーとは直接関係ないような一見「無駄」なセリフの豊かさ、楽しさ。これはいっぱいありすぎて、どれを紹介したら良いのか困ってしまうのだけど、特に登場人物がぼやいたり、弱音を吐いたりする時の独り言が良い(個人的に一番好きなのが第六部で登場するお園さんが夫の無事を祈って「あなたと私はもう長いことご近所付き合いしてるんだから、小さいバチで勘弁して下さいよう」と“押切り権現様にお願いする所の台詞)。こういうのを「無駄」と言ってしまえばそれまでなんだけど、でも何つうのかな、そういう「無駄」が一杯ある余裕、というか空気感みたいなものが、このシリーズを実に豊かで、楽しいものにしてるんだと思うんだよねえ、上手く言えないけどさ。
[映画館(邦画)] 8点(2006-03-31 18:42:04)
13.  次郎長三国志 第二部 次郎長初旅
さぁ、第二部だ、初旅だぁ!!さてさて前作「次郎長売出す」レビューで、「“ヘタレのやせ我慢”の美学」と書いたけれど、それが如実に現れるのがこの作品でござる。旅の途中の次郎長一行は兄弟分の佐太郎とその妻お徳の世話になる。かつては料理屋を繁盛させていた佐太郎だが、根っからの博打好きが災いして今じゃその日の飯にも事欠く有様。それでも佐太郎は一行を精一杯もてなそうとし、お徳はそんな佐太郎のため、着物を質に入れてまで酒肴を用意する。そんな二人の心意気に打たれ、少ない酒で酔ったふりをする次郎長一行・・・泣けるじゃあございやせんか、粋じゃあございやせんか、ねえ旦那?さらに重要なのが、このシリーズにおける「男と女」の描き方。これはおそらくマキノの女性観を反映しているのだろうけど、この佐太郎とお徳のように、大体作品に登場する男たちは粋がってはいるけれどロクデナシ(てか、みんなやくざものだしね、基本的に)、それを支える女たちは気丈でしっかり者であることが多い。これはこの作品に登場するもう一組の若きカップル、増川仙右衛門とおきねも同様で、しばしの別れを惜しんで駄々をこねるおきねに仙右衛門は「いじめるない!」と泣き言を言う。こういうの、田嶋陽子先生とかに言わせれば「だから男はダメなのよっ!」と怒られちゃうかもしれないのだが(もしそうなったら「そそそそうなんですぅ、ダメなんですぅ、ごめんなしゃ~い」と謝るしかないよね)、でも多分、男たちはそんな自分の弱さを自覚している。だからこそ、「外」に向かっては粋がっていても決して女(女房)には頭が上がらない、「すまねぇなぁ、、」とひたすら頭を下げるのだ(アラそこのお父さん、どうしちゃったの?別にアナタのことを言ってるわけじゃなくて、映画の中のハナシですよん)・・・なんて事言ってる間に、ありゃそろそろ字数がヤバイのかな?まだまだ書き足りないけど、冒頭の次郎長・お蝶の婚礼のシーンも美しいし、何たってラストにゃ石松っつぁんも登場するし、見所満載だぜい!さぁお次は投げ節お仲さんの登場する第三部「次郎長と石松」でいっ!あにさん、ついてきとくれよっ!
[映画館(邦画)] 8点(2006-03-28 17:56:20)
14.  JSA
これは構造としてはメロドラマなのかもしれないし(ただし軸は男女の恋愛ではなく男同士の友情だが)、突っ込めるところがないわけではないけれど、それにしてもこの状況は、重い。そんな重い現実を背景にしつつも、ユーモアを交えた間口の広い作品に仕上げた技量と底力には素直に脱帽します。<ここからちょっと、とりとめのない余談、てか独り言>この作品で象徴的に映し出される、韓国と北朝鮮の間の分断線を見ながら、「線」という物についてちょびっと考えた。人間は混沌とした世界の中で、物事に名前をつけ、「分類」する事によって知性と秩序を獲得した、筈なのに、自らが生み出した概念に過ぎない「線」というものに何故人は縛られ、踊らされてしまうのだろう(映画の中にも「人間には二種類しかいない。アカと、アカの敵だ」つってた軍人さん、いたよね。もっと一杯いるっつうの)。「○○人だから」とか、関係ねぇじゃん。「向こう側」の人と話しただけで極刑って、バカじゃねぇの?と思いつつ、実は日本に住んでいる自分だって、色んな概念に囚われたり縛られたり、してるんだけどねぇ。うーむ。
[DVD(字幕)] 8点(2006-03-27 16:28:35)(良:1票)
15.  渋谷物語
この作品のモデル・安藤昇は極道の世界から映画俳優に転身した、異色の経歴の持ち主で、多くの映画に主演し、また彼の「現役時代」を元にした映画も数多く作られている。加藤泰の「懲役十八年」で彼を知ってから、色々な意味で興味があったので、この自伝映画には結構期待してたのだけれど・・・うーん。そもそも僕がやくざ映画を好んで観るのは別にやくざが好きだから、ではなくて、そこに人間や、時代や、社会が深く掘り下げられて描かれている(作品もある)から、なのだけれど、、この作品では「やくざ」は描かれていたかもしれないが、「人間」はあまり描かれていなかったように思う。安藤昇という人についてちょっと調べてみると、その行為の善悪は別として、とても人を惹きつける人であったようなのだけれど、村上弘明演じる安藤昇には、そういう広い意味での「魅力」が殆ど感じられず、なぜ彼が人を惹きつけ、勢力を拡大したのか、その中でどんなことを考えていたのか、という事が見えてこない。それに時代や社会との関わりの描き方も及び腰というか遠慮がちで、(少なくともある時期までは日本の社会と有機的に結び付いていた存在である)「やくざ」がどのように日本の復興と関わってきたのか、とか、或いは政界や映画業界とどのようにつながっていたのか、というような事も申し訳程度にしか描かれていない。同情的に見れば、安藤をはじめ関係者の多くが存命の為、ある程度フィクションとして描くしかなかったのかもしれないけれど(ちなみにこの作品には「日本の与党第一党」も登場するのだけれど、例によってというかやはりというか、その名称は「民自党」)・・・言いたくないれど、やはり実話を描く時の遠慮のなさという点では、日本映画はアメリカ映画にまだまだ敵わないのだなあ・・・と思うとちょっとがっかり。そもそも、現代の邦画に笠原和夫を期待してはいかんということか・・・。 
[DVD(邦画)] 5点(2006-03-25 14:02:33)
16.  次郎長三国志 第一部 次郎長売出す
<独り言>↓あれ?…せっかくトリオ漫才できると思ってたのに、これじゃ「ミナミハルオでゴザイマス」てゆえないぢゃん(淋)。ま、それはそれとして・・・この作品、どこから語れば良いのやら、というかマキノ作品を「語る」事にどれだけの意味があるのか…とか思ったりもするのだけれど、何とか未見の人にも興味を持って頂けるよう頑張ってみま~す。んーと、僕がこのシリーズを通して感じたのは、「ヘタレのやせ我慢」の美学。このシリーズにおける次郎長一家の面々は、例えば後に高倉健などがよく演じていたような超人的強さを持つやくざとは違い、皆それぞれ欠点・欠落を抱えている。親分次郎長からして、人は良いものの酒を飲むと我を忘れて喧嘩してしまうような奴だし、法印は坊主くずれ、元侍の大政も槍の達人で一家の中では兄貴格だが、実は武家の窮屈さを逃げ出している(それまで兄貴然としていた大政が元の女房ぬいと別れるシーンで初めて見せる破顔の表情が素晴らしい)。つまりは皆が、本来いるべき場所からはみ出してしまったアウトロー・落伍者であり、どちらかというと「強さ」より「弱さ」が強調されている。しかしそんな居場所を無くした彼らが寄り添い、慕い合って一家を形成していく。ここで言われる「男を上げる」「名前を売る」は決して単なる虚勢や売名ではなく、行き(生き)場を失った者達が何とかして自分の存在を肯定しよう(させよう)とする「闘い」なのだ。だからこそ彼らは自分の弱さを必死に押し殺し「粋」であろうとする。そんな彼らが、自らを鼓舞する言葉、それこそがあの「ワッショイ、ワッショイ!」なのだ…って、ありゃりゃ~、。また文章が変な方向に行っちゃったよ。つまりさあ、良い映画なんだよ、愛おしい映画なんだよ!個人的に一番愛しいのは、鬼吉が「俺の棺桶だぁ!」つってでっかい桶を背負って喧嘩相手に口上言いに行く所。それにそれに、虎三も楽しいし、お蝶さんは可憐だし、まだまだ言い足りないぞ!って事で続きは第二部「初旅」で!あそれ、ワッショイ、ワッショイ、ワッショ~イ!
[映画館(邦画)] 8点(2006-03-22 13:29:58)
17.  静かなる男 《ネタバレ》 
感動しました。いや、その内容そのものもそうだけど「今から50年以上前にこんな“パッチギ的”映画があったなんて!」って思って(誰かさんの口真似すると「思わず『パッチギだ、』と叫んでしまった」って感じかな)。もちろんジョン・ウェインは塩谷瞬ではないし、モーリン・オハラも沢尻エリカではないし、ヴィクター・マクラグレンはむしろガッツ石松なのだけれども、この映画の中には恋があって歌があって酒があって、対立があってケンカがあって和解があって、悲しみと苦難があってそれを乗り越えようとする意思があって笑顔と温かいユーモアがあって、つまりは「生きる歓び」に満ち溢れている。あの、感動的なクライマックスにおける人々の「わらわら」は、やがて海を渡ってマキノの「ワッショイ、ワッショイ!」に受け継がれ、そして2005年、京都を爆走する朝鮮高校生達の「どどどどどー!」に結実したのだ・・・などと言うと良識的映画ファンから嘲笑されそうだけど、僕は良識的映画ファンじゃないので別に良いです(開き直りっ)。
[DVD(字幕)] 8点(2006-02-09 12:18:09)(良:1票)
18.  シンバッド七回目の航海
ハリーハウゼン作品初体験でごんす。今まで彼の特撮のハイライトシーンはテレビで見た事があったものの、「いくら映画史上偉大とか、後のクリエイター達に影響を与えたとかゆわれても、やっぱ今観たらショボく見えるのはしょうがないよなー」と思っていたのだけど、実際観てみたらこれがビックリするほど面白~い!何というか、童心に返った気持ちで普通にドキドキワクワクしながら観ちゃいました。思うにこの作品の魅力って特撮云々よりも、その見世物的ウサン臭さや妖しさにあるんじゃないかなー。あの、侍女が蛇女に変えられてしまう所とか、その他大勢的な乗組員がバシバシ怪物に殺されちゃう所とか、良い意味で乱暴な感じ。あ、それに時には敵、時には味方の魔術師とか、その彼にちっちゃくされちゃったにもかかわらずそれを大して気にしてないような(笑)お姫様とかも魅力的で、オチも可愛くて良いよね。ところで知り合いの中学生からちょっと面白い話を聞いたのだけど、最近彼の周囲では「スーパーファミコン」の中古ゲームが流行っているのだとか。そう、もう十年以上前のゲーム機で、ヒロシが「最近スーパーファミコンを買いました。スーパーというだけあって、映像がとてもキレイです」と自虐ネタにも取り入れていたアレ。彼曰く「最近のゲームって、確かに映像は綺麗なんだけど、肝心の内容が面白くないんだよね。技術と面白さって比例しないんだよねえ」。そう言われてみると、映画もそうだよね。最近のCGバリバリ、内容ショボーンの作品に食傷気味の方、試しにこの作品なんか、いかがですか?少なくとも僕はハマりました。
[DVD(字幕)] 9点(2005-10-27 20:52:19)(良:1票)
19.  忍 SHINOBI
そうそう、我らがエリカ姫、ドラマの主役も張っちゃってるし、全国規模の人気者になっちゃうのかな~、嬉しい様な、ちょっぴし寂しいような…っていきなり論点がずれてる(笑)。えーとそんな訳で僕がこれを観たのはひとえに「パッチギ!」に出演してる役者さんが沢山出てるから、という理由だったのですが、意外に悪くなかったですよ。嫌味な言い方だけど、この手の邦画(つまりテレビ局が関わっていて製作にも広告にもバンバンお金がかかっていそうな映画)にしては頑張っていたと思います。かなりトンデモな忍者モノだけど、そんなに子供だましっぽくなかったし。そうそう、あの忍者の隠れ里が結構リアルというか、生活感を漂わせていたじゃないですか。あそこが後半で徳川の軍勢に砲撃される所は、ちょっとアメリカによるアフガニスタンやイラクへの侵攻をダブらせているのかなー、と思ったです。他の方が指摘されてるように、たぶん海外で配給する事も視野に入れて作られた作品なんだろうけど(“忍”を“heart under brade”というのはちょっと面白かった)、それって良い面も悪い面も両方あるんだろうなー。僕としてはこれを観てエリカ姫に惚れ込んだ外国人に是非“pacchigi!”も手に取って欲しいなあ、と思います。
[映画館(字幕)] 7点(2005-10-26 19:01:31)
20.  驟雨
倦怠期にさしかかった、ある夫婦の映画。言ってしまえば実に他愛のないお話ではある。のだけれど、その「他愛のなさ」が何でこんなにもいとおしく感じられるんだろう。【らくだのシアンツ】さんが挙げられている「ナスとキュウリ」のくだりは最高にキュートだし(夫と妻がそれぞれの立場を主張していくうちにエキサイトしてきて、事の発端を持ち込んだ香川京子が次第にオロオロしていくのがたまらなく可笑しい)、その他にも肉屋はどこがいいだの、どこそこの奥さんは長く病気を患ったせいで浮気されてるだの、「どーでも良いじゃん」と言いたくなるような日常の些細な事柄が不思議と心に残る(てか、人は誰しも他人から見たら「どーでも良いじゃん」的な事で毎日笑ったり、怒ったり、落ち込んだりして毎日を過ごしてるんだよなあ、としみじみ思う)。んで、そんな日常の中、夫のリストラやら近所付き合いの小さなトラブルやら、果ては夫婦間の危機もありつつ、最後は何故だか感動的な紙風船の打ち合いに終わる・・・というこの映画、僕は好きです。最初と最後に「新聞の切り抜き」を持ってくるのも良いやね(これまたどーでも良い事ですが、僕も新聞の料理の記事を一杯切り抜くけれど、実際にはなかなか作らなかったりするので、そこにも親近感を覚えました)。あ、それと、本筋と外れた部分でちょっと感動したのが「この頃は実際に『~ざます』と喋る奥さんがいた」という事と「この頃の主婦は普通に鶏の解体が出来た」という事。昔の主婦は、偉かったんだな。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2005-10-15 18:37:41)(良:1票)
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