1. 砂の器
《ネタバレ》 初見。前半部分の事件の真相に一歩一歩近づく展開と、今西・吉村、両人の実直な人柄は原作通りで丹波・森田の意外な好演に驚きます。後半部分、重きを置いた親子の苦難の描写に、数年前のハンセン病訴訟控訴断念のニュースの際の原告のお一人が語られた「ようやく人間になれました」が思い浮かびます。 同じ風景でも悲しい時にはとても綺麗に見えます。流浪の親子を包む風景の美しさが残酷でした。 巡査の行為も誤った国策にたった上でのもので息子にとって善意だったのか。息子が隔離されてはならぬとの思いが言わせた「知らん」 陰険な用心深さで目標に突き進む者を肯定出来ませんが、そうさせた背景の人間ドラマが際立っている本作は原作以上の仕上がりでした。 [DVD(邦画)] 8点(2009-10-31 01:24:17) |
2. ステップフォード・ワイフ(1975)
《ネタバレ》 ブライアン・フォーブス監督作と言うことで鑑賞。クレジットの原作アイラ・レヴィン、脚本ウィリアム・ゴールドマンに、怖い系の物語に期待が高まったのですが、変わったハナシだけど全く怖くなく着地点が浮かばないダラダラ展開に嫌気と眠気が。ところがどっこい!1時間20分経過時点で「あっ、これは」目が覚め、刺しても血が出ないところで「あ~、そういう事か~」さぶいぼが。自分の感性の鈍さを思わされた作品。特典映像での監督がリライトして脚本家が激怒したの件に、元はどうだったのか気になるところです。リメイク作があるそうですがニコール・キッドマンというのでスルーです。 [DVD(字幕)] 7点(2021-07-02 15:12:03) |
3. スケアクロウ
《ネタバレ》 変わる事が出来なかったのが、知り合って付き合ってゆくうちに心揺さぶられ、変わってゆける事が出来るのを実感させてもらった作品です。そして壊れてゆくライオンを観て、辛さ、苦しさ、悲しさに一人で持ちこたえていて、いよいよアカンという土壇場の時に、助けを求めて一緒になって持ちこたえてもらう(逆の立場でも勿論です)。一人でいいからそういう友を持つ事が出来れば幸せだと感じました・・・・・・・・・・・・が、近頃、自分にとって真に大切な人を、自分が吐きだした悲しみや辛さを受け止めてもらう便器や洗面器にしてはならないと考えるようになり、この作品を思い出しました。どれだけ悲しくても辛くても腹に呑み込み、それで壊れるのも止む無しです。ライオンはこの後必ずや復活するものと信じています。 [DVD(字幕)] 7点(2004-05-01 00:43:35) |
4. スクリーミング 夜歩く手首
《ネタバレ》 嫁ぎ先のお屋敷で数々の恐怖に見舞われる新妻。館にまつわる因縁話を口にしようとする者が次々と殺害される。明らかになった忌まわしき悲劇とは。ありがちな筋立てでウツラウツラしかけた時にお目当てピーター・カッシング、ハーバート・ロムがご登場。1時間ほど経過しているのは「待ってました~」というより「遅すぎるわ(怒)」であります。しかしながら、尺取り虫のような手首がチョイチョイ登場する他愛の無い祟り話から風格を感じられたのはお二人のお陰でしょう。 [DVD(字幕)] 6点(2021-05-27 01:22:03) |
5. スコルピオ
子供時分にどうしても観たかった念願がようやく叶い、更にポール・スコフィールド出演に期待がパンパンに膨れ上がる。彼の重厚な声に惚れ惚れするも中途半端な役どころでフェードアウトしてしまうのが歯痒い。アラン・ドロンは浮ついているし、バート・ランカスターは痛々しい。空回り感が残念な作品。 [DVD(字幕)] 6点(2017-10-23 09:53:17) |
6. スネーキーモンキー/蛇拳
ストーリーは他愛ない。名コンビなのに子弟の絆は感じられない。アクションはいまいち。暇つぶしには好適な一品。 [地上波(吹替)] 4点(2015-07-16 04:05:43) |
7. スラップ・ショット
物語の背景を成す、不況、身売り、夫婦の関係の描かれ方が解り辛くイライラが募りました。それを大好きなアイスホッケーのゲームシーンで発散させたかったのですが、反則の妙を超えた単なる集団の殴り合いに白けてしまい、決勝戦の決着のお粗末さにとどめを刺されました。ポール・ニューマンなので1点加算としました。 [DVD(字幕)] 3点(2009-09-11 00:04:59) |
8. スーパーフライ(1972)
題名からジミー・スヌーカーを思い出したというだけの理由で借りて観ました。クスリの売人のクスリの仕入れ・販売に関するお話で、全編を覆い尽くしている薄汚さとチープ感が音楽と歌で更に引き立てられておりました。主役がひっきりなしに鼻から粉を吸っている姿に、人生を投げた輩ならともかく、そうでない者がこんなものの深みにはまってはいけないのであり、また、こんなもので金儲けをする外道が撲滅されん事を思いました。 [DVD(字幕)] 2点(2009-08-09 00:48:46) |
9. スタークラッシュ
冒頭からエンディングまで「無茶苦茶でごじゃりまするがな!」で埋め尽くされた「吸血鬼ゴケミドロ」も裸足で逃げ出す一品。クリストファー・プラマー&ジョン・バリー(エンニオ・モリコーネは賢明にもオファーを断ったとか)は何の義理あっての参加なのか知りたいところに+0.1点。 [インターネット(字幕)] 1点(2021-04-29 18:37:08) |