1. SPACE ADVENTURE コブラ
《ネタバレ》 公開時に劇場で観た記憶があるんだけど、再見するとかなりつまらなかった。コブラに凄みが無い。彼の目の前でヒロインが一人、二人と殺される。彼の力不足で。三人目も殺されたも同然で、ヒーロー失格ですわ。出崎氏の演出は好きなんだけど、シャープすぎて劇場作品としては軽く見える。松崎しげるはそれなりだけど、風吹ジュンは酷いなぁ。だからという訳ではないが、レディー役の榊原良子さんの声が際立って魅力的でした。それと、クライマックスのBGMの旋律が同時期の某劇場アニメの旋律とほとんど同じで、その作曲家さんの姿勢に疑問を覚えたことを思い出しました。あれを聞かされた出崎さん、「○○○と同じですやん」と言えなかったんですかね。 [映画館(邦画)] 2点(2013-08-06 03:07:22) |
2. スタンド・バイ・ミー
自分は青春映画というジャンルが大好きですが、ローティーンまで降りると感情移入できなくなることが多い。特に洋画に関してはその傾向が強い。本作もいい映画だと思うんだけど、劇場で観たときからピンと来なかった。先日、観直したがその感想は変わらない。たぶん、大切な友人との関係をわずか2日の旅行での出来事に集約し感傷的に描き過ぎている部分に違和感があるのだろう。自分が大切に思っていた友人との「友情」には、12歳の夏の2日間だけで語れるものなんて有りません。数年間の時間を共有したうえで醸成される、もっと総体的な関係です。もしそれを映画にしたらこんな感じにはならないです。ちなみに子供の頃、仲の良い友人達と隣の小学校の校区に犬の死骸を見に行ったことを思い出しました。なので、あの意味の無い探険心には共感しましたね。 [映画館(字幕)] 5点(2011-01-15 13:15:41) |
3. スペース・サタン
《ネタバレ》 う~ん、これは怪作ですな。スタンリー・ドーネン監督は名だたるミュージカルやヘプバーンの「シャレード」を撮った人で、名監督と言っても良いと思うんだけど、これはなんだ? 予算が無かったってことなのか? まず「スター・ウォーズ」もどきのオープニングにビックリする。オマージュなどと言えるほど製作年に隔たりが無いし、真似と言うにはお粗末過ぎる。そして、これまた黒いマスクをしたベイダーもどきが、殺した男になりすまして舞台となる土星の衛星に向かうんだけど、その動機や目的が分からない。実は最後まで観ても分からない。もう面倒なので、その後のストーリーに見られる適当や矛盾や妙なこだわりや意味不明は割愛。まぁ、中身が極端に薄いことは保障します。当時、劇場へ足を運んだ人の目的の大半は先日亡くなられたファラ・フォーセットだったと思うんだけど、その扱いというか、描かれ方も微妙でしたな。お約束の1カットは確かにあったけど、彼女が魅力的に撮られていたかというと、たくさん着替えをしただけという印象。かつてのファンとしては、とても及第点は付けられない。これ、自分の評価基準だと0点になるんだけど、ファラにあまりに申し訳ないのでプラス1点。 [CS・衛星(字幕)] 1点(2009-11-07 14:52:27) |
4. スター・ウォーズ/ジェダイの復讐
《ネタバレ》 前作で突き抜けたと思われたスペースファンタジーは再び凡作に戻る。自分は「帝国の逆襲」のダークでシビアな世界観の続編を期待していたのだけど、予定調和的なストーリーに終始して、なにひとつ驚きがなかった。もちろん、特撮は当時の最先端を行っていたけど、ストーリーがぬるいと台無しになる。あの森の惑星で小熊(イゥオークだっけ?)の着ぐるみが大挙して戦争ごっこをするシーンがもの凄く幼稚で、主人公が手首を切り落とされた前作と同じシリーズとは思えなかった。森の惑星に関して言うと、ハン・ソロたちの戦いも戦争ごっこに見えた。もうひとつ。ルークが妹の存在に気付くシーンがいやにあっさりしていて拍子抜けしました。後のエピソードⅢでアナキンがダークサイドに翻るときもあっさりだった。このシリーズは重大なことが起伏無く流れることが多い。唯一の例外は「帝国の逆襲」の父親の告白。全部あれくらい衝撃的に演出して欲しかったですね。余談ネタだけど、これ以外に代表作がないマーク・ハミルとキャリー・フィッシャーは、言われてみれば顔つきは似ている。きっとそれがキャスティング理由だ。 [映画館(字幕)] 5点(2009-03-05 03:19:53)(良:2票) |
5. スター・ウォーズ/帝国の逆襲
《ネタバレ》 この作品にはやれらた。あのどうでもいいような第一作(エピソードⅣ)の続編がこれか、という思いだった。それだけ、一気に登場人物の厚みと世界観が広がったように思う。予算が増えたことも一目瞭然。そして、予算さえあればどんなことが出来るのかを分かり易く見せてくれた。見どころはたくさんあったけど、自分はこの映画の主人公をミレニアム・ファルコン号だと思っている。円盤型飛行体の飛び方の概念を覆すアイデアと、その運動性をリアルに見せた特撮表現(そう、CGではなく特撮!)は当時の技術の中では群を抜いて圧倒的でした。操縦者がチョイ悪っていうのもカッコいい。そして、ベイダーの重々しさと非道が際立っていて、前作に比べて随分と出世したものだと思っていたら、父親だったとは…。これはホントに衝撃でした。ルークの手首が切り落とされた瞬間に映画館の気温が5度くらい下がった気がしたけど、あの告白の瞬間にさらに5度くらい下がった。初作を能天気なスペースファンタジーと思っていた自分は、その続編とは思えないシビアな変貌ぶりに痺れました。エンディングには確かに納得しないものが残り、ひとつの映画として正しい方向性なのかということを真剣に考えた作品でもあった。ともあれ、自分をこのシリーズのファンにさせた記念碑的な作品。 [映画館(字幕)] 9点(2009-03-05 02:53:31)(良:2票) |
6. スペースバンパイア
《ネタバレ》 これを初めて観たのは大学生のとき。ああ、こういうのをB級映画って言うんだろうなと思いました。まぁ、B級の定義は評論家の方々が議論されているでしょうが、私の定義は「決して高尚にならない中味で、観客を楽しませようと真剣に努力している映画」です。なので、私のB級映画はクソ映画ではありません。おそらく、スタッフ全員で何人もの女優の乳をオーディションしたんだと思います。由緒正しいB級の姿勢ですね。だから久しぶりに観ても、相も変わらず乳に感動しました。原題の「LIFEFORCE」は、あのお姉さんに吸い取られる“精気”を指しているのでしょうが、配給会社もまたB級にふさわしい邦題を付けたものです。吸い取った“精気”を巨大な宇宙船へ転送して傘の部分で受けとめ、冬眠中の仲間が死なない程度のエネルギーにする。そして宇宙を漂い次の獲物が近づいてくるのを待つ。B級らしい胡散臭さを残しつつ、良く考えられていると思います。宇宙船の中でじっと獲物が近づいてくるのを待つ習性が「エイリアン」に似ているなと思ったら、脚本家が同じ方でした。 [映画館(字幕)] 8点(2009-01-20 00:04:51) |