1. センセイの鞄<TVM>
川上弘美さんは唯一カッコいい文章書く人だなという印象で大好きなのですが、話の展開だけ追って面白い作品はないと思う。よって、映像化なんて向いていない。今のところ映像化されたのが、この作品だけというのも頷けます。 とりわけ本作の原作はほのぼのエピソードの短編集という形態で、歳の離れた男性に魅せられるものの、それが異性としてなのか、父性としてなのかという狭間でゆらゆらするだけの内容。映像化は難しい・・・。 [DVD(邦画)] 3点(2008-01-27 15:55:00) |
2. 潜水服は蝶の夢を見る
基本的に主人公の主観映像が占めるのですが、冒頭の30分はその映像(ほぼ)オンリーで展開され、彼の立場を追体験させるような作りで効果的。 とりわけ、瞬きによるコミュニケーションの歯痒さは苦しいほどに伝わった。 ドラマ構成が施されていないのは残念なものの、不自由ながら意思の疎通を手助けする「言葉」の力に感動させられる良作。 語弊が生じるかもしれませんが、彼よりも自由な体を持ち、口頭でのやり取りが出来る自分にはとてつもない可能性が開いているんだ、と勇気が湧いた。 今すぐ気まずい関係にあったあの人と話し合いたくなることでしょう。 [試写会(字幕)] 6点(2008-01-24 11:18:39) |
3. ゼブラーマン
脈略なく、内容なく、勢い任せ。 [地上波(邦画)] 0点(2007-12-28 04:54:06) |
4. 千年女優
この監督は映像的ギミックにしか興味ないんだろうな、と作品を観る度に思う。 なんとも素人っぽい内容。 [DVD(邦画)] 2点(2007-11-19 06:49:04)(良:1票) |
5. 世界最速のインディアン
ひたすらに前向きな内容。いまだかつてこんな映画を観たことなかった。 ただただバートという人物の人柄と都合よく無償の善意で手助けしてくれる人達との交流を扱っているだけなので作劇という視点では全く芸は無い。普段なら迷わず0点評価を下してしまうところなのですが、こんなお伽話のような話が実話だなんて・・・。 同じ現実世界に生きる者として、とんでもない勇気をもらえました。 物語としての評価など度外視して異例の満点。 ただ、彼の齎した結果はおそらく膨大な知識と経験と努力によるものであって、その描写が希薄であるのには一抹の不安がよぎる。自分は既に下手な勘違いをするような年頃ではないので構いませんが、無闇に希望を与えてしまうようなことは受け手によって危険なことにもなり得ますからね・・・故にそこからマイナス2点。 [DVD(吹替)] 8点(2007-11-16 19:50:48) |
6. セルラー
ディテールへ突っ込むのも野暮なのでしょうが、どうしても評価の下がるところ。 それに動機付けはちゃんとしたものが欲しいですよね。 それでも至極全うな良作。 [DVD(吹替)] 7点(2007-09-03 01:19:43) |
7. 蝉しぐれ
友人やふくとの関係性が各々の言動の裏付けに至るほど掘り下げられていないので、どうにも響いてこない(昔の日本人はこうだったよ、だけで納得しようにも厳しい内容)。 牧の強さも不思議な代物になっている。 [地上波(邦画)] 2点(2007-08-28 15:12:36) |
8. 世界の中心で、愛をさけぶ
ある男の人生の一時期を披露しますといった内容だけ。 物語でもなければ、表現としても・・・何を表現したかったのやら。 愛する人を失ったら悲しいよってこと?(笑) そりゃ泣ける人もいるとは思います。だって悲しい話題を出しているのだから。 しかし、泣けるからいい映画、いい物語なんて評価がまかり通ってしまっては物語の価値はなくなってしまう。 [DVD(邦画)] 0点(2007-08-12 21:41:00) |
9. 千と千尋の神隠し
基本的に物語になっていないので評価する以前の問題。 パラレルワールドの設定が定かでないために何でもありの世界観。 そして、千尋の情報も少なすぎる。 彼女の人間性をさして示さぬままに状況に巻き込まれても感情移入できませんし、、状況に巻き込まれてからは自我が曖昧になっていく設定では彼女を通して語られる意味がない。 物珍しい世界を楽しむだけのアトラクションムービー。 [試写会(邦画)] 1点(2007-02-02 21:03:21)(良:2票) |