1. ゼロ・グラビティ
《ネタバレ》 みんながイイと言うものには、たいていケチつけたくもなるが、いやいや、これはイイ。ぶっちゃけ書いてしまおう。これは「出産」だ。ソユーズに着いて宇宙服を脱いだあの時の画を見てもわかるが、胎内の嬰児そのものじゃないか。それっぽく臍帯のような管が奥に浮遊しているし、円形ハッチが母性を感じさせる。最後地球に生還するんですけど、湖に着陸してハッチを開いたとき流れ込んでくる大量の水は、羊水。陸地に立ち上がり、重力を全身に浴び、歩き始める姿は、あかちゃんの産声。 産声「オギャー」はあかちゃんのどんな気持ちが発している言葉なのだろうか。言葉に訳すとなんだろう。映画でサンドラブロックは「thank you」って言ってた。 映画が終わって、当たり前のように呼吸をしている自分を自覚した。また、あたりまえのように重力を浴びて、垂直抗力による摩擦でシートに座っていられる自分を自覚した。映画館が明るくなったとき、立ち上がり、歩ける。これって喜びなんだなって自覚した。映画ラスト、カメラは地上から青空に向けられるが、何を映しているかというと、目に見えない「重力そのもの」を、画面いっぱいにとらえているのだ!!目に見えない「重力」を映像化することに成功!そしてすぐ暗転しタイトル「GRAVITY」 惜しむらくは邦題「ゼログラビティ」・・・。馬鹿かこれ決めたやつ。 [映画館(字幕)] 9点(2013-12-18 21:39:24)(良:2票) |
2. 聖☆おにいさん
《ネタバレ》 神2人はもちろんだが、今回は立川の人々のほうが面白かった。特にコンビニの店員がいい。 あと、映画館で観たんだが、ボリュームがやや大きかった。 [映画館(邦画)] 7点(2013-08-27 01:49:52) |
3. 選挙
《ネタバレ》 「観察映画」と銘打っているのは、「僕の映画は主観性を排してますよー」との意味なのだろうか。盛り上がりや事件が起きるわけでもなく、なにかの問題提起があるわけでもない。単に日常を録画して流したかんじ。なのにこんなに面白いのはなぜか。 オープニング。一人で駅前に立って演説する山内さん。だーーーれもいない駅。だーーーれも話を聞いていない。これをオープニングにもってくるっていうことは、主観があるっていうことになる。観察映画といっても、やっぱり主観は拭いされない。だから彼の映画は面白い。 一番ドキドキしたシーンは、選挙公示日の街頭演説で、街宣車の上からガーガー喋った後に、“ダッシュで”駅前まで行き、握手しまくるところ。聴衆は対して関心ないから、握手しに来られても困るわけで、なんだかとても気の毒になってくる。僕が山内さんだったら、絶対ダッシュできない。怒られっぱなしの山内さんにエールを。 [DVD(邦画)] 8点(2012-11-11 18:32:22) |
4. 精神
《ネタバレ》 オープニングに登場したOD林真須美が後半にも登場する。この人の家にお邪魔した時の映像。処方されたクスリの山をテーブルに広げいっこいっこ何のクスリかを説明している。「人間が飲む量ではない」と自嘲していた。機嫌はよさそうだった。部屋の奥の壁に写真や手紙が沢山貼ってあった。なんと娘からの手紙である。娘は遠くの学校に預けてあって今は林真須美は独り暮らしらしい。「手紙は宝物です」とニコニコしていた。果たしていつもニコニコしていられたらあんなにクスリいらないのではないか。 林真須美は自分の昔の写真をみせてくれた。驚いた、まるで深津絵理(は言い過ぎか)みたいにスマートで美人。「この頃はキレイだったのよ。でもお金なくって、娘の学費のために体売ったのよ。女としては屈辱だよね…。」飯島愛の記事でも書いたが、気持ちが伝わるのは動画よりも静止画、写真である。改めて実感した。今現在の林真須美の病んだ横顔よりも、昔の深津絵理の笑顔の色褪せた写真のほうが強烈である。精神病の破壊力に背筋が凍った。 [映画館(邦画)] 8点(2009-11-03 18:48:15) |
5. セルピコ
警察が信用できないとなると、この世の中でもし嫌なことに出会ったときになににすがればよいのだろうか。法治国家であるかぎり、警察には公正な目でしっかりみてほしい。 もし裁判所(司法)までがああいうかんじに腐敗していたら、もうおしまいですね。 [DVD(字幕)] 8点(2006-11-21 22:14:44) |
6. ゼブラーマン
CG。言いたいことは伝わりますが、演技ではないから段取りにしかみえず、つまらない。柄本のカニ男みたいに、ぜんぶきぐるみにしてしまえば、いまどき新しく感じるはずだろう。仮面ノリダーみたいなのをまた見てみたい。 [DVD(字幕)] 6点(2006-06-17 02:33:30) |
7. 世界の中心で、愛をさけぶ
まず、丘の上の散骨は、誰がどうみても『ビッグリボウスキ』を思い出すがそれはいいとして。 その時に婚約者の目の前で昔好きだった女の子の肉声テープを聴くことが出来る、大沢のデリカシーの無さが理解できない。逆に、そんな婚約者を見つめる女としての気持ちが見えてこない。誰を好きになるのは自由ですが、柴咲はびっこ引いた演技は余計だ、必要がない、せつめいくさい。 「未練からの解放」がこの映画のテーマだと思ったが、愛する人を失ったら、その子との思い出の肉声テープをなんのためらいもなしにイヤホンで聞くことが出来るのか?その無神経さが全く理解できない。話を進めるためにテープを聞いて回想っていう構成は映画にしやすいだろうが、そうやすやすと聞けないって!あんな愛らしい声を聴いてしまったらさ、懐かしさと、悔しさと、何もしてやれなかったことへの痛さ、若干のえろい思い出などが開闢し、精神が破綻してしまうよ。それでも聞くというならば、大沢はものすごいM野郎だ。マゾ!。とくに体育館での懐古シーンでは、Mならではのマスターベーションとしか思えない。相当快感だったでしょう。その様子を柴咲が目撃しているのもどーしょーもないね。肝心の長澤は、主人公ではないはずだが、テープの声としてナレーションぽくしゃべるじゃん。なんか話を進めているのが長澤みたいで不自然。朔太郎の「未練からの解放」の映画のはずが、長澤の死への同情お涙頂戴映画に変貌する有様は、嘆かわしい。その締めがビッグリボウスキだからもう笑ってしまうよ。 [DVD(字幕)] 3点(2005-09-30 23:17:47)(良:2票) |
8. 聖なる嘘つき/その名はジェイコブ
《ネタバレ》 絶対悪(ドイツ兵)の前でああいうウソを描くから、聖なる嘘になるのでしょうね。ただ少なからず他人に大きな迷惑をかけてしまっていたので、贖罪は必要だった、そのため最後は撃たれたんですな。 独り言で状況を説明していくのは今ではもう時代遅れ。ですが、あのラストシーンの戦車に乗って歌うソ連の人、それを聞いて奇蹟に涙する少女、この終り方は秀逸。 [DVD(字幕)] 9点(2005-09-19 00:32:23) |
9. 戦艦ポチョムキン
ポチョムキンという言葉の響きが実は面白いですよね。ポチョムキン。とくにポチョってところが。でも自由を渇望する人間の熱さがほどばしる力強い名作だと思います。赤ちゃんがとにかく見ていてつらい。 9点(2005-01-24 16:50:41)(笑:1票) |
10. 戦場のピアニスト
「戦場のピアニスト」という邦題がダサすぎ。だれ?つけた人 9点(2004-02-27 23:25:50) |
11. セレンディピティ
男の方に魅力が感じられない。どこにほれたの?そこが運命の不思議な力?幸運という意味の題名の割にはすれ違い(不運)がめちゃくちゃ多い。結果さえハッピーならいいのか? 4点(2004-02-23 21:04:35) |
12. セシル・B/ザ・シネマ・ウォーズ
映画版平成たぬき合戦ぽんぽこ。こういうアナーキーな感じな映画はアナーキーなままでいてほしいです。だからあまり面白くて人気がでちゃうとアウトサイダーでなくなっちゃうのでさびしい。ガンプ・アゲインの描き方からうかがえるに、ほんとにハリウッドが嫌いなんだろう。 8点(2004-01-10 22:35:03) |
13. 宣戦布告
《ネタバレ》 自衛隊の皆さんが銃を撃つためには偉い人の許可が必要。たとえ殺されかけていても。というトリビアの映画です。北朝鮮って言っちゃえばリアリティは5~6倍です!いっちゃえ!言論表現自由民族! 6点(2003-12-24 12:27:12) |
14. 千年女優
《ネタバレ》 あまり関係ないですがどうしても大竹しのぶさんが千代子に重なってしまいます。それまでの女優人生で演じてきた数々の場面がコラージュとなって走りまくるシーンがありましたが、これは素晴らしいです。彼女の重厚な人生(あの男を追う人生)がスリリングに、情熱的に現れます。これを踏まえれば、ラストのせりふも、まあうなずけるのでは。 8点(2003-12-16 13:35:43) |
15. 千と千尋の神隠し
おにぎりを食べるシーンは気持ちがよくわかり好感を持ちました。 [映画館(字幕)] 8点(2003-12-12 09:50:50) |