1. 1984(1984)
古典となる原作は、傑作。映画化となる本作は凡作。原作に引っ張られすぎていて、映画的な魅力を語ることに失敗している。とはいえ、この原作を映画化するのは難しすぎる。舞台を旧ソ連寄りにしたのは安易すぎるのではないか。タルコフスキーが撮るならば、どのような映像表現ができただろうか。と思いつつ、エンディングで撮影はロジャー・ディーキンスだと気づく。なるほど、暗く陰影のある映像は雰囲気がよい。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2017-11-15 21:37:39) |
2. セッション
評判通りの良作。冒頭からラストまで惹きつけられた。手に汗握る演技とサウンド、そしてどこか息苦しさを感じさせる撮り方。2人の世界にどっぷりはまります。 [DVD(字幕)] 8点(2016-12-31 11:17:07) |
3. ゼロの未来
《ネタバレ》 ギリアムの世界が好きな人には堪らない仕上がりの作品。「ブラザーズグリム」「Dr.パルナサスの鏡」と、個性的な世界観にCGアートを少しずつ取り入れてきたギリアムにとって、今作は従来の古典的美術とCGをうまく融合した作りになっている。妙に発展しすぎた世間に馴染めない主人公が、ゼロを追求するうちに愛と友情を知り、世の中と区切りをつけて終には恐れていた無に自らを投じるという展開は、抽象的ながら涙を誘う。分かりやすくしたら「12モンキーズ」になるのかもしれないけど、今作はギリアムに馴染めない人には退屈だろう。ギリアムも既に75歳、この先誰にも作れないだろう世界観の映画を1本でも多く作ってもらいたい。 [DVD(字幕)] 8点(2016-08-14 21:10:34) |
4. ゼロ・ダーク・サーティ
《ネタバレ》 9.11のテロからビン・ラディン殺害までが、CIAの活動を中心に語られる。事実のところもあるだろうが、CIAが詳細を明らかにすることはないだろうから、大部分は映画制作の過程で創られたストーリーといえる。そういう点でも、この映画は、事実を土台にスパイ活動を描いた一級の娯楽作品になっている。女性捜査官マヤの視点によりドラマ部分に厚みがある一方、全編に逃げ出したくなるような緊迫感が張り巡らされている。不必要に長く感じられた冒頭の拷問シーンも、後半、拷問が行えなくなり情報の入手が難しくなるというジレンマにつながる。それにしても、主人公のマヤを演じるジェシカ・チャスティンは、自分を消してどんな役柄でもこなせる女優さんですね。関心しました。 [映画館(字幕)] 9点(2013-02-17 13:22:06)(良:1票) |
5. ゼア・ウィル・ビー・ブラッド
《ネタバレ》 全編出ずっぱりのダイエル・デイ=ルイスに圧倒されっぱなし。人を信用できず、お金を稼ぐためにのみ人を必要とする男の情熱を体現している。対して、息子(実の息子ではない)への愛情は複雑さがある。息子との決別、狂信的な牧師との対決と続くラストはスクリーンに釘付け。牧師が双子だという点が途中まで掴めなかったので、ちょっと困りました。ロバート・アルトマン監督に捧げられた、パワーみなぎる映画です。 [映画館(字幕)] 8点(2008-04-27 13:14:40) |
6. 潜水服は蝶の夢を見る
あまり物語に入り込めませんでした。全編に散りばめられたイメージの数々は印象的。 [映画館(字幕)] 6点(2008-02-29 15:14:25) |
7. センチメンタル・アドベンチャー
自分の道を生きるミュージシャンの姿が少年の目を通して描かれていて、物語に惹きこまれました。目立たない映画ですが、嫌味なところがなく、心温まるいい映画ですね。 [地上波(吹替)] 7点(2007-10-25 11:02:17) |
8. 世界最速のインディアン
ロード・ムービーとしては、少し物足りない感じです。バート・モンローが何を、どういった気持ちから成し遂げたのかはわかりました。 [DVD(字幕)] 6点(2007-08-23 21:01:02) |