1. 続・荒野の七人
とりあえず7人集めてどこかの村人を守って悪と戦う、ということ「だけ」しか考えずに作られてしまったのがよく分かる作品。肝心の7人に個性も技術もないし、しかもそのそれぞれの処理も中途半端だし。そもそも、敵からしてあまり強そうじゃないんだよな。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2023-04-14 01:03:34) |
2. 続・組織暴力
《ネタバレ》 主人公は一応丹波哲郎っぽいのですが、どう見ても主人公は渡辺文雄です。丹波さんの刑事は、前作以上に何もしておらず(笑)、事態の進展にあたふたしているだけです。一方で、大物悪での脇役出演が多い渡辺さんが、このように出ずっぱりで、しかも現場からのし上がる一代記風なのは、かなり貴重かも。それ以外にも、刑事役の山本麟一(!)とか、賭場の胴元ならぬ洋風カジノのディーラーの待田京介兄さんとか、ただ脅されるだけの一般人の金子信雄とか、拷問されてひどい目に遭う露口茂とか、珍しい光景は割と多い。しかしそんな中でも一番格好良いのは、立ち位置によって当たる光が変わる難しい役ながら堅実な演技が光る、やっぱり内田良平先生。 [DVD(邦画)] 5点(2023-01-07 00:20:55) |
3. 組織暴力(1967)
《ネタバレ》 暴力団に対抗する警察側が主役で、しかも主演が丹波哲郎!脇に控えるは井川比佐志!と室田日出男!ですよ。むしろこっちの方がヤクザやん、とワクワクして突っ込みながら見始めたのですが、何かあまり丹波さんが活躍しない。むしろ、事件の発生に伴ってうろうろしているだけ。また、千葉ちゃんの役も、ただ敵討ちだ敵討ちだと騒いでいるだけで、それを超える魅力を感じさせません。そんなわけで、盛り上がりそうで盛り上がらずに終わってしまい、特に最後の方はグダグダでした。中盤の病院前対決のあたりとか、その場面設定だけで十分シュールなのですから、もっと引っ張れなかったのかな、と思ってしまいます。キャラとして良かったのは、どこで何をやっていても安定の内田良平先生と、組の親分というのは超貴重かもしれない松村達雄くらいでしょうか。 [DVD(邦画)] 5点(2023-01-05 02:27:46) |
4. 底抜け大学教授
《ネタバレ》 芝居というよりもコントをそのまま撮っているような撮り方は、それはそれで悪くはない。ところどころにクスッと笑えるところもある(個人的には、教室の扉から入ってくるいつまでも終わらない列がツボ)。問題は、変身後の伊達男が、どこからどう見てもまったく魅力的でないこと。よって、そもそも変身になってないし、ヒロインに迷いが生じるのかどうかも分からないし、魔法が解けるラストも着地点にならない。とはいえ、コントだろうが何だろうが、とにかく体力が持つ限りネタを詰め込む、という姿勢は、今日においても参考にはなります。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2022-03-10 01:32:58) |
5. 続・男はつらいよ
《ネタバレ》 初期の基盤形成時期だからそうなんだろうとは思うが、後の作品とは色合いがかなり異なっている。まず、前半の母親絡み、終盤の散歩先生との死別関係など、寅が泣いているシーンがやたら多い。また、そもそも人の死別に寅が直面するというのも、このシリーズでは珍しいのではないだろうか。よって、全体に何か重い雰囲気が漂っています。それと蝶々さん、こういうホノボノ世界の中でこの人が本気出すと、どんな短時間の出演でも全部持っていってしまうというか、動物園の愛玩系の動物の中に猛禽類を放り込んだみたいというか。 [DVD(邦画)] 5点(2020-05-17 00:14:30)(良:1票) |
6. 続・さすらいの一匹狼
《ネタバレ》 主人公がとにかく格好悪くて。前後の見境なく何でも突っ込んで行くかと思えば、武力があるわけでもなく、かといって知恵や作戦でカバーして進むわけでもない(というかむしろ頭が悪い)。医者が随所でフォローしてくれなかったら、瞬時に消えていたんじゃないですか。ヒロインが言葉少なに凜とした感じを表現していてなかなかいい感じだっただけに、この主人公のヘボさは何とも残念。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2018-03-24 00:58:04) |
7. 草原の輝き(1961)
《ネタバレ》 主人公の2人が、延々とうじうじ悩んでいるばかりで、かといって前提としての抑圧がきちんと描かれているわけでもない(台詞でいろいろ言われているだけ)なので、見ていていらっとしてきます。しかも結局、それを自ら乗り越えているわけでもないので、成長や変化もないということになります。むしろ、姉とかクラスメートの彼女とかの方が、登場人物としては魅力的でした。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2017-06-24 23:55:59) |
8. 続・荒野の用心棒
《ネタバレ》 メインの酒場の前一面に広がる泥地。棺桶を固く手放さずひたすら引きずる主人公。この一瞬にすべてが巧妙に凝縮されている。あとはすべて、この意味を展開するための解説シーンです。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2015-05-26 22:45:46) |
9. 続・荒野の1ドル銀貨
《ネタバレ》 筋書はまっとうな復讐譚のはずなのに、どうにも盛り上がらないというか、ポイントがずれているというか・・・一番気になったのは、主人公がほぼ最後まで、ベースが軟弱っぽくて、戦闘技術以前の人格の部分で力強さを感じないのです。なので、いくら最後に銃でどうこうしても、つじつま合わせにしか見えません。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2015-02-25 01:28:37) |
10. 続・黄金の七人/レインボー作戦
何か無意味に話が広がりすぎて、お洒落でも粋でもなくなってしまっているんだよなあ。前作は、限られたスペース内(多少の移動はありますが)で全部を完結させたところに意義と美学があった、ということが今になって分かりました。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2011-08-08 03:33:27) |
11. その男ゾルバ
主人公のキャラクターはなかなか面白かったのですが、しかし、その彼がああだこうだと蘊蓄を並べるのを、エピソードはあってもドラマのない展開の中で延々と聞かされるのは、途中からは苦痛でした。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2011-03-23 02:18:27) |
12. 続・夕陽のガンマン/地獄の決斗
《ネタバレ》 しかし長かった・・・普通の監督なら100分で終わっているところでしょうね。良くも悪くも、この徹底的にじっくり流れる時間感覚が強力。特に、砂漠でテュコがジョーをいたぶる場面では、そのあまりの粘着質ぶりに笑いが出てしまう。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-07-04 00:40:45) |
13. 卒業(1967)
全体の大まかな筋とラストシーンは知っていて見たのだが、主人公の無謀さと無軌道ぶりにはびっくり。あそこまで天然に暴走しっぱなしだと、逆に爽快な気がして許せてしまうから不思議です。それと、ミセス・ロビンソンは稀代の悪女だと勝手に想像していたのですが、意外とまともな人じゃないですか。そりゃ、最初に気まぐれで誘惑しちゃったのはまずかったけど、その後は彼の方が積極的だったわけだし、そうしておいて二股かけられて、あまつさえそれが自分の娘だってんじゃ、普通は怒るでしょ。なので、後半出番が少なかったのがちょっと残念。単純に女性としての魅力を考えても、中身なさそうなあの娘よりも、ミセス・ロビンソンの方がむしろ上だと思うけど。●再見するたびに実感しますが、カメラと照明の際立った技術が、すべてのシーンに奥行きと味わいを与えています。 [映画館(字幕)] 8点(2006-05-07 01:38:20) |