1. ソフィーの選択
突如キレまくるネイサン、どんなに突き放されてもついて行くソフィー、私がスティンゴだったらとっくの昔バイバイしているところだが、男2人と女1人の奇妙な三角関係は最初のうちはなんじゃらほいという感じで見ていた。ところがところが、ネイサンの情緒不安定にもソフィーの自虐的な言動にも深い理由があり、それが少しずつ明らかになるにつれこれはただならぬ映画だと痛感。そして極めつけは文字通りのソフィーの選択、これほど強烈な映画はなかった。辛いけども、辛さを超えて見るべき映画。 [DVD(字幕)] 8点(2018-01-19 19:48:58) |
2. 続・社長紳士録
当初社長シリーズを締めくくる最後の作品だったが、ややもの足りなさを感じる。森繁が大社長に、小林や加東も出世するというめでたしめでたしの結末も、世界旅行に旅立つというエンディングも、何かとってつけたものに思える。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2015-12-06 11:09:15) |
3. 続・社長行状記
前作「社長行状記」に引き続き鑑賞。競馬シーンから始まって、船頭小唄の替え歌「中だるみ」がなんともおもしろい。だが全体としては前作ほどおもしろくない。最後の方でもう一波乱ありそうな感じのまま終わってしまった。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2015-10-20 19:27:54) |
4. 早春(1956)
小津映画に不倫ものはないだろうと思っていたがあった。でも不倫問題はテーマではなく、サラリーマン人生や夫婦の絆の方がメイン。地方に飛ばされたサラリーマンや脱サラしたサラリーマンも登場する。終盤笠智衆扮する小野田さんの「いろんなことがあって、だんだん本当の夫婦になるんだよ」という言葉が深く心に響いた。地味ながら良い映画だったと思う。岸恵子の魅力に私も惹かれたが、最後はやはり女房という淡島千景が良い。 [DVD(邦画)] 8点(2014-09-12 12:53:13) |
5. そして、デブノーの森へ
惜しみなくさらされる裸体、大人の官能ラブロマンスかと思いきや、どうしてどうして20年前の謎がからむミステリーだった。音楽が良くアナ・ムグラリスの魅力がすばらしい。 [DVD(字幕)] 7点(2014-09-04 16:46:56) |
6. そこのみにて光輝く
原作者佐藤泰志は函館出身の小説家であるが、41歳の若さで亡くなった。死後20年を経て作品が映画化され始め、この映画は「海炭市叙景」に続き2作目。とはいえ、私は何も知らず、この映画を見るにあたって得た知識なのだが・・・。70年代高度成長から取り残された若者たちの閉塞感、どうしようもなさ、格差社会の一端を垣間見ることができる。そこのみにて光り輝くというタイトルが大変印象的だった。 [映画館(邦画)] 7点(2014-07-15 16:59:04) |
7. ソウ
《ネタバレ》 斬新な設定と息をのむ展開はすばらしい。そして何と言っても死んでる人間が動き出したときはぶった曲げてしまった。しかし改めて見直してみると、よくこんなグロテスクな映画を作ったものだと感心する。アイデアとおもしろさは抜群だが、どうも気分が良くない。 [DVD(字幕)] 6点(2013-10-24 01:37:16) |
8. そして父になる
先行上映にて鑑賞、何度も予告編を見ていただけに良い映画ではあったが、私にとってはそれ以上の映画ではなくストーリーもほぼ予想通り。だが取り違えの真実には多少なりとも驚かざるをえなかった。この映画は自分だったらどうだろうかなど、どこまで感情移入するかによって見方評価も大きく変わってくるだろうと思う。バッハのゴルトベルク変奏曲などピアノの調べが雰囲気作りに効果的だった。 [映画館(邦画)] 7点(2013-09-24 15:37:51)(良:1票) |
9. 双頭の鷲
いくら愛する国王とうり二つと言ってもねえ・・・。古臭さだけが残る好きになれない映画だった。 [DVD(字幕)] 4点(2013-05-19 21:54:17) |
10. ソハの地下水道
《ネタバレ》 ナチスのユダヤ人迫害をテーマにしながらも、シンドラーや杉原千畝のような英雄聖人ではなく、平凡どころか小悪党な男ソハ。そのような男が主人公だから、すごく真実味があり、映画のひとつひとつのシーンが実にリアルである。地下水道は暗く汚いし汚物だらけ、通常の人なら一時だってそんな場所にはいたくない。しかし迫害の手から逃れ生き延びるにはそこしかないというユダヤ人たち。そのユダヤ人たちを利用し金儲けを企んでいた男が、変わっていくのだからすごい。 生まれたばかりの赤ん坊を殺さなければならなかったのは辛すぎる。 [DVD(字幕)] 8点(2013-05-03 08:32:55) |
11. 曽根崎心中(1978)
宇崎竜童といえばダウン・タウン・ブギウギ・バンド、髪は突っ張りリーゼントにサングラス、正直好きでなかった人物なのだが、この人を映画に起用した増村保造監督はすごい人だと思う。映画も最初はド素人の主役と音楽が気になるなあと思って見ていたのだが、どっこい映画にはまってしまった。それほどすごい映画だ。梶芽衣子さんが多くの賞をとったのはわかるし、脇役陣もうまい。近松門左衛門の心中ものなのだが、愛の深さに感動せざるをえない。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2013-04-03 17:46:00) |
12. ソロモンとシバの女王
神の怒りに触れてもそれは一時的なもの、人種宗教の壁を越えて永遠の愛は・・・という筋書き。シバやエジプトの多神教偶像崇拝に対して、タビデの星の下、ヘブライ(ユダヤ)の一神教はモーゼ十戒の教えである。映画のシバの女王ジーナ・ロロブリジーダの妖艶な魅力的美しさとアビシャグの清楚な美しさはまさに好対照。映画の終わりもモーゼの十戒を思わせるスペクタクルだった。それにしても坊主頭ではないブリンナーはびっくりした。 [DVD(字幕)] 7点(2013-04-02 13:10:33) |
13. それでもボクはやってない
裁判の途中で裁判官が交代した。最初の大森裁判官のままだったら、おそらく有罪にはならなかっただろうと思う。最初の裁判官は、「検察側の証明を吟味して、有罪の確信が持てなかったら無罪なのです」と言った。すなわちこの映画の主題ともいうべき「十人の真犯人を取り逃がしても、無実の罪を一人でも作ってはならない」が守られていたのだ。だが・・・。この映画は警察の取り調べや日本の裁判に警鐘を与えているのだが、通勤の満員電車解消も考えていかなければ、この問題はなくならないのかもしれない。 [DVD(邦画)] 8点(2013-02-10 22:20:28)(良:1票) |
14. 続・サラリーマン清水港
前作と比べると残念ながらおもしろくない。フランキー堺がいなくなったのも一つの原因だが、清水次郎長らしさが失われ歯切れがいまいち。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2012-11-28 21:18:34) |
15. 続・社長漫遊記
さてさて社長の米国式接待は本物なのだろうか、それは見てのお楽しみというところ。ところで彼らはなぜ佐世保・長崎まで行ったのだ。そうか世界に誇る大型タンカー日章丸のお祝いだった。「ここはひとつぱぁーっと」というのり平おきまりの台詞が楽しい。小林敬樹秘書課長のねばりは良かった、おめでとう。 [映画館(邦画)] 6点(2012-10-16 22:55:29) |
16. 続・社長外遊記
《ネタバレ》 今では猫も杓子もハワイだが、当時のハワイは海外旅行の夢の島。この映画でもダイヤモンドヘッドを初めとするハワイの名所が紹介される。そして何と言っても名物はフラダンス、何と三木のり平の女装フラダンスが登場する。 さていろいろあって、支店建設や浮気問題そして結婚話など四方八方すべてが丸く収まる。まるで夢の島の夢のようなお話。続編は結構おもしろかった。 [映画館(邦画)] 7点(2012-08-14 11:35:05) |
17. 続・社長洋行記
《ネタバレ》 洋行から外れた中山営業課長が、あちこちで「ここだけの話」をしたことにより、とんだハプニングが起こる。さすが三木のり平、宴会部長の手腕が発揮できないと、社長らの足を引っ張る厄介者の本領発揮、顔中絆創膏を貼っての登場となる。本田社長、東海林営業部長、南秘書課長の3人が香港で巡り会った女性がこれまた同一美女、しかし彼女の「ゴルフの疲れ後にサクランパス」が功を奏して・・・。いやあ、大変おもしろかったし、会社の販売回路開拓も容易でないこともよくわかった。 [映画館(邦画)] 8点(2012-08-09 07:27:24) |
18. 続・サラリーマン忠臣蔵
討ち入りを株主総会とはなるほどと思うが、前作と同様おもしろさがあまり感じられない。豪華キャストは確かにすごいが・・・。 [映画館(邦画)] 5点(2012-08-03 14:58:23) |
19. 卒業生
超ミニのスカートにノーパン、全裸で泳ぐローラとすごく刺激的なシーンの連続だが、どうもストーリーが退屈。一応、マーラ族の新年を体験することが目的の旅のようだけど・・・。 [映画館(字幕)] 3点(2012-07-23 03:16:36) |
20. その名にちなんで
米国に移り住んだインド人夫婦と米国で生まれ育った息子たち、地球を半周するほどの二国間の隔たりは、文化や生活習慣など様々な違いを見せてくれる。人間誰しも自分の生まれ育った所が故郷なのだ。 映画は名前に込められた親の愛の物語かと思ったが、そればかりではないと思う。ゴーゴリの「外套」、どんな内容の小説かは読んだことがないのでわからないが、あらすじを読んでなるほどと思わせるものがある。さらに、「われわれはみなゴーゴリの『外套』から出た」という有名な言葉までも。 [DVD(字幕)] 7点(2012-07-16 18:31:46) |