21. 打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?(1993)<TVM>
《ネタバレ》 二通りの話があって後半はもしもあの時こうなっていればということだけど、妄想というより一つの現実のように描かれる。 あの時こうしていればという思いは誰にでもある。 振り返れば小学校の頃は女子のほうが男子よりはるかにマセていた。 中には既に大人の色気のようなものを持っている子も。 徹底して男の子目線の作品で、当時をそこはかとなく思い出させるような映画。 気になる女の子に誘われて花火を見に行くなんて夢の展開だろう。 ただ、花火が平らに見えるのではという疑問はピンとこずに引っかかる。 もっと共感できるような疑問なら自然と感情移入移入できたと思うけど。 この頃は美少女だった奥菜恵の存在感が光る。 [ビデオ(邦画)] 6点(2014-04-25 21:54:31) |
22. ウェディング・プランナー
よくあるパターンのラブコメでハッとするものが何もない。 このストーリーではジェニファー・ロペスにも魅力を感じない。 [ビデオ(吹替)] 3点(2014-04-09 23:11:00) |
23. 海の上のピアニスト
《ネタバレ》 ヒューマンドラマと思っていたらファンタジーだった。 主人公の生き方や言葉は、寓意に満ちて哲学的でもある。 現代なら引きこもりに分類されそうではあるが。 船を下りずに死んでいくことに共感できるくらいの何かがあればもっと感動できた気がする。 やりようによっては傑作になりそうなアイデアだったのに惜しい。 [ビデオ(吹替)] 5点(2014-03-30 02:18:06) |
24. 運動靴と赤い金魚
《ネタバレ》 かわいい動物と子供には勝てない。 特に子供好きではなくても、この兄妹には絶対やられる。 めちゃくちゃイイ顔をするので、それに見入ってしまう。 特に大きな事件ではないのだけれど、子供にとっては大事件。 運動靴ひとつで大騒動になるのは、イランが舞台になればこそ。 今の日本では舞台になりえないけど、それでも昔懐かしい思いには駆られる。 子供の頃、大人にわかってもらえなくて涙を流した経験は誰にでもあるはず。 ちゃんと状況を説明できればいいのだけど、そんな要領はまだ持ち合わせてないし。 兄妹愛にも癒されるけど、いたるところに優しさを感じる映画。 癒し系の映画が観たくなったらオススメ。 [DVD(字幕)] 8点(2013-07-09 21:49:19) |
25. WEEKEND BLUES ウィークエンド・ブルース
《ネタバレ》 内田けんじ監督の他の作品をいくつか観て、その緻密な脚本に感心して注目するように。 そこで、原点ともいえる本作を観てみたけど、ハードルを上げすぎたのかさすがに未熟な面が目立った。 得意のどんでん返し的なものも、面白いんだけどインパクトはそれほど強くはない。 それに、そこにいたるまでが冗長で少し退屈。 他の作品では、謎がありながらもストーリーの流れに乗れて引っ張られるのだが、この作品は謎が必要以上に多くて輪郭がぼんやりしてしまって話の流れに乗っていけない。 恋愛やサスペンス性などの要素で、あまり引き付けられなかった。 ラストですべての謎をすっきりさせたところで、それまでの引っかかりが弱いので、カタルシスも弱くなってしまう。 でも、自主製作のデビュー作ということを考えれば、上出来の部類なんだろう。 電話で校歌を歌って確認するなどところどころに笑いや会話のセンスの良さがうかがえ、才能の芽のようなものは感じる。 ストーカー男が妙な薬を牛乳に混ぜて飲むあたり、主人公と詐欺女の対峙する場面など、見どころはいろいろ。 その後の作品で完成度を増したことをみても、今後最も期待したい監督であることに変わりはない。 役者も素人とは思えないほど味があって良かった。 [DVD(邦画)] 5点(2013-07-04 20:54:48)(良:1票) |
26. うなぎ
《ネタバレ》 妻が自宅で不倫中に踏み込んで殺害した男だが、その後は人間不信でうなぎが話し相手。 なんとベタな心の閉ざし方の表現だろう。 その男の前に、妻子ある男との恋愛が原因で自殺未遂をした女が現われる。 よくあるパターンで二人は惹かれていくが、うなぎと重ねて描いているのが切り口として変わっている。 赤道まで旅をしたウナギは、そこで誰の子かわからない子を産み落とす。 そんなうなぎの話をする男には、女の腹の中にいる他人の子を育てる覚悟が見える。 しつこく付きまとうムショ仲間の柄本明が、思わず主人公に肩入れしてしまうほどのウザさ。 [ビデオ(邦画)] 5点(2013-06-07 00:11:18) |
27. 運命じゃない人
時間軸を前後しながら真相が明らかにされていくのが面白い。 登場人物の視点を変えていくことで、見えなかった面が見えてくる。 ストーリーの事件自体はよくある類のものだが、脚本がよくできていて構成の巧みさで魅せてくれる。 [DVD(邦画)] 8点(2013-06-01 00:52:08) |
28. ウォーターボーイズ
《ネタバレ》 伊勢佐木町ブルースでのドタバタがシュールで面白い。 竹中直人演じるコーチが、思いつきのいい加減な水族館指導法が偶然うまく当たって自分でびっくりする様子も笑える。 矢口史靖監督得意のコミカルシーンが冴える。 途中加入組がそんな短期間でシンクロ演技のマスターができるのかというのは突っ込みどころだが、シンプルに楽しい。 おバカだけれど溌剌とエネルギッシュで元気になる映画。 [DVD(邦画)] 7点(2013-05-25 00:46:18) |
29. ヴィデオドローム
クローネンバーグ監督とは『クラッシュ』でも感じたけどどうも相性が悪そう。 歪んだ倒錯的なものを感じて、べたつくような気持ち悪さが受け付けない。 [DVD(字幕)] 3点(2013-02-10 08:47:15) |
30. ヴァイブレータ
寺島しのぶの体を張った熱演は印象に残るが、それしか残らないとも言える。 どこにも共感できずに終わった。 [映画館(邦画)] 3点(2012-12-29 00:00:29) |
31. 失われた週末
ビリー・ワイルダー監督のアカデミー受賞作品。 これでハードルが上がってしまい、ちょっと拍子抜け。 自らコントロールできないアルコール依存症の苦悩はよく描かれている。 が、何か物足りない。 大変だなぁ…とは思うが、それ以上に心を動かされるには至らない。 評判のレストランにコース料理を食べに行って、「え? それだけ?」って終わってしまった感じ。 当時はアルコール依存症を真正面から描いた初めての作品ということでインパクトを持ち、加算評価されたような気がする。 そういうことを抜きに内容だけで評価すると、今となっては色褪せてみえる。 [DVD(字幕)] 5点(2012-12-08 00:11:34) |