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1.  歌っているのはだれ? 《ネタバレ》 
いろいろな人が乗り合わせてバスは行く、いうよくある設定だけど、よくある映画にはなってない。非凡。このバス、親父が絶対権力者として君臨し(他の乗客は諦めている)、軍隊やらテロリストやらが絡んできたり、ジプシーや喀血男が心理的に排斥されていったり、政治風刺的にも見えるが(1941年セルビアからベオグラードにバスは向かっている、ってのはドイツ侵攻とかち合うとピンと来るらしいんだけど)、そう見ちゃうよりブニュエル的コメディと思いたい。回り道をすると、なぜか道を耕している、とか、紳士が落下して泳いで帰ってくる、とか自由奔放(追放された猟男も再登場するんだったっけ? 常に乗客を回収するバスだ)。こういう自由さがドイツの侵攻という歴史と吊り合っていたのかもしれん。川辺での宴はラストを知ってから思い返すと哀切。運転手青年の笑顔が忘れられませんなあ。
[映画館(字幕)] 8点(2013-05-27 09:56:54)
2.  海燕ジョーの奇跡
いつか面白くなるだろうと思いながら見ててとうとう最後まで来てしまった、っていう種類の映画。主人公に思ったほどの魅力がないんだ。混血やくざの親探しに、切実さがなかったし。かたぎになろうとした友人を殺されてカッとなるなんてのも陳腐だし。陳腐と言えば、海に向かって石を投げないでくれるかなあ、あと怒りで缶を潰すとかも。フィリピンのスラムでこっち見てニタニタ笑ってる人なんか、「本物」の凄味があった。当地でごろごろしている日本人のうさんくささが良かった。原田芳雄がよく、清水健太郎など脇が充実。島伝いにフィリピンまで行けちゃうっていう、国境を無視できる島の生活圏の広がりが実感として分かった。
[映画館(邦画)] 5点(2013-04-01 10:20:59)
3.  薄化粧 《ネタバレ》 
川谷拓三も、取り調べられる側から取り調べる側になったんだなあ。で、この犯人像、いかにも緒形拳的で、もひとつ驚きがない。そういう自分専用の像を作ってしまったってことは、役者としてすごいことではある。蛇のような男と近所で言われて・補償金ぶとりで・女の喧嘩にはオロオロし・すぐカッとなり・長いトンネルを掘って脱獄し・女好きで(「ね、しよ、しよ」)・石に子どもの名前を書き付け・竹中直人にはいい人であり・小娘には馬鹿にされ・少女に化粧してやり…、といったキャラクター。緒形拳が演じてしまうことで、こっちがそういう型に分類して見てしまってるのかも知れないが。最初のうちは時代がよく分からなかったが、しだいに歌謡曲で絞られていった。昭和24年。ラジオの時代。駅の便所で化粧する緒形と、あと追ってくことを決めて化粧する藤真利子とがカッとバックされるあたりに、短編小説の佳篇的味わい。
[映画館(邦画)] 6点(2011-03-24 12:20:18)
4.  ウホッホ探険隊
乗り物がいっぱい。船、父と家族を結ぶ(隔てる?)大きなのから、夫婦あるいは恋人同士を乗せる小さなのまで。さらに家の中にも波の揺れる置き物つきの模型。飛行機もラジコンのおもちゃに本物がかぶさる。車が走る回りをカメラがまとい付き、ときに後ろから乗り越えて前にさかさまに回り込んだりする。だからどうだっていうものじゃないけど、作品の「家庭」というテーマを小さく固めないように揺さぶってたって感じ。この家の上には不吉な月が始終かかってて、いや、不吉っていうより何か薄い印象か。青空も同じで、手応えの薄い感じ。ただそういう「感じ」ばかりが先行し、作品の手応えも「薄く」なってた。ま、それが現代なんだって言えばそれまでなんだけど。ちょっと凝りすぎてて、でもあんまり効果のないいろいろのシーン、顔洗うとこを水中から撮ったり、冷蔵庫の中にカメラを収めておいたり、そういういろいろ、やらないよりはやったほうがいいのかも知れないけど、どうも単に意表を衝くってこと以上の、映画の興奮には至ってなかったように思う。
[映画館(邦画)] 6点(2010-08-11 09:54:11)
5.  海と毒薬 《ネタバレ》 
成田三樹夫や岸田今日子という配役が実はちょっと心配だった。モロ悪人・モロ非人間って感じの造形になってるんじゃないか、と。しかしさすがいい役者はフトコロが深い、ズルズルとああいうことやってしまいかねない環境をじっくり再現する部分としての役割に徹し、個人の問題を越えられた。あたりに瀰漫している死。大きい動きに翻弄されて、責任もその大きなものに寄りかかっていれば消えていってしまう気配。言い訳が準備されていれば・別の責任者がほかに用意されていれば、人は大抵のことは何でも出来ちゃうという怖さ。本来善なる目的を持った集団が、狂気をはぐくむ。そこへ向けて凝集している作品になれた。人を生かすための手術では死なせてしまい、人を死なせるための手術では、その心臓の強靭さに素直に感動する空気がみなぎる。ここらへんの皮肉。そしてラストのキモ。日本人がキモと発音するときの精神主義の厭わしさが重なって、私は単なるブラックユーモアを越えたと思った。
[映画館(邦画)] 8点(2010-07-31 10:09:44)
6.  動くな、死ね、甦れ!
地にはぬかるみ、空には曇天。そのなかの上下から圧迫されているような世界、あるいは廊下の左右から圧迫されている気分。ソ連映画でよく味わう気分、これはロシア人の心象に深く刻まれている気分なのか、単にあちらの気候のリアリズム的反映なのか。近くに収容所があり、やがて主人公も、拘束から何度も逃れていく。よっぱらいの歌・よさこい節・スターリン賛歌・ダンスパーティと歌が多い。この天候と歌とが互いを嘲笑しているようで、そこから滲み出した狂気もあちこちに潜んでいる。みんなここ以外の場所へ行きたい。生活する楽しみが何一つ見いだせない町。しかし外には悪の世界がある。この少年と少女、弟的なものと姉的なものに、男女の原型が感じられた。後半、ガリーヤが「姉」のなかから「女」の気配をのぞかせる。ストーリーとして・あるいは道徳的教訓として要約される前に、このようにしてあった少年と少女の存在感のほうがグーッときて、それに圧倒される。こういう世界がたしかに地球上のある時期に存在した、って。長回し・手持ちカメラのドキュメントタッチの力。
[映画館(字幕)] 8点(2010-06-25 11:56:16)
7.  美しすぎて
設定は面白そうなんだがなあ。美人で完璧な妻がいるにもかかわらず、ブスの秘書に一目惚れしてしまう男、っての。冒頭、ほとんどのカットが移動撮影で、これもなんか面白いかなあ、って思ったの。でも、フランス映画特有の洒落っけっていうか、きっとあっちの人に言わせると“これがエスプリってやつでね”となるんだろうが、なんかまどろっこしい展開になるのね、異邦人の私には。けっきょくこの設定も気取ってみせたいためのダシだったのかなあ、とか思った。意識の流れ的なものが、どうも味わいとはなってくれず、ただいじくってるって感じなんです。素直にツーッと語れんのかね、フランス人て人種は。
[映画館(字幕)] 5点(2008-01-20 12:27:43)
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