21. タキシード(2002)
うーん、脚本がかなりマズいです。パーティ会場を舞台にして敵に近づいてゆくという、このテの映画ではもはやカビが生えまくった展開を、事もあろうに1本の映画の中で2度もやっちゃうという情けなさ。ジャッキーがタキシードを着るに至る展開、エージェントを続ける事の動機などの描写が疎かですし、肝心のアクションは少量でCG頼りの見せ場へ移行、と。香港時代のデキの悪いジャッキー映画より更にダメな感じ。でも、何よりガッカリなのは、ジェニファー・ラブ・ヒューイットの老け具合。って、あんたまだ20代前半で、なーんでそんなに? ついこの間までクリクリした童顔に、不釣合いなおっきいおっぱい、ぶいぶい言わせてたのに・・・。 [映画館(字幕)] 4点(2003-12-10 21:12:38) |
22. 007/ダイ・アナザー・デイ
《ネタバレ》 うーん、「トゥモロー・ネバー・ダイ」を楽しんだ私でしたが、これは楽しめませんでした。なんていうのかなぁ、形骸化されたモノを見せられたような感じ。ボンド映画はこうあらねばならない、みたいな要素をただ羅列しているだけのような。美女ですキザですボンドカーですアクションです・・・って。設定の縛りがキツくて無茶できない、まるで寅さんかゴジラみたい。世界情勢を取り込んでいても、元が007じゃいつも通りでしょ、っていう感じしかしませんしねぇ。あ、要塞決戦がラストじゃないあたりは、いつもとちと違いましたか。CGばりばりな世界でしたけどね・・・。 [映画館(字幕)] 4点(2003-12-09 21:25:07) |
23. ダンサーの純情
《ネタバレ》 こういう、せっかくの基本設定を脚本が台無しにしてる映画を見ると、本当に勿体なくてガッカリします。素人の中国娘を一人前のダンサーに育てる、っていう部分はいいのに、まず悪の存在を設定してしまった事で、物語のベクトルにブレが生じてます。しかもあろう事か、物語は悪の勝利と主役の敗北という、全くこちらが望まない展開をした挙句、愛さえあればいいんだというオチに突入するに至っては、呆れてしまいます。ダンスを題材にした映画であるにも関わらず、結果的にダンスそのものを否定してしまってるような状態。韓国のダンス界は汚れてますとでも言いたいのかいな? クライマックスのダンスシーンはカット割りが細かすぎて、ダンスがちゃんと見えてきません。見た限りではちゃんと踊れてるように思えるのだから、もう少しカメラをキチッと据えて見せてくれればいいのに。そうそう、ヘタクソな状態の時に空想シーンで綺麗に踊れちゃってるヒロインを見せてしまってるのもダメ。たとえ空想でも役者としてこの程度は踊れますという証明を入れて見てる側の期待と不安を払拭させちゃいけません。韓国映画は男がグダグダと女々しい映画が多いのですが、これはその代表格とも言える感じで、まーホント見ててイライラするぅ。ヒロインの視線が曖昧なのが気になる映画でしたが、それが映画の中身そのものを象徴しているように思えました。 [DVD(字幕)] 3点(2006-12-12 00:48:16) |
24. 立喰師列伝
これを80年代末から90年代初期にフジテレビの深夜30分枠で見せられたらそこそこ面白かったかもしれないです。でも、この「ウゴウゴルーガ」の1コーナーみたいなシロモノに延々とつき合わされるのははっきり言って苦痛。空疎な創作を見せられてもなーんにも面白くありません。語られる膨大な昭和~平成の立喰師の解説に何らかの意味があるのか、って言えば、別に全然なかったりしますし(当然、戦後の日本の歴史と外食産業の推移についてのマジメな物語、ってワケじゃないですしね)。映像にしたって「マインド・ゲーム」の実写コラージュ部分や「キューティー・ハニー」のハニメーションとどこが違うの?って状態ですし、演技のシロウトはたとえ写真の合成であってもシロウト臭さを醸してしまうし。こういう一発ネタはどっかビデオのオマケにでも仕込んでおいてくれればそれで十分って気がします。押井監督のスノッブな部分だけがコラージュされたシロモノでしかないので、「押井監督サイコー!」って人以外にはツラい映画ですね。 [DVD(邦画)] 3点(2006-09-28 00:57:55) |
25. ダンジョン&ドラゴン
《ネタバレ》 メイジ、シーフ、ドワーフ、エルフを揃えながらちっともそれを活かしてないのがダメ。モンスターが色々と出てきて主人公一行を苦しめてもよさそうなのに、敵はプロフィオンとダモダー、やられ戦闘員しか設定されていなくてダメ。肝心のドラゴンが殆ど描かれず、言葉だけで処理されててダメ。最強と言われるレッドドラゴンの威力とやらは全く描かれず、クライマックスにやっと登場しても、どこが最強なのやら判らずじまいなのがダメ。ダモダー登場のたびに流れるBGMが、モロにダース・ベイダーしちゃってて、パロディにしか思えないのがダメ。そして、監督が高校生レベルで、見つめ合ったりする映像を入れればドラマティックと思ってるようだけど、不自然に流れを分断して、ワザとらしい画になってるだけなのもダメ。はぁ・・・なんだか疲れる映画でした・・・。 [映画館(字幕)] 3点(2003-12-10 22:06:45) |
26. タイムレスメロディ
《ネタバレ》 学生映画とか自主映画だったら5点だけど一応商業映画なのでね。意味がありそうで大してない、って映像がだらり~んと続いてゆく、若い人の作った邦画によくある退屈映画。昔、淀川さんが『ロッキー』を語る時に「君達が自分を主役に映画を撮ろうとしたって、生っ白いヒョロヒョロした主人公が屁理屈こねくりまわすだけの退屈な映画しか作れないだろう」みたいな事を書いてたのをこの映画で思い出しました。16ミリ撮影で捉えられた粗い映像には、部分的に情感があったりもしますが、基本的にはそんな動作を延々追う必要が何処にあるの?みたいな無駄時間がたっぷりあって、演技というレベルまで行ってない多くの人達が、ただ映ってるという状態があって、このテの映画独特の「どこでもない遠くの方を見ながら話してます」状態があって、アタマで書きましたって感じのリアリズムのないセリフがたまに飛び出して、ほとんどは言葉足らずの映像だけど物語の肝心な部分は台詞で説明してくれる、っていう、参考にしてはいけない映画のサンプルみたいなシロモノ。これでただ楽器が単発でポロン、ジャン、って鳴ってるだけの映画だったら間違いなく0点って感じでしたが、一応クライマックスで音楽という形になったのでちょっと安心しました。あ、いがらしみきおの「僕達はやる気がないのかもしれない」って4コママンガも思い出しました。君のための曲を作ったんだ、って言いながら自己陶酔しきった顔でギターをポロロン、って鳴らして終わり。でも彼女はずっと同じ顔で微笑んでるっていう。そんな感じの映画でした。 [DVD(邦画)] 2点(2006-09-12 00:21:12) |