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1.  007/カジノ・ロワイヤル(2006) 《ネタバレ》 
派手なアクションシーンを中盤までに寄せ集めて、カジノでの勝負をハイライトに持ってくる構成が 競合作品との差別化になっており、007というシリーズの持つフォーマットの強みを感じる作品です。  これは個人的なボンド観なんですが、ボンドの最大の強みは異常なLuk値の高さであると考えています。 008など彼より任務に忠実で屈強なダブルオーエージェントは設定上は存在します。 ボンドはハニトラにもほいほい引っかかるし敵の罠にも割と簡単に引っかかる隙の多い男です。 でも運に任せるしかない場面でしっかり不利を覆すから大勝負にはボンドが選ばれるのだと思います。 そうしたMのボンドにたいする理屈をこえた信頼がなんとも英国風じゃあないですか。  歴代のボンドたちは、とりあえず意味もなくギャンブルで大勝ちして強運の片鱗を見せつけてきました。 本作はそんなジェームズ・ボンドに宿命的に課せられた大任に筋骨隆々の新人が挑み なんとか襲名を果たすお話であると私は見ました。  毒を盛られて死にそうになったところを偶然通りがかったヒロインに助けてもらったり 天才とポーカーで争って強運でねじ伏せたりするのは、ボンドになるうえで必要な通過儀礼なのです。 女運がないのもボンドの宿命なのでその点については気の毒でしたね。
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2023-08-13 17:50:26)
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