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1.  TAR/ター 《ネタバレ》 
 音楽もの&演技派ケイト・ブランシェット主演作という事で期待して観に行きました。  ケイト・ブランシェットは主演をすると割と破滅的主人公をされることが多い印象だったので、わりと期待通り、圧巻の演技でした(その上、世界一と言って差し支えない美貌!)。  あと演奏の音の方も、クラシックレーベルの老舗ドイツ・グラモフォンが大々的に出てくる関係で素晴らしく良かったです。  作品の内容についてはぐいぐい引き込まれて、サスペンス・スリラーやホラー的な様相も帯びてくるのはサスペンスものとしてかなり面白かったです。   一方「カウンター・カルチャー」「カウンター・カウンター・カルチャー」的に見える部分も多々あり、差別的価値観の話もあって、登場人物が偏った価値観を持ってるのは、そういう設定のキャラクターだから、で受け入れられたのですが、作り手側に差別的価値観があってそれを強調するために偏った演出をされてる、みたいなのがあると、それはプロパガンダ作品であっていかがなものかと。監督のインタビュー記事など見ると、監督自身は日本の作品は大好きでネガティブな印象を与えようと思ってそのような演出をしたのではなく、希望の象徴として見て欲しいみたいな話があり、そうか、と思ったりしました。   個人的にわりとカチンときたのは、主人公がクラシック指揮者のTOPになっている状況で(現実にはそんな状況の人はおらず、過去百年のベスト指揮者100人には女性指揮者が一人も選ばれてないというくらい、クラシックの指揮者界隈というのは超絶差別的状況となっているので、まったく絵空事にしか見えないわけですが)、コンサートを開くときに古典的な作品はもちろん演奏するけれども、新しい曲も扱って未来の作品への投資もしてますよ、とアピールする点で、これはまあ、西欧では定番的に使われている偽善的スタンスで、演奏者は新曲などなくても昔の名曲を上手く演奏していけば食っていけるわけですが、それだと新たな作曲家が育たないので、投資として支援しておくべきという考え方があります。で、作中紹介では主人公TARはそういう作品もやってるよと言うけど、インタビューの後のジュリアード大学のオーディションシーンでは全く逆のスタンスを取るわけです。そちらの場面はアーティストは作品自体に向き合うべきで、作り手の属性に対する差別的認識で差別すべきじゃないという主張をされてそれはそれでいいんですけど、「作品自体に向き合うべき」という話で偉大なるバッハの作品を崇め奉るのは良いんですけど、それと同等に生徒の提示してきた現代曲にも真摯かつ公平に「作品自体に向き合うべき」であって、バッハの作品を持ち上げるために、直前に演奏されてた現代曲を不当に貶めてる表現が、「人種差別の問題」を強調するためにクラシック界隈で頻繁に行われている「現代曲差別」を不当に強調していて、それはどうなんだろうと思ってしまったわけです。   そんな感じに、ある種の偏見なり差別認識をただすために、別の偏見や差別認識が作品演出から滲み出してくるところがわりとあって、主人公がスキャンダルで追われて東南アジアのあたりに飛ばされる演出も、描き方が前時代の未開地表現のようになっててアレでしたし、最後の曲も、普通に観ると狂気とかとんでもない状況の転身みたいに見えてしまいがちな演出をされてたと思うんですが、そもそもクラシック音楽の20世紀の発展を踏まえると、ロックやジャズみたいな新進の音楽が隆盛してきた関係で、もはやメジャーな音楽ではなくなった時に映画音楽や、アニメの曲や、エンドで出てきたゲーム音楽の世界の中で、本来のクラシック音楽の精神が引き継がれて生き延びたのだ、という歴史的経緯があるのですが、その「クラシックの正統的後継者」であるところのあの作品を「狂気」とか「恐怖の対象」であるかのように見せる演出は、クラシック音楽というものを根本的にバカにしてるようにしか見えないわけで、なんだかなあと思ってしまったわけです。   あとまあ、クラシック音楽界隈だと楽器ごとに女性差別が大変だったりそうでなかったりするようなのですが、差別が大変と評判の指揮者にやっとTOPの音楽賞総なめのすごい人物が出てきて業界が改善されていくのではという期待をさせる状況ができたのに、こういう内容だとなあ、と残念に感じたりもしました。女性キャラクターだから清廉潔白であるべきでないといけないというわけじゃないですけど、この辺のスタンスからして総じて、本作の音楽ネタの扱いというのは作品演出のダシに過ぎない扱いで、同様のドラマチックな演出ができるのであればなんでも良かったんだ。クラシック音楽業界というものに対する愛はなかったんだ、としみじみ感じてしまったわけです。   そんなところです。
[映画館(字幕)] 5点(2023-05-21 09:39:23)(良:2票)
2.  ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り 《ネタバレ》 
 バリガチな(T(T))RPGファンとしては、良作だろうがそうでなかろうが履修必須という事で観に行きました。  視聴環境はIMAX Atmos上映のほぼ最高環境でした。  原作ファンのファン的見解の感想という事で。   正直2000年の「ダンジョン&ドラゴン」(1,2)は、実際ゲームをしてる人間の風景としては残念さ加減も含めてある種とてもリアルで、話自体はポンコツだけど、まあ、ゲーマーの生態描写としてはひどいわあ(笑うところ)という感じに私は結構好きでしたが、エンタメ作品とかファンタジー映画としてみると微妙で人には勧めがたいかなあという感じでした。エルフの女魔法使いというだけで過剰反応をする、野良の腐れゲーマーみたいなものが実際よくいたりしまして。   そんな事情で、まったく期待せずに観に行ったのですが、意外にネットや知人の評判は悪くなくて、むしろなかなかいい感じであり、加えて原作提供会社のウィザーズ・オブ・ザ・コーストは今猛烈にD&Dというものを日本に広めようとしていて、しかし海外ではいざ知らず国内では全く販路がまともに構築されてないので日本国内ではマニアの間でしか知れ渡ってなかったりするのですが、それがより広く一般にも認識されるようになる礎になるかどうかの試金石になる作品であって、そういう戦略的展開とか金銭的事情のために作品の面白さが損なわれてたら嫌だなあというような、愛憎半ばな部分もありつつ観た感じです(つい先日D&D関連の二次創作物に対するライセンス管理でファン層と散々抗争してたりしてましたし)。   あと、オウルベアが映画中では最高にカッチョ良くて素晴らしいのですが、あれは魔法生物なのでドルイドの変身対象にはなり得ずルール誤りである、なんて話題が1~2年前くらいのドラフト版で話題になってたりしました。面白ければ良いの心意気でルールの方を改訂すればいいじゃんと個人的には思ってましたが、結論はどうなったんですかね。   あとまあ、原作ゲームの方で、ポリコレ的なジェンダーにまつわる表現も、ユーザに断りなくいっせいに勝手に書き換えられてしまったのが表現弾圧になるのではないか、というような物議を醸していたこともあったりして、なかなか原作ファンとしては悩ましい部分もあったりしましたか。    ……というような、元のゲームファン界隈ではいろいろ引っかかりを覚える悩ましい部分が多数あったりしたんですけど、そんな一般人にはわかりようもない面倒ごとなど全部うっちゃって、純粋にエンタメとして楽しい! 素晴らしい作品と思いました。   本格的ファンタジーっていうと指輪物語的なちょっと高尚なイメージがあったりするんですけど、D&Dの世界ではいろんな雑多で野卑なものも合わせたごった煮状態で、SF的要素もあって猥雑な雰囲気があったりするんですけど、そういうのがいかにも生きてるって感じで良いんですよ。   あと、戦闘アクションや魔法の扱いがいちいちキチンとゲームの設定を踏まえていて、最近は四角マス(スクエア)ボードゲーム的設定に、3次元マップで立体感も出して遊んでるものが、いまどきの3DCGアクションを駆使して3次元的にグリグリ動きまくって挟撃しまくってるとかいうのも楽しくてたまらんし、あと「キャンペーン」といっていくつもの冒険やエピソードや試練を潜り抜けていくうちに、いっしょに冒険の旅をし続けてきた仲間同士の、仲間の情みたいな、いっしょに遊んできた仲間同士に芽生える感情の醍醐味みたいなものを見事に映画作品のエンタメストーリーとして昇華していて、巨悪に対抗して世界を救うみたいな壮大な話がベースにあるけれども、直接的なそれぞれの登場人物の動機は、肉親とか、旅の仲間とか、友人とか、ごく私的な情愛のために頑張る、等身大の1個の人間でもあるという距離感というか親しみやすさが、実にいいと思ったりなんかしました。   普段は、私利私欲とか金などのごく低俗な欲求のために冒険してるはずが、身近な仲間を助けるために全財産なげうって借金まで追うとか、よくあるんですわ。何を気が触れたんだろうと思うんですが、実際そうなんだわ。    という感じで、ファンのゲーマーとしてはとてもリアルでありつつゲーム体験の中での感動の良い側面を見事に凝縮して作品化したなあ、という感慨深い作品でした。  前の時は技術も予算も足りなくてあれでしたが、いろいろやっとちゃんと描けるようになったんだなあと。   そんなところです。
[映画館(字幕)] 9点(2023-04-12 22:26:23)(良:2票)
3.  タッカー 《ネタバレ》 
 4Kリマスター版リバイバル上映で視聴。   今だと、スティーブ・ジョブズの功績により、デザイナーこそが新しい未来の生活のビジョンを幻視し、それが出資され実現されることで、本当に現実の生活そのものを根本から変えてしまう、ということがまさに実感できるんですけど、当時は、経営者として経営の手腕があるとか、技術者として物を作れるとか、実際的な技能がある者は評価できるけど、そうではない「ビジョン」を提示するだけの者にどのような価値があるのか、というのを評価する能力を持った者が、当時のウォール街の重鎮の中には一人もいなかった(実際、車は結局米国は海外から購入するのが普通になってしまいましたし)、ということでしょう。金はあったので、ちゃんと「夢」に理解をして実務のできる経営者がサポートにでもついてくれればよかったろうに……という感じです。   主演のジェフ・ブリッジスは昔から好きな役者さんですが、夢見がちで、人情味あふれ、チャランポランで、ずさんで、デタラメで、とにかくイカれてる、だけど、その熱い夢に絆されて、皆、思わず手を貸してしまう、魅力的な人物像は、まさにはまり役という感じで非常に良かったです。経営面とかあかん感じのダメ人間ぽい所も、とてもらしくて良い。   個人的には、調達人のエイブ・キャラッツ(マーティン・ランド―)が、最初歯牙にもかけなかったのが、タッカーの夢に感染して絆されて、ひたすら献身的に尽くすようになるデレ具合が、すごい愛らしくて好きでした。   気持ちの良い良作でした。
[映画館(字幕)] 8点(2020-09-01 14:34:59)
4.  ターミネーター:ニュー・フェイト 《ネタバレ》 
 日本では今やありふれた枠組みの、女性ばかりバリバリ活躍するアクション(通常男性キャラがやっていたものを置き換えた)を、米国の価値観でやろうとすると、そんなしがらみがあったんかい! というのがわりと目から鱗で、映画トゥモロー・ワールドの衝撃のさらにその先を描いたみたいで、個人的にはかなり好きでした(いろいろつじつま合わせのため言い訳がましいとか、そのためにあっさり死なせてしまうんかいとかいう突っ込みどころは各種ありますが)。   なにより、自分が戦うのだ! という辺がとても好きです。   なので、この路線でさらに突き進んだ先を観てみたい感じでいっぱいなのですが、興行収入的に続編は厳しい感じなんでしょうかね? だとしたら非常に残念です。
[映画館(字幕)] 7点(2019-11-18 22:42:51)
5.  ダンサー・イン・ザ・ダーク 《ネタバレ》 
この映画を劇場で観たとき、リアルの仕事環境が酷くて死にそうな状況だったのですが「どんな酷い状況でもミュージカルさえあれば魂は救われる」というテーマに、すごい救われたのを覚えています。  西欧の悲劇的話でよく、現実の主人公は肉体的に死んでしまうけれども、魂は神の御許に行って天国で幸せになるみたいな落ちの話がよくあるんですけど、キリスト教など信じてない人間からすると「そんなの信じられるかよ」「現実でうまく行ってる人が酷い死を迎えた人に対する罪悪感を晴らすためのごまかしでしょう」としか思えなくて、感情移入できたことが一度もなかったのですが、この作品では、確かに神(音楽の神様?)がいた。そのように感じられた、私にとって初めての作品でした。  DVDライナーノートの監督インタビューなんか見ると「ネタバレするな」的なことが書かれているので、ここでは明確には書けないのですが、この作品は、本当は、劇場で観る(聴く)のが良いと思います。  劇場版では冒頭の音楽の場面がずっと真っ暗でした(3分くらい?)。 DVD版だと抽象画のような映像が表示されて、元々の作品の意図が分かりづらくなってると思います。 で、最期の場面なんですが、劇場だとすごい良くわかるんですけど、家などの環境だと何が何だかわからないまま見過ごしてしまう(作品テーマ的には「聴き過ごしてしまう」)可能性が非常に高くて、ヘッドホンで、周りの雑音をすべてシャットアウトした上で観る(聴く)ことをお勧めします。 入門編として、工場のプレス機のSEをしっかり聴いてみて、そこで何が起こってるかがわかると良いかと。  以上、そんなところです。
[映画館(字幕)] 10点(2018-07-29 12:18:52)
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