1. テルマ&ルイーズ
限りなく犯罪に近い反社会的行為を重ねながら逃避行を続ける二人のヒロインが、自らの運命を自らの手で操ることによってのみ得られる快感を味わっていく事により、まるで周囲の風景が変わっていくように彼女たち自身も変貌していく。そしてやがてこれこそが私たちの本当の人生だと実感する。その何かが吹っ切れた二人の顔のなんと素敵なことか。悲惨な結末であるのにも拘わらずむしろ何か爽やかな余韻すら残す。リドリー・スコット監督としてはむしろ異色作といってもいいが、個人的には彼の作品群の中で最も好きな作品として挙げられる。 9点(2001-02-24 22:43:55) |
2. ディープ・インパクト(1998)
もう一つの“彗星衝突映画”と比べるまでもなく、本作は立派なオトナの映画となっています。要するに人間ドラマがきっちりと描かれていて、SFXなんぞに力点が置かれていないのも良く分かるし好感すらもてます。“泣かせ”のシーンが多いようだけど、こういう“浪花節”って結構好きなんですっ! 9点(2000-10-08 11:14:44) |
3. ディープ・ブルー(1999)
鮫っていかにも映画向きな素材なんだけど、ただ本物ですらややもすると張りぼての作り物に見えてしまうときがある。だから本作でもいかに本物らしく見せるかに腐心している様子が窺われる。しかし如何せん、CGで表現された鮫はいかにも無機質でメタリックぽくて、スピード感をもって泳ぐさまはあまりにも重みが無い。その根本的な欠陥を、いかにもアクション監督らしくレニー・ハーリンのダイナミックな演出が補って余りある。登場人物をみんな均等に扱っているのも、イイ意味で予想を覆している。中でもコメディリリーフ的存在のLL・クール・Jは儲け役でした。 8点(2000-11-11 23:03:38) |
4. デビル(1997)
H・フォードとB・ピットの初顔合わせとくれば期待するなと言うほうがムリ!でもアクション映画としては渋い作品に仕上がりましたネェ。そもそもアラン・J・パクラってどちらかというと社会派監督で、真摯で真面目な作風は高く評価されてはいるけど、やっぱりアクションは不得手のようですね。 7点(2000-10-15 00:37:12) |