1. となりのトトロ
《ネタバレ》 夏になると、夜4チャンで知らずのうちに始まっている。何回見たかわからないけれど、何度でも何回見るかわからないくらいの回数を見続けるんだと思う。 苛烈な事件や出来事は何も起きない。どうと言うことのない出来事が起き、静かに収束する。だけど、そのどうと言うことのない出来事は、サツキたちや私たちにとって大変な事件でありとてつもない瞬間であったりする。それを何度でも眺めてその世界に残っていたいからきっと何度でも見るのだろう。 魔法やお化けが出てくる童話よりも、現実世界の童話の方が難易度が高く、それでいて、おもしろさの価値というのは等価であるからさらに難しい。難しい仕事をしたからといってつまらなかったら、再発売されることもなくネット上で笑いの種になるようなアニメが残るのだろう。しかし、こういう話をスッと作ってのけるあたりに宮崎駿の凄さを感じずにいられない。 完全に現実路線にせずむやみに小難しい話を曲芸のように作ることをせずに、トトロや猫バスといったファンタジーの類をもしかしたらいるのかも、と思わせるギリギリのところで使う技量に感嘆してしまう。感嘆しすぎてテレビでやるたびにかぶりついている。 見終わった後、「ウワァ面白かった!」と日常生活のさっぱりしたとても良い気分転換になる。とにかく秀逸。 どれくらいフィクションの中にある疑似哲学や疑似問題提起に毒されているかを、チェックする良いバロメーターにもなる。 [地上波(邦画)] 9点(2009-02-07 20:31:01) |
2. トップガン
《ネタバレ》 むやみやたらにカッコいい。空中戦リアル。なんか知らんがロマンス。 とりあえず見たら30分くらいハーィワーィツーダ デンジャッゾーと夢中になってられるから良い映画なんだきっと。 別にアメリカ人が外国人を殺して喜ぶ意図なんか無いと思う。アメリカ人は外国人を殺して喜ぶ人種だと怒る思想は居酒屋あたりで耳にすることができるが、そういう非現実的な思想は外国人を殺して喜ぶアメリカ人と同じ程度にオッチョコチョイだと思うんだ。 上野に軍モノセーターでも買いに行くようなノリで、軍モノカッコいい。程度の良い按配だ。 [地上波(字幕)] 8点(2010-04-21 01:15:15) |
3. トッツィー
《ネタバレ》 職能とはいったい何だろう。そう言うことに気づいた人も多いのでは無いだろうか。トッツィーの職能は果たして本人にマッチしていたのだろうか。そう言うことを考えるとなんだか何故か憂鬱になってしまう。そう言うことがよぎるというはやっぱりこの映画の出来が良かったと言うことなんだろうと思う。 [地上波(吹替)] 7点(2012-11-08 03:47:57) |
4. ドラえもん のび太と鉄人兵団
面白い。 子どもの視点で見る必要のない話だが、子どものためのキャラクターで作られた本作は、小さい子供を持つドラえもんの初期の映画を観た、かつての子ども達のために作られたお話なんだろう。 佳作の多いドラえもんの映画版初期作品を観て感激した経験を持つ、まだまだ全然若い子ども属性を少し持つかもしれない大人な彼らは、きっと素直に感動したに違いない。戦争を批判した映画として佳作だったと。 しかし現代では、反戦映画としての思想的な側面には疑問が残る。政治行為としてフォーカスしなければあまり意味がない。このように、単に侵略戦争や第二次大戦中東京に対して行われた空爆にインスパイアされた感じの反戦主張は、現代ではもううまくいかないだろう。 この映画を今観るとわかるように、こういう戦争概念は現実の紛争とは異質であり、よく見るとセカイ系という言葉でくくられてしまう。まるで海外の情勢や紛争を知らなかったかのよう。四半世紀前の日本ではそれだけ戦争や紛争に関する情報は受動的には触れるものでなかったのかもしれない。 でも、この映画を映画館やテレビの前で子どもと一緒に観て感動したであろう当時の若いお父さんお母さん達に軽蔑のような言葉は浮かばない。無垢である彼らと、子どもだった自分たちに何となく切なさのようなものは染み出してくる。何だろうこの苦々しさは。 [ビデオ(邦画)] 7点(2010-06-13 15:37:07) |
5. ドラえもん のび太の海底鬼岩城
《ネタバレ》 ものすごい小さい頃にみて、未だに筋を鮮明に覚えている。ドラえもんの映画でそう言う記憶があるのはこれと鉄人兵団だけだ。 この作品は、おそらくえらくマッタリしていて、説明的過ぎるのだろうと思う。けど、子供に楽しんでもらおうというビームがバンバン出ていて、夢中で見た。今この話をもう一度見てみようかなという気持ちには積極的にはならないと思う。けど、楽しかったという覚えがあるしこのままの方が良いだろうと思う。 絶望的に感じたあの雰囲気や、どうにもならないかもしれないあの状況が凄い。この作品を不意に思い出して、ほかのドラえもん映画をちょっと見てみようかな。などとふと思ったりした。 [地上波(邦画)] 7点(2010-03-07 19:40:06) |
6. 時をかける少女(1983)
角川クオリティにはイラッとさせられる。 雰囲気はツボにはまる人もいるのだろう。だからこう言う様式が存在するのだと思う。が、これが本当に映画フォーマットにマッチしているのか少々疑問だ。書籍フォーマット的な間がそれにそぐわないということは、最近の映画化作品を観ると認識があるということが理解できるが、その前の時代であるから仕方ないのだろう。 それでも、やはり金が余って余って仕方なかった時代なんだろう。とにかく高みが好き、という作りには嫌味が漂っていて時折不愉快になる。現在の中国のような、水準にないことを出来ていると力説するような印象を持った。 やっていればとりあえず観てしまう映画ではあるが、芸術性や感動はあまり感じない。 [地上波(邦画)] 4点(2009-07-26 18:54:50) |
7. 時空の旅人
面白くね~。メガトン級につまらない。 この古くささ・・・当時の国産車のインテリアのボタンをさらに増やしましたみたいな機械とか、80年代の原宿ホコテンのようなファッションといいひどい。 80年代が未来そのものである、と信じていたんだろうか、制作者達は。 さらに当時のアニメに良くある、フレーム数は多いけど作画の汚さ(雑さ)を味と言ってしまうような画風が耐えられない。ほとんど止め絵なのにビームとか落ちてく花びらとかそんなとこだけやたら描き込まれてる。 ずさんきわまりないです。 86年てラピュタが公開されてますよね?なのになんという水準の低さ。 作画、キャラクター設計、脚本全部が雑。昔の日本てこんなのでお金動いてたんだ・・・ ナウシカはこれより古いのに、作り込みの違いが歴然。 昔だからひどい訳じゃないですよこれ。 角川書店と徳間書店の色の違いがよく分かる。 角川って一体どこから金がわいてくるのか知らないけど、まともじゃないと思う。 [地上波(邦画)] 1点(2009-04-19 19:59:15) |