1. エヴェレスト 神々の山嶺
《ネタバレ》 原作小説未読、漫画版既読。約二時間の作品でしたが、それでは尺が短い。マロリーのカメラと深町の関係、羽生の苦悩が描き切れてないため、物語の重厚さが全く伝わってこなかった。デスゾーンの酸素欠乏から来る幻覚幻聴、視力障害等の過酷な環境も全く感じられず、エベレストの壮大感・雄大感もカメラアングルの問題なのか演出なのかわからないが、全くといって良いほど感じることが出来なかった。 作品の時代設定にリアルさを出すためか、画面が所々「古ぼけた感じ」の色演出になっているようだが、そのくせヒロインだけが現代風なので目についてしかたない。ヒロインの演技もいただけない。岸涼子と羽生、深町との関係も描き切れてない、いっそのことヒロインを排除して、男たちの葛藤にだけスポットを当てるようなシナリオにすれば良かったのにと思う。また、深町役の岡田准一の身長が低い。羽生役の阿部寛と並んだら巨人と小人かと思うくらい違和感があり、それ以外でも身重差が目に付くシーンが多く、また華奢な感じがして「山屋」の屈強さが感じられない。なぜこの作品を映画化したのか、映像化して何を表現したかったのか全くもって謎。邦画特有のキャストのアップがうざい。2時間が無駄になった気分。 [DVD(邦画)] 3点(2016-11-25 11:26:34) |