2. A.I.
駄作という人が多いけれど私は名作だと思う。インプットされたロボットであるがゆえに大切な人を失いたくない一心で、人間よりも人間らしく振るわまなければいけないデビットを観て涙が出てきた。本質的にアウトサイダ-な存在がどれだけ求め続けても100%社会のなかでインサイダ-には成れないし、それがかなうのは夢の中だけという現実を痛感した。人間ならばいつかは諦める時がくるかもしれないが、そうすることもできない思考回路に現代の人間(私を含めて)をみるよう。 ラストの人間が滅びた後の世界では、ロボットの末裔(?)達もまた自分達のアイデンテイを模索し続けている。まるで人間が神について思案に耽るようだった。一日くらい救われる日があってもいいし、デビットがママに冒険の絵をみせるシ-ンは、私自身がとても救われた気がした。 9点(2003-06-14 01:35:47) |