1. ナインスゲート
確かにこれを「ホラー」と思って観ると肩透かしを食うかもしれない。多くの方が指摘されている通り、非キリスト教圏の日本人には「悪魔崇拝」とか言われても「ふう~ん」位にしか感じないだろう(大体今の御時世、悪魔崇拝してる訳でもないのに「悪魔的」な人間なんて掃いて捨てるほどいるし)。駄菓子歌詞!この作品にはもう一つちゃんと「見所」があるのですよ皆さん!それは、我等がジョニー・デップ兄貴のお姿、そのもの!他の作品ではあまり見られない、短髪オールバック&眼鏡&口髭姿の何とだんでぃーでせくすぃーな事よ!それがポランスキーのフェティッシュで端正な映像に映えるったらあーりゃしない!思わず「ああ~んジョニー、そのお髭でアタシの左乳首をこちょこちょしてぇ~ん!」と悶え叫びたくなる位(なるなよ)。途中二回ほど、チョーお間抜けな表情を見せる所もあるけど、それはそれでご愛嬌。僕は結構満足しましたよん。 [DVD(字幕)] 7点(2005-06-18 17:05:37) |
2. 渚のシンドバッド
《ネタバレ》 何か生意気言うようだけど、良くも悪くも「青い」作品だな、と思いました。あの吉田君の彼女のいかにもカマトトぶった優等生っぷりとか、浜崎あゆみのキャラクターとか、いかにも類型的な感じがしたし、話の展開も結構読めたところもあったし(浜崎あゆみが見つけた「面白いもの」とか)。ただ、橋口監督のナチュラルな演出には好感が持てたし、いわゆる「世間」の傲慢さや無神経さに対する怒りの表明には、大いに共感した(ただ、分かり過ぎて自分には新鮮味がない、というところもあったのだけれど)。ラストで吉田が浜崎になじられてみっともない姿を曝す所では、もっといじめてやればいいじゃん、とか僕は思ったのだけれど、そうしなかったのはやはり橋口監督の優しさなのかな。あ、そうそう、奸原(伊藤の自転車を捨てた不良っぽい男の子)が自転車を拾うところ、あそこは良かった。自転車を盗んではいけないんだよ、分かってくれておぢさんは嬉しい。 7点(2004-09-03 18:53:57) |
3. 夏の庭 The Friends
率直に言って、幾つかの不満が無い訳ではない。少年達の演技は所々拙さが目に付くし、三國連太郎演じる老人役はもっとカクシャクとした頑固ジジイができる役者にすべきであったと思う。また原作に思い入れのある者としては原作にあった「クールな温かさ」とでもいうべき雰囲気が損なわれている感は否めない。しかしそうした欠点を補ってあり余る魅力、それは数々の美しいショットにある。「夏の庭」の咲き乱れる花のショットは「夏のきらめき」を見事に捉えているし、プールでのシーンでやや唐突に現れる、少年三人と先生が静かに背泳ぎをするシーンは観る者を一瞬心地好い「めまい」に誘う。中でも圧巻はラスト。朽ちていく老人の家の映像は時の移ろいの切なさと残酷さ、そして人の人生の切なさを静かに、そして慎ましやかに表現している。その直前のクライマックスシーンは(原作と比べると)やや「お涙頂戴」的で若干白けてしまったのだが、この美しいラストシーンでは不覚にも涙をこらえる事が出来なかった。思うに相米作品の魅力は、様々な欠点(役者の演技力不足や時間的・資金的制約による技術の限界など)を抱えつつも、そうした欠点を忘れさせてしまう程の美しいシーンにあるのではないか。彼はその全作品の中で常に、時が移ろう中のほんの一瞬の美しさ(例えばいわゆるアイドル俳優の、演技力の有無を超えた魅力ときらめき)をしっかりと映像の中に封じ込めている。これは現在の日本映画業界においては実に貴重な資質である(何故なら邦画作品の殆ど全てが先に挙げた欠点を抱えざるを得ないからだ)。本作は決して「歴史的名作」というような大袈裟な作品ではないかもしれないが、相米監督の後期の作品としても、また90年代の邦画としてももっと評価されてしかるべき良作と言えよう。<追記>・・・最近自分のレビューがちょっとマンネリ化してきたんで、ちょっと文体を変えてみました。いやー、なかなか新鮮だけど、疲れる!あ、ちなみにえらそーな事言ってますが、今んとこ相米作品は3作しか観てませーんスンマセーン(笑)。 8点(2003-11-07 14:22:55)(良:1票) |
4. ナビィの恋
いいですねえ。ふざけてるんだか真面目なんだかよく分からない演出も、かえっておおらかさが感じられて好感が持てました。おじい役の登川誠仁もいい味出してたし(彼の「でもね、おっぱいが小さいのも、また、いいもんだよ。」という台詞の口調は絶品!)、ラストのマイケル・ナイマンのシンプルな曲も胸に沁みました。皆さん指摘されている西田尚美も可愛かったし。話は違うけど、日本映画の現状については【サラダパック】さんとまったく同感。おそらく政治の世界と同じでシステムと内部の人間の意識が問題なんじゃないでしょうかねえ(もっとも、政治よりかはまだ、希望が持てそうですけど)。 7点(2003-08-20 19:38:10) |
5. ナイト・オン・ザ・プラネット
二話目の、マシンガントークな黒人と人の良さそうな東ドイツ出身のドライバーの軽快でどこか間抜けなおしゃべりと、ラスト(二話目の)の「ニューヨーク・・・」というつぶやきと共に映し出される、すこし不安な感じを思わせるNYの町並みが良かったですね。三話目の、黒人ドライバーと盲人の女性のやりとりも、既成の価値観を揺さぶられる感じが良かったです。一話目のウィノナ・ライダーも可愛くて良かったんですけど、あのラストはちょっと違和感がありましたね。確かに痛快ではあるんだけど・・・。四話目のロベルト・ベニーニは、ちょっとこの映画の中ではちょっと浮いている感じがしました。最後の話は良かったんですけど、あっさりしすぎかな・・・。でもラストにかぶさるトム・ウェイツのしわがれた歌声は最高でした。 7点(2003-06-19 21:35:16) |
6. ナイトメアー・ビフォア・クリスマス
いかにもティム・バートンな作品ですね。サリーも最初怖いけどだんだん可愛らしく見えたから不思議不思議。でも実はこれの併映だった「フランケン・ウィニー」(ビデオ版に収録されてます)の方が断然好きなんですよねえ。 7点(2003-04-26 17:00:13) |