3. 何がジェーンに起ったか?
こりゃあ恐ろしい。 とてもじゃないが、耐えられず、途中2回ほどDVDを停止した。(←邪道) 何が恐ろしいといって、ベティ・デイビスの鬼気迫る怪演、それを引き立てるジョーン・クロフォードの抑えた演技。 暴力的なシーンより、猫なで声で姉を労わるシーンや恍惚としてダンスをするシーンの方がよほど恐ろしい。忘れられぬ過去の栄光にしがみつき、過剰な化粧で可愛い表情を作る老婆のおぞましさはこの世のものとは思えない。 ラストのオチは、前半の母とブランチの会話で、予測可能だが、ここでも繰り広げられるジェーンの完全に逝ってしまった姿を、開放感溢れる健全そのものの海と共に映し出す俯瞰のカメラが、なんとも言えない醒めた哀切を醸しだしている。 アカデミー女優ベティ・デイビスの役者魂、恐るべし。 8点(2004-05-18 13:24:54)(良:1票) |