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エスねこさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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自己紹介 [2010年8月23日]
か…かわも…

(゚Д゚;)ノ

…映画界は今日終わった…。


[2017年7月16日]
猛暑の夜、amazonで映画ではなく『幼女戦記』を寝ないで通し鑑賞。
大局的な戦略から入って行くという、かつてない架空戦記アニメでありながら、その悪夢性を出し切った感がすごかった。
最終話はテーマ的にポエニ戦争から対テロ戦争まで、膨大な戦争のイメージを深く広く全面爆撃して吹っ切れる展開に。
スピルバーグの『宇宙戦争』はバクテリアに仮託してその地獄自体を救いと説いたわけだけど、このアニメはそんな所まで引いて俯瞰する気がサラサラないってのがスゴイです。

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1.  なまくら刀 《ネタバレ》 
「日本最古」の風格がまったくないアニメーション。劇場で開いた口がふさがらない状態になりまして。 おそらく、間違いないと思ってますが、幕末時代から切り絵を使った影絵ベースの「ライブアニメ」はあったし、興行師もいたわけで、そういう文化の延長線でアニメを作ったんだと思うんです。なので、まるでメリエス作品のように背景が固定された舞台のイメージを脱するコトができないで、古いソフトウェアを新しいハードウェアに移植したような、そんな違和感に満ちています(同時代の影絵舞台が伝承されていればまた、見る目も変わるかもしれないんですが…(追記:てか、ペープサート紙芝居の存在を忘れてたわ))。  「◯◯初」、という立場にあったクリエイターが全員そんな風に新技術の可能性に気づかなかったかというとそうではなくて、『月世界旅行』はちゃんとカットを割って月のどアップを挿入したわけですし(少なくとも画面の切り替えが素早くできる、という映画のメリットを知っていた)、『大列車強盗』のオチのアレはシネマスコープではなくキネトスコープ独特の「ひとりで孤独に体験する」という特徴を考えて撮影したんだと思いますし。 『なまくら刀』には、それに相当する何かが足りない。新しい技術に出会ってクリエイターがワクワクしている、あの感覚が伝わってこない。どこまでも読本や絵草紙の延長線の上にある、遠い過去からの職人的な技術を使って実現した、言ってみればアニメではなくカラクリ滑稽本。 残念ではないが、ありがたがるものでは絶対ない、というのが正直な印象です。
[映画館(邦画)] 4点(2015-06-20 17:18:24)
2.  9<ナイン> ~9番目の奇妙な人形~
これって、監督の個性よりもティム・バートンとティムール・ベクマンベトフの個性が全面に出されて、可愛いわ暗いわカッコいいわ、いい意味での幕の内弁当状態になってますな。 ベクマンベトフ信者としては、8のあの無駄カッコいい殺陣を観れただけでもうお腹いっぱいでした。 ある種合作的な、才能あるものたちの化学反応を味わえるミックス映画。
[DVD(字幕)] 8点(2013-11-30 11:12:56)
3.  ナイト ミュージアム
文句なし! 楽しいコトしかない映画だよホント。別名「ムチャクチャ」とも言いますが。オイラはその方面には明るいから(笑)キッパリと評価するぜ。 本当はコレ、2Dか3Dのアニメなら世界観バッチリって感じだったんだけどね、あえて実写でやった心意気が買えます。画としての物足りなさとかがないんだよな。あと登場人物の中で明らかに英語を喋れない人間は、彼らの原語で語らせてるのもGOOD(まあアッティラ王とかは謎語だし、モアイは…そもそもアンタ喋るんかいな…)。 ところどころに出てくるベン・スティラー節がうざいんだけど、まあ物語の基調が力強いので、あまり気にはならなかったっす。  食うか食われるかの自然史。血塗られた古代史、残酷な支配の帝国史。そんなものをうっちゃってバカ騒ぎに明け暮れる夜の博物館…これ、シャングリラ的楽園の風景なんじゃないですかね。現実には絶対ありえないからこそ、現実に生きる我々には夢見る事しか許されない光景だからこそ、含蓄があって、泣けてくるほど素晴らしい画だったんじゃないかと思います。
[DVD(字幕)] 7点(2008-04-06 23:59:26)
4.  ナビゲーター ある鉄道員の物語
偽りようのない技術の真実を、ユーモアに包んでソッと差し出す。ジャズがとても心地よかった。 これに10点をつけずにどうする! …て気がするけど、とりあえず9点。  色のバランスがイギリス風にメカニカルな映画だ。画面の中で、常に白と青とオレンジがせめぎ合う。そして白い部分が、クライマックスでは全て闇に。この画面設計の意味がまだわからない。オレンジを赤に変えれば、この3色はユニオンジャックの構成要素。そして赤は血の色だ…ここまでは気付いているんだが。とにかく画面を圧迫する青が圧倒的で、美しい。ちょっとハネケ風の解釈をしたくなるかな。  内容はもう、技術的に足腰の弱っている現代社会の裏側、どうして病巣が広がったかというメカニズムを切り出した「再現ドラマ」だと言っていい。 福知山線の事故に留まらず、佐世保造船の大火災、福井原発・もんじゅの事故、北見のガス漏れ…全て源泉はここにあって、我々は安全な社会に住んでいるわけではなく、安全と報告されている社会に住んでいる事がよくわかる。社会インフラの保全技術はもう崩壊寸前で、あと1世代保てばいい方じゃないだろうか。 ケン・ローチはこの世界同時多発現象の根に、「連帯の崩壊」を置いた。 新人だった頃、とあるシステムに参加した事がある。こいつが10年後に事故った。もう独立して全然違う仕事をしていたが、原因がわかるまで飯が喉を通らなかった。3日くらいだったと思う。以来、人の命を預かるモノをやる時は、納得が行くまで上部組織に噛み付き続けるようになった。もちろん事故があって電話が来たら、何をしていても即座に飛べるよう日々覚悟をしている。でも結局、何かあっても個人にやれる事なんてたかが知れてるのだ。疲労困憊して、いつの間にか人情をなくし、自己保身に走っている自分に気付くのがオチだ。 ローチは人が人でなくなっていく、白が暗黒に塗り込められていく過程を批判的に描いているが、時代はまた巡るだろう。誰もが責任を持っている。それが「仕事」に対してではなく、「社会」に対してだと、再びみんなが気付く日が来るのを信じて、今も生きている。ちょっと愚かになってしまったシステムだが、捨てたもんじゃない。設計を見直せばまだまだイケる。  ●追記: 調査不足でした。この映画、凄いわ! 詳しくは小ネタ欄に…。
[映画館(字幕)] 9点(2007-05-18 15:21:56)(良:1票)
5.  ナショナル・トレジャー
お約束は絶対守るディズニー・ブランド&ホントあったま悪いなあ印のブラッカイマー映画。 テンプル騎士団、フリーメイソン…この中学生レベルのコテコテさが素敵でした。邦題もね、なんか『ナショナル・トレジャー』と聞くだけで「古代遺跡の中で山積みになった乾電池」を想像しちゃうんですわ。ブラッカイマー映画だから(理由になってねー)。 さてとりあえず、観たという記念に突っ込んでおくか〜! 二百年前のアメリカでは照明に鯨油を使っていたので、遺跡の中ではすっかり揮発してるはず。沈澱した蝋がワックス状になってたと解釈する事も可能だけど、あそこまで豪快に火はともらないでしょー。あれは絶対、乾燥した木材自身が燃えてるってば! それから、メルシャム・パイプを素手で触ると指紋が残るので厳禁ですゾ。血を吸わせるなんてのはもってのほかです。タバコの煙が染み込むほどの、微細な穿孔のあいた石なんだから。 他にもあるけど、ネタバレすると面白くない映画だからこのへんで。
[DVD(字幕)] 5点(2007-03-06 04:32:56)
6.  長い散歩
全編曇り空の傑作。これは凄い。 工場から際限なく吐き出される煙、曇り空、位牌と墓、壊れた人々、黒頭巾、たわけた精神論を語る官僚、エイズと貧困の終末論、そして天使とパンツと鳥…。 その、それぞれの記号が意味するモノは観客にとってかなりわかり易い。読み解いて行くと、世界全部を覆ってしまう想定外の巨大なパズルが現れる。 そのパズルはどう完成されるのか? そこにはどんな画が描かれているのか? …いや、そもそも完成されるのか? いやはやまったく、本当に「人生は長い散歩」だよ。
[映画館(邦画)] 8点(2007-02-11 17:08:40)
7.  NOTHING ナッシング
なんかもう猛烈に『CUBE』頭わるい版。 最後までのあらすじを聞いてたから驚かなかったけど、本当にこいつら頭悪い。けど画面も単純・キャラも単純で、めっちゃ爽快感があったよ。特にあのエンディング(エンドクレジット前)は突き抜けた頭の悪さで凄かった! あの終わり方は高く評価します。 …とはいえ、途中で何度もベント・ハーメルの『卵の番人』を思い浮かべたんだよな。似たような仕掛け(受け要素ゼロ映画?)なのに、向こうは現実世界を舞台にして、とても味のある話になっている。ナタリはもっともっと肩の力を抜いて、「観客を波乱の展開で面白がらせよう」というつまらん姿勢を捨てるべきだったと思う(亀を軸にした不毛な三角関係が生まれるものと期待してたんだけどなあ…)。少なくともハーメルはそういうスタンスで映画を作って、逆説的に猛烈に面白くなったぞ。 まあ、あの状況下でもエキサイティングに生きちゃう二人を描くのが目的だったんだろうから、仕方ないのかもしれないけど。この映画の主役は「ねじくれた老人二人(しかも頭悪い)」って設定でやった方が最終的に面白かったと思う。  ネタ的には、高速道路の間にある家のポジションがモロにJ・G・バラード作『コンクリートの島』を意識してるワケで、ナタリ監督はこの頃から次回作『ハイライズ』のアイデアを練ってた事がうかがえますナ。てなこってオイラ的ナタリの本命・試金石は次回作『ハイライズ』なのれす。ここはちょっと低目の点数で(とは言っても『CUBE』よりはずっと高得点ですが)。
[DVD(吹替)] 6点(2006-07-22 03:14:39)
8.  ナイト・ウォッチ(2004)
ここの登録待ちしてる間に、あちこちでレビュー書きまくっちゃったな…書くこともうないや。とりあえず闇の首領・サヴロン役のヴェルズビツキーの存在感ある演技が拾いモノでした(『グラディエーター2』でもローマ総督役で出演)。光の親玉・ゲッサー役のメニショフもロシア映画界の名優ですから、この作品って割と『Xメン』的な構図で撮られています。そう理解すると主人公のダメっぷりや女性陣のカッコ良さに何となく納得がいくはず。世間では『マトリックス』と比較するのに一所懸命な感じですが、『Xメン』と対比してみてくださいナ。 あと、やはり重要なのはヤン・シュワンクマイエルの手法が随所に散りばめられてる点です。テーマ的にも「ソ連旧体制のKGB VS. 新時代で活気づいたロシアン・マフィア」という対立をシンボライズしているようで、これはヤン翁の『ファウスト』を思い浮かべさせる構図です。なかなか相性がいいですよ、この題材にヤンのゴミゴミした絵作りって。 本作は単独で評価するのは不可能なストーリーなので、とりあえずこの点数にしときます。
[映画館(字幕)] 6点(2006-04-14 12:59:51)
9.  ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド ゾンビの誕生
昔は怖かったんだ。確かに。でもさー、『プラン9・フロム・アウター・スペース』を見た瞬間から、本作はオイラの中でギャグ映画に変貌してしまったのだった。だって昼間の墓地で襲ってくるゾンビですよー! シチュエーションがあまりに同じすぎ(笑)。ロメロがエド・ウッドJrを意識してたとは一度も聞いた事はない(ってか、そんなわきゃない)んだけど、どうしてここまで似ちゃってるのか…これは、才能ある若手監督による低予算リメイク版『プラン9』です。断言!
[ビデオ(字幕)] 6点(2006-02-12 19:57:42)
10.  ナチュラル
レビンソン特撮の原点かな? 公開時はレッドフォードのカッコよさにググッと来たけど、今では画面いっぱいに爆発するレビンソン節が最大の魅力。無茶苦茶不自然な映像(ボール破壊・時計搭・ラスト…)をごく自然な感じに撮っちゃった、まさにナチュラルな映画。この手腕が90年代になって、腐れ原作だった『スフィア』に素晴らしい映像を与えていく。
8点(2002-09-01 17:16:27)(良:1票)
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