1. ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密
《ネタバレ》 複雑な家族構成に伏線を張ってはいるが、それがタネ証しに活きていない。探偵がギモンを抱くきっかけが、シューズについた血の跡というのはとって付けた感が強い。とはいえ、見せ方が巧いので楽しめる。全体として、ミステリとしてはいまいち。家族ドラマとしてはまずまず。アガサ・クリスティを意識した近年の作品としての出来栄えは、「ゴスフォード・パーク」には及ばない。 [映画館(字幕)] 5点(2020-02-18 20:51:19) |
2. ナイスガイズ!
《ネタバレ》 王道のバディムービー。ラッセル・クロウとライアン・ゴズリングのコンビがいい。正義感のある腕っぷしの強さが自慢のクロウと、酒飲みでいい加減な探偵のゴズリングのかけ合いが映画の一番の見せ場で、きっちりと笑わせてくれる。ヒロインはゴズリングの娘だ。謎解きやエロ、そしてアクションも適度に散りばめられていて、80~90年代の映画を感じさせる仕上がりだ。黒幕はイマイチ存在感がなかったのだが、LAを舞台にクロウと再共演という狙いもあるのだろうか。 [映画館(字幕)] 7点(2017-02-25 22:36:10)(良:1票) |
3. NINE(2009)
《ネタバレ》 「シカゴ」を期待すると物足りないです。米の賞レースには名前が挙がりませんでしたが、デイ=ルイスはさすが。才能の枯渇に悩み、女性に頼ってしまう、だらしのない映画監督の哀愁と魅力たっぷりです。イタリア人に見えるかどうかは関係ないですね。見せ場は、“赤”を基調とした砂場でのファーギーの豪快なナンバーと、“モノクロ”を基調としたケイト・ハドソンの艶やかなナンバーでした。 [映画館(字幕)] 6点(2010-03-29 09:36:36) |
4. ナッシュビル
《ネタバレ》 当時の時代背景が伝わってくる。カントリーミュージックの世界の舞台裏が、政治の介入と絡めて、アルトマンらしい群像劇と皮肉で描かれている。政治家ではなく歌手が暗殺されてしまうラストは、アルトマンの大きな意図があってのことらしいです。その後、「私は平気、気にしない」の合唱による幕引きは、『今宵、フィッツジェラルド劇場で』にも通じるアルトマンの人生観を感じさせられ、なんとも言えない余韻が残ります。 [ビデオ(字幕)] 7点(2008-01-21 22:52:07) |
5. ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記
《ネタバレ》 各国の名所を飛び回る楽しさと、テンポいい展開で飽きさせない。エド・ハリス,ヘレン・ミレン,ブルース・グリーンウッドといった新たな豪華共演陣も、さすがの存在感をみせつける。ただ、あまりにも事がスムーズに進みすぎるのだ。そうだったのかという謎解きの意外性も、ひとくせふたくせあるキャラクターのおもしろさも、スリルに手に汗握る興奮も得られない。「ザ・ロック」や「コン・エアー」でブラッカイマー&ケイジが組んで魅せた、緊迫感と勢いが人間を通してスクリーンから伝わる大作映画を是非また作ってもらいたいものです。 [映画館(字幕)] 6点(2008-01-06 12:36:00) |