2. 日本沈没(2006)
オリジナル版未見、原作未読。確かにハリウッドの災害パニック物を要所要所で拝借している感はあるが、そもそもパニック映画というものは良作も駄作もそれぞれ似たり寄ったりなのでさほど気にはならなかった。邦画としてみると最近のものではきちんと手間隙をかけて作られている印象を受けた。さすがにアルマゲドン等には劣るが、その他上映が終わればすぐに忘れられてしまうようなハリウッドの駄作的パニック映画に比べたら今作品のほうがずっとマシである。なにより、日本人による日本人のためのパニック映画である。日本人である我々が観ずして誰が観る?NYの自由の女神が災害によって破壊されてもいまいちピンとこないが、京都の五重塔が壊れてしまう様は日本で生まれ育った者からすればリアルに恐怖を感じる。邦画のパニック物はどんどん進化している、と感じさせてくれる力作だった。中途半端につけたしたような恋愛要素ではまったく感情移入できなかったが、火山・地震など日本ならではの災害が起こる様子は見ていて気持ちがいいぐらい。やはりパニック映画は大画面・大音量の映画館で観るべき。ちっちゃなテレビ画面で観ても今作品の醍醐味は味わえない。 [映画館(邦画)] 8点(2006-07-18 06:31:39) |