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かっぱ堰さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1244
性別 男性
自己紹介 【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。
【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。
【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。
5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。
また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。

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1.  ノベンバー 《ネタバレ》 
昔のエストニアの農村を舞台にした映画で、原作者と脚本・監督がエストニア人、演者もほとんどエストニア人である。 登場人物がベートーベンの月光(1801年)を弾く場面があるので19世紀なのは間違いないが、これで本当に19世紀なのかと思わせるファンタジックな劇中世界ができている。「クラット」なるものや悪魔や魔女や狼女(犬女?)が普通にいて、毎年11月に死者が帰るのを迎え、また時々は疫病神が巡って来るといった俗習俗信が現実のものとして存在している。キリスト教はイエス様だけが現世利益の神様のように扱われていたが一神教としての存在感はなく、いまだに古来のオカルト的存在の跳梁跋扈を許していた。なお別に怖くはないのでホラーではない。  歴史的背景としては台詞にあったように、エストニアは13世紀の十字軍の侵攻によりドイツ人領主とキリスト教会に支配され、さらに17世紀までにスウェーデン、18世紀にはロシアの支配が及んだが、在地領主のバルト・ドイツ人と領民のエストニア人の関係はそのままだった。この映画は帝政ロシアの時代のはずだが、それを思わせるのは一瞬見えた硬貨だけのようで、出るのは基本的にエストニア人とドイツ人である。 この映画で変だったのは、支配者のはずの領主と教会が領民に侮られ貶められて財物を奪われる存在だったことである。これは当時の社会変化の反映かも知れないが誇張されているようでもあり、倒錯的なこと自体がダークファンタジーのようでもある。領民が「クラット」を下僕にして使い倒して不要になると捨てていたのは、単に下には下がいるということか、あるいはこれが本来の領主と領民の関係だったと思えばいいのか。悪魔に魂を売らなければ他者を支配できないという皮肉だったとか?  ドラマ部分は恋愛物語のようだったが、登場人物が信用できない奴ばかりで全く共感できない。ただもしかすると、住民同士や領主や教会からも盗み奪い、悪魔や疫病神まで騙す悪と欺瞞だらけの世界の中で、若い者の恋心だけが真実だという真面目な純愛モノだったのか?? 雪だるまは恋の成就より、美しい恋愛の形が見られれば満足だったようでもある。結果として、面白くないことはないが心情的には乗り切れない映画だった。 その他雑記として、村人総出でやっていた作業は焼畑農業のようで、これは領主の課す賦役だったと思われる。また隣接地域に住むラトビア人を貶める発言があったが、こういうことを互いに言い合っていたのか。
[インターネット(字幕)] 5点(2023-12-30 16:45:52)
2.  呪われた都市伝説 紫鏡<OV> 《ネタバレ》 
有名な都市伝説をもとにしたホラーである。本来は題名の言葉を20歳まで憶えていると死ぬというだけの話だが、この映画では“鏡の中の世界に連れて行かれる”という派生要素をもとにして別世界の話を作ったように見える。 ホラーといっても特に怖くもなく、死に直面した人間模様を延々と見せられるだけで、感情表現がくどく叫び声がやかましいのが気に障る。映像面では、彩度を落としてほとんどモノクロに見えるのは別にいいとも思わないが、建物の外部を迷路のように見せていたのは少し面白かった。  ストーリー的には、わざとわかりにくくして観客が考えるよう仕向けていたようだが、そういうのは煩わしいのでやめてもらいたい。 制作側の思惑はともかく勝手に解釈すると、まず「死斑の女」の本当の目的は友達を作ることだったらしい。20歳の時点で友達もおらず人生に前向きになれない者は適任ということになるが、ただし友達にする前に、自分の醜い顔を認識されないよう相手の頭を変にしていたと思われる。割れていない鏡はお友達のしるしかも知れない。 主人公には友達がいたので不要として処分される見通しだったところ、唯一助かる道を当の大事な友達が閉ざした形になった(同じ看護学校?)のは皮肉ともいえる。しかし主人公の仮説に従えば本当に助かったのかも実は不明であり、廃墟で「死斑の女」の仲間にされないよう、人として生命を終わらせてくれたとも取れる。本人も、友達への警告と引き換えに20歳で一生を終わるなら本望と思ったかも知れない。 なお単純に20歳で死ぬだけの話に、その時点で生きる気概を失っている状態を関連付けたとすれば一定の工夫かも知れない。20歳までしか生きないというのは本来、大人になるのが怖いという思春期っぽい不安の表現だったのではと思うが、そんなことを多くの人間は20歳までに忘れているのに対し、別の理由で20歳の誕生日を迎えたくない連中が狙われるということなら悪くない。  ほか出演者は個性的な美形女子(みな20歳の想定)が多いので目を引くが、騒ぐのがやかましいので好きになれない。ただ主演の岩佐えみりという人は、あまり派手な顔ではないが見ているうちに愛着がわいて好きになった(名古屋の出身らしい)。ちなみにどうでもいいことだが、最初に出たガラの悪い男の「きゃ」「じゃ」「すけ」などの言葉は青森県あたりの方言ではないかと思うが意図不明だった。
[DVD(邦画)] 4点(2019-10-23 23:20:44)
3.  ノースポイント フレンズ<TVM> 《ネタバレ》 
北海道文化放送30周年のTVドラマとのことで、「ノースポイント」はシリーズ名、その中に「つばさ」(主演・前田亜季)、「フレンズ」(主演・小山田サユリ)、「ポートタウン」(主演・宮崎あおい)、「ファームサイドソング」(主演・橘実里)の4本が含まれている。放送は2003年1~3月とのことだが、この「フレンズ」は2002年3月の撮影で、雪はあるものの厳寒期は過ぎてかなり緩んできた状態に見える。  題名のフレンズとは高校時代に同学年だった女1人男2人のことで、設定としては23歳とのことである。高校卒業後も適当な感じで生きてきた連中が、高校教員の結婚パーティーに参加するため顔を合わせたのがきっかけで、特に女1人が今後の生き方を見直すことになったという話らしい。男2人の方はどうせ今後も変わらずいい加減なガキのままだろうが、しかしそれでも一緒にいたおかげで女1人に変化がもたらされたのがフレンズの有難味ということか。 大まかにいえばそういう話と思うが、しかし個人的には特に共感できるところがない。また全編のほとんどがパーティー会場に向かうロードムービーのようなものだが、特に徒歩に転じてからは道もなくなり、どういう意図でそこを歩いて野越え山越えしているのかわからないのはさすがに気になる。全般的に長いという印象もあり、あまり好きともいえないドラマだった。北海道物とは相性が悪いのか。  なおこのドラマで注目されるのは、当時満15歳の沢尻エリカが衝撃的に可愛い(顔が)ことである。撮影時期からすると「問題のない私たち」(2004)や「パッチギ!」(2005年公開)よりも前の状態で、この時点で中学校卒業時の3月だったはずだが、役どころとしては20代の男の彼女ということになっている。人物としては極度の自己中女だが(当時からこういう役か)、それでも一応フレンズ3人の背中を押す役目を果たしていたようで、その事情によって全体のちょうど半分程度のところで退場してしまっていた。 また主人公は役柄上それほど魅力的な女性にも見えないが、主演の小山田サユリという女優は、出演者インタビューなど見るともっとかわいい感じの人だったらしい。
[DVD(邦画)] 4点(2018-12-29 19:25:30)
4.  脳内ポイズンベリー 《ネタバレ》 
原作マンガは読んだことがない。「インサイド・ヘッド」も見ていない。 ラブコメとのことだが大笑いするのは脳内世界のやり取りの方で、現実世界の三角関係は特に笑えるものではない。若い男には全く共感できないが、その場で怒ってくれなければわからない、という発言だけはそうだそうだと支持してやりたくなった。また編集者の男が変にいい人なのは怪しく見えたが、本心を小出しにしておいて信頼感を出すという手法は嫌いでない。終盤でキレたのを見ると普通にまともな男だったようで、ここは普通に感動的だった。 しかし問題なのはヒロインが全く好きになれないことで、序盤でこそ少し可愛げがあると思っていたが、一体何をどうしたいのか本人にもわからないというのが非常に苛立たしく、こんな面倒くさいのに惹かれる男連中の気が知れない。後に改善されたのだろうが、ラストの顔など見るとまた同じことを繰り返すのではとしか思われず、どうもあまり深入りしたくない(やるだけ損する)人物像のまま終わってしまった。ちなみに最後に鉢合わせした男の靴は編集者と似た感じだったが、こんなのに関わるのはもうやめろとこの男には言いたい。  そのほか脳内キャラクターでは、ネガティブの人(この人が「吉田」ではないのか?)が強烈なのは期待通りとして、「衝動」を子役がやっていたのも説得力がある。最後に子どもらしく泣くのを周囲の大人が慰めている図は、作中でいわれる「衝動」の本質を表現していたようで、ここも何気に感動的だった。また黒い女は「本能」というのが定説らしいが、自分としては脳内会議の不得意な「断行」だけをして結果は度外視、または単に「暴発」という感じに見えた。ちなみにこの役は主演女優の二役だったようである。
[インターネット(邦画)] 6点(2018-10-07 20:25:48)
5.  呪いの館 血を吸う眼 《ネタバレ》 
「血を吸う人形」(1970)に続くシリーズ第2作である。個人的な記憶として、この映画が地元で上映されていたときに街中にあった立て看板を見て怖くなり、それ以来、この題名と岸田森氏の顔が忘れられなくなってしまったことがある。その時は当然見なかったが、その後のDVDの普及のおかげで、耐性ができてからの状態で見られたのは幸いだった。ちなみにDVDで予告編を見ていたら最後に「お待ちしています」とキャプションが出たのは笑った(行きたくない)。  内容としては第1作より本格的な吸血鬼映画になっており、最初に棺が送られて来たのがいかにもそれらしい。終盤で主人公男女が能登半島に出かけたのは小説「吸血鬼ドラキュラ」を真似たもののようで、つまり能登は日本のトランシルバニアということになる。東欧の伝承にある吸血鬼なら、家系に伝わるというより何らかの条件に合った個人が死後になるものだろうが、この映画では家系という要因と、死んでから蘇るという特性を組み合わせた形にしてある。また日本に西洋風の吸血鬼が出る理由に関しては、要は日本在住の外国人だったという適当な理由付けでごまかしている。 吸血鬼が好色というのは普通のことだろうが、この映画では何と5歳の少女に目をつけて、年頃になるまで待つならまだしも(それも執念深いが)5歳のままで「花嫁」というのがとんでもない幼女趣味で、こんなケダモノは早目に滅ぼしておかなければ駄目だと思わされる。この吸血鬼がクールな容貌ながら、終盤でステンドグラスか何かを破って出て来たところとか、断末魔のわめき声はものすごい迫力で唖然としてしまった。ここはさすがの岸田森氏といったところである。  そのほか姉妹間の確執を絡めたのは物語に一定の深みを加えており、またその姉妹の間で翻弄されそうな位置にいる男が極めて理性的で、一貫して恋人たる姉の方を信頼しているのは頼もしく見えた。この男が医師であり、ヒロインとともに吸血鬼退治に尽力する役割だったのも基本を押さえている。また鏡に写らなかったので気づいたのでなく鏡に写らなかったので気づかなかったとか、死んでいた男の手が机に張り付いていて半端に剥がれたといった細かい見どころもあった。 ちなみに劇中の台詞で、戦後にイギリスで吸血鬼が処刑されたと言っていたのはロンドンの吸血鬼として知られた事件だろうが、これは吸血鬼だから処刑されたのではなく、連続殺人犯だったから普通に死刑になっただけのようである。
[DVD(邦画)] 6点(2018-08-25 17:22:23)
6.  野菊の墓(1981) 《ネタバレ》 
原作では、政夫の家は矢切村(松戸から二里)、民さんの自宅は市川の町場にあるとされており、要は現在の千葉県松戸市~市川市内の話である。この映画では高い山が見えるので場所感がかなり違うが、そこは映画としての見栄え優先ということで構わない。 ヒロインはいま見ても非常に可憐で可愛らしく、こんな時もあったのだと遠い目になる。自分としてはデビュー曲(裸足の季節)以来のファンだったので当然のように劇場に見に行ったが、アイドル映画ということで中身にはほとんど期待していなかった。実際に序盤の雑巾がけのあたりで、ああこれはもう駄目だといったん観念したのだが、そういうファンサービス?はここまでで終わりになったのが意外だった。改めて見れば、演者の初々しさを笑いに転化して導入部のほのぼの感を出していたとも思われる。 物語としては原作と比べても純愛要素が増幅された感じで、互いに花を贈り合う趣向は泣かせるものがある。また特に婚儀と騎馬戦の同時並行から一挙に距離を縮めて花嫁行列へ至る展開が印象的で、生木を裂くとはこういうことかと思わされた。婚家先の場面では、採ったばかりの果実を剣山の上に置いたかのような過酷な環境が痛々しく、ここで姑役の役者(北城真記子という人らしい)は全国のファンの憎悪を集めたはずだが、夫の姿を見せなかったのはせめてものファンへの配慮だったと思えなくもない。  ところで今回この映画を見ていて、うちでオスメス2匹の子ネコをもらって来たときに、近親交配などしないうちに処置しておかなければと考えたことを思い出した。そういう点で劇中の母親の行動は基本的に理解できる。 しかしその母親が、全てが終わってしまってから「そんなに好きだったら一緒にさせてやった」などと泣きごとを言って、少しでも自分が楽になろうとしていたように見えたのには怒った。年上なのも従姉弟なのもどうでもいいことだったというならこれまでのことは一体何だったのか。そもそも自分の甘さが事態を悪化させた面があったはずだが、それでも「不承知」と決断したのなら最後まで「情け知らず」のままで通すか、あるいは自害でもして果てるのが責任の取り方だろうと言いたくなったが、まあ女親にそんなことをいっても仕方ないか。若い二人の悲恋物語であると同時に、親たるこの人物の晩年の悔恨の物語という印象がなくもなかった。 なお個人的な思い入れが大きい映画なので逆に点数は控え目につけておく。
[DVD(邦画)] 7点(2016-12-31 23:06:13)(良:1票)
7.  のぞきめ 《ネタバレ》 
原作付き映画は原作の劣化版でしかないことが多いので、映画から見てしまって損した気分になるのを防ぐため、今回も原作を先に読ませてもらった。もしかするとこの映画でも、原作でいう「ホラーとミステリの融合」を目指していたのかも知れないが、実際見ればまあ普通のホラーになっている。 映像化という面では、表題のモノに憑かれるとどうなるか劇中でも説明はあったわけだが、実際は主にその辺の隙間から覗く形になっており、これでは菊地あやか主演「隙間女 劇場版」(2014)とどこが違うかわからない。まだしも地面の目の方がホラー映画の映像表現として受け入れやすいが、何にせよもう少し、じっと見られている圧迫感を即物的でなく表現すると面白かったはずだ。 それでも中盤まではおおむね黙って見ていられる内容だったが、終盤に入るとかなり羽目を外してしまった感がある。自分としては原作を読んでいる最中も何となく「八つ墓村」をイメージしていたわけだが、この映画では見た目もあからさまに1977年の映画を意識していてかなり興醒めだった。またラスト近くで原作者のフルネームと原作本の実物を出していたのもやりすぎである。 結果としてはかなり微妙なところだが、原作のおかげもあって「クロユリ団地」(2013)などよりはましだったという点数にしておく。  ところで主演の人物には個人的に全く関心がないが、この人の叫びというより唸り声は独特で、こういうホラーは初めて見た気がした。それより自分としては最初の犠牲者の彼女役の女優(入来茉里さん)に注目していたが、この人がなりふり構わず走って逃げる様子は可哀想だが可愛らしく、見ている側としても何とか助けてあげたくなる。ほかデビュー直後は馬鹿にしか見えなかった白石隼也も格好良くなっており、まことに隔世の感がある。 そのほか完全に余談だが、最初の犠牲者が通っていた大学の場面で、実在の麗澤大学(千葉県柏市)が実名そのままで出ていたのは少し驚いた。最初の映像は「生涯教育プラザ」の建物から図書館を見たところのようである。またついでにいえば、「総名井ダム」(これは架空)を検索していた場面で「ダムカード」の記事が出ていたのは現代日本の世相を反映していて面白い。
[DVD(邦画)] 5点(2016-10-25 19:59:47)
8.  脳漿炸裂ガール 《ネタバレ》 
これを見た動機は、竹富聖花という人名をたまたま自分が登録したために、その後の経過も追わなければならない気がしていたからである。そういう理由で見たからには、この人の凄味のある美少女ぶり(超絶美女/超お嬢様/まぢキレーーーーーー!!!!!!)を賞賛するのは当然のことで、また途中でそれまでの言動をひっくり返すようなことを言ったとしても、自分としてはどこまでもこの人を信じていくのが義務と思っていたが、最終的にその信頼は裏切られないで済んだことになる。この人の最後の言葉は見事に映画全体の締めくくりになっていて感動的だった。 またこの手の映画で全く血が飛ばないというのはかなり斬新だったかも知れない。実際誰も死んでいなかったらしいが。 ちなみに世情に疎いため、ボーカロイドがボカロと呼ばれていることを知らなかった。音だけだと聞き取れない言葉が多いが、動画を見ると全部字で書いてあるのでありがたい。
[DVD(邦画)] 5点(2016-01-11 22:36:38)
9.  ノロイ 《ネタバレ》 
本当の話とはとても思われず、特に長野県での事件はかなり作り物っぽい。しかし初めからフェイクと割り切れば、かえって本当らしく見えるところの方を評価したくなる。表面上はあくまで本物を装う態度を見せておき、その割にシラっとおふざけを入れて来るようなのも可笑しい。 登場人物に関しては、本人役で出ている芸能人が誰も死ななかったのは最低限の真実性を担保していると思われる。エンドクレジットが出ないのでその他の出演者は名前がわからないわけだが、加奈ちゃん役は今も元気で活躍中なことが明らかであり、またその母親役で端正な顔の人物は、別映画でも見たことのある長宗我部陽子という女優だったことがあとでわかった。気づかなくてすいませんでした。 そのほか特記事項として、××××男の××××演技はあまりにくどいので閉口したが、この男のアルミ張りの部屋を見ていると、確かに何かから守られている気がして居心地がよさそうだと思ったのはおれも変だということか。またラストで映像作家が最後まで撮るのをやめなかったのは、ベトナム戦争時の戦場カメラマンに関して、写真を撮るよりまず残虐行為をやめさせろという批判があったのに対し、カメラを構えたままノーと叫ぶのが正しい、と応えたというような話を思い出した(正確でないかも知れない)。  なお余談として、劇中で映像作家の家が火事になった場面を見ていた時、自宅から少し離れた場所で本物の建物火災が発生し、消防車複数台と救急車が近くを通過していったのは少しビビった。これは洒落にならない(ぼやで終わり、人的被害なし)。
[DVD(邦画)] 6点(2015-11-07 23:31:45)
10.  のんちゃんのり弁 《ネタバレ》 
何をやっているかは大体わかるが、下司な人物や騒々しいドタバタといった感覚的に不快な要素が多くまともに見ていられない。映画とはいえ一応は現実世界を舞台にするのであれば許容できる限度があるだろうし、逆に延々と続く乱闘場面を見ていると、そこまでやるならいっそ殺してしまえという気分にもなる。主人公も突然芝居じみた調子でわめき出したりするのが変人のようで共感を妨げるものがあり、また子役の悪口を言うつもりはないが、主人公の娘の言動までもがいちいち神経を逆撫でする。 そういうことに苛立っているようでは自分もまだ人間ができていないのであって、ここは料理屋の主人の懐の深さを見習わなければならないのだろうと思われる。この人物の人徳には感じ入る。
[DVD(邦画)] 4点(2015-05-25 19:55:24)
11.  農家の嫁 三十五歳、スカートの風 《ネタバレ》 
「ラブ&エロス シネマ・コレクション」というシリーズの一つである(R15+)。  題名の印象が強いので見たが、「農家の嫁」という割には舅も姑もおらず、また子がいないという条件まで揃ったことでこういうおバカ紀行が可能になっているわけで、その辺はストーリーの都合優先の設定になっている。  主人公の動機に関しては、自分のことを考えてみれば確かにこの歳になって“なかったこと”の埋め合わせくらいはしている(今どき切ない青春映画を見て泣く、など)が、それが“あったかもしれない”などという妄想まではさすがに持っていない。しかしまあ年齢性別が違うということもあるので、やれるうちに存分にやればいいのではないか、と他人事ながら微笑ましく見られなくもない。  またストーリー展開について、主人公が本当に東京まで行ってしまったのは少し驚いたが、その過程で男どもが出て来ては消えていき、それぞれが主人公を前に押す方向に作用するので多段式ロケットのような印象がある。ほかスクールの友人も、当初の裏工作に協力したうえ最後のソフトランディングまで準備していたので、有人宇宙飛行よろしく地上スタッフの支援があって初めて実現できたことのように見えている。最後のオチも気が利いていて、けっこう爽快感のある終幕になっていた。  そういうことで、個人的には特に共感できる映画というわけでもないがなかなかの佳作とは思われる。主演女優はこれまで好きでもなかったが、これで好感度が若干上がった。ちなみに登場人物の広島弁がきついため何を言っているかわからないところがあるが、それはまあ許容範囲である。
[DVD(邦画)] 5点(2014-10-25 19:57:39)
12.  典子は、今 《ネタバレ》 
主人公と同年代のため、そういえばこの人は今どうされているかなと思いながら見た。 見てまず思うのは、特に前半で役者の演技が臭く見えるということで、またBGMによる場面の盛り上げも非常に安直に感じられる。台詞だけでも相当厳しいものがあるのだから、もっと普通に淡々とやればいいだろうと思うが、一方で主人公が自然体で前向きなのは見ていて好感を覚える。この人の存在が映画全体を底上げしているように思えるが(主役だから当然か)、逆にそのせいで本職の役者が割を食わされているのかも知れない。  後半になると、主人公が熊本市から広島県まで旅行するというので一体どうするのかと他人事ながら気を揉んだが、要はまわりの人に頼めばいいということだったらしい。新幹線の窓側の青年は、自分からは動かないながらも(ちょっとそわそわしていた)頼めば快く応じていた。たとえ世間がそれほど優しいものではないとしても、ある程度の余裕は常にどこかにあるわけで、その余裕の部分をどれだけうまく引き出せるかが大事ということだろうと感じられる。自分としても余計なお世話までする気はないが、求めがあれば直ちに応じられる余裕は持っておかなければと思っている。 なお旅行先の場面では鈴木光枝さんが懐かしく、この人の顔を見ているだけで泣けるような気分になるが、終盤の海の場面では主人公もまた輝いて見えていた(ヘリコプターの影は邪魔)。  ところで出演者本人の近著を読むと、この当時の髪型はいわゆる聖子ちゃんカットを真似たものだったのに、映画出演のため変えさせられて嫌だったとのことで、ご心中はお察し申し上げる。当然ながら劇中人物と出演者本人は必ずしも同一視できないわけだが、それでも本人が現在も自信をもって人生を送られている姿は、この映画のメッセージが真実であることをいつまでも証明し続けていると感じられる。
[DVD(邦画)] 7点(2012-06-23 21:23:59)
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