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山の木屑さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 63
性別 男性
自己紹介 良いと思える映画につき、多くの人に関心を持ってもらえるようなレビューを投稿していきたい。ある時期から、「けなすことは安易である」と考え、印象が悪い映画はできるだけ投稿しないようにしている。感想の言語化が難しい映画も投稿していないので、投稿しない映画イコール低レベル、というわけではない。
最近はブログに映画評を少し書くようになり、こちらへの書込みが減っている。

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1.  オッペンハイマー 《ネタバレ》 
気になっていたオッペンハイマーをようやく配信で鑑賞した。 以下、思いつくままに箇条書きする。  ◆養老孟司先生がよく書いているように、数学者は数学の世界を実在として認識している。  それと同じようにオッペンハイマーも、(この映画の中では)量子論的な世界が実在するものとして見えている。  そのことが、オッペンハイマーの神経症的なパースペクティブに繋がっており、この映画に絶え間ない緊張感を与えている。  ◆原爆を生み出すことは、人類史において「火」の誕生と同程度のインパクトがあるという意味で、オッペンハイマーをプロメテウスになぞらえるのは適切であろう。  ちなみに、この映画の原作となった伝記の原題には「アメリカのプロメテウス」(American Prometheus)とある。  プロメテウスが出てきたからというわけではないが、鑑賞後、ノーラン監督はオッペンハイマーの生涯をギリシア悲劇のように描こうとしたのではないかと感じた(もっとも、オッペンハイマーの奥さんはシェイクスピア劇に出てきそうなキャラクタではある)。  そう考えると、ノーランの次回作がオデュッセウスを題材とするものであることは、ある意味で自然なことなのかもしれない。  なお、オッペンハイマーの人生に悲劇的なところが多々あるとしても、最後は復権した姿が描かれており、この映画が悲劇的に終わるというわけではない。  ◆この映画が被爆国たる日本を軽んじているという意見があるが、理解できない。  第二次世界大戦後におけるオッペンハイマーの苦悩と水爆反対論が何に由来するのかに思いを致せば、オッペンハイマーが原爆を人類に対して使った「成果」をどのように思っていたか(あるいは、これをどのようにノーランが描こうとしていたのか)は明白である。  ◆ケネス・ブラナーは、今回は出番が少ないながらも、強い存在感を示している。  最近のノーラン映画での活躍から、マイケル・ケインがノーラン映画で占めていたポジションを継ぐのは彼であろうと思っていたが(英国のベテラン実力派俳優という共通項がある)、次回作の出演者としてはアナウンスされておらず、出演しないのであれば少々残念である。  ◆ラミ・マレックが演じる人物が終盤で重要な証言をするが、そのように証言した動機がよく分からなかった。  再鑑賞すれば分かることもあるのかもしれないが、とりあえず関連する書籍を読んでみるつもりである。
[インターネット(字幕)] 8点(2025-03-03 12:45:16)(良:1票)
2.  追いつめられて(1987)
以前に一度,レンタルビデオで観て,この前テレビで見直しました。最初観たときは,やはりオチの印象が強かったのですが,今回観て,最後の最後に本当に主人公は追いつめられてしまった,という余韻を残して終わる物語だったのだと気付きました。国防省が「ユーリ」の存在を想定していたというのは実話っぽいですね。一番のワルは,結局,ジーン・ハックマン演じる長官であり,権力者のしたたかさもよく表現されています。一目惚れから真の愛へ,というラブロマンスの側面は陳腐であり,傑作とまでは言えないものの,スパイ物の秀作といえるのではないでしょうか。
7点(2003-12-15 14:28:52)
3.  オープン・ユア・アイズ
「何が真実なのだろうか?」と考えさせる知的な面白さがある。しかし、別様の解釈があり得るとはいえ、やはりオチが今ひとつだったと思う。トリックに乗ることまでも楽しめれば、最後まで面白く観ることができたのかもしれないが。もっとも、監督がまだ20代の若手であることを思えば、こうしたオチの映画を作る感覚も理解できなくはない。
6点(2003-08-10 21:20:39)
4.  踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!
悪くはないです。オープニングシーンは、映画館で観た方が楽しめるでしょう。このシーンは、無意味なようでちゃんと伏線になってます。あと、エンタテインメントに徹している姿勢は買えますね。ちゃんとお金もかけてます。しかし、話がマンネリ化しており、新キャラでもその埋め合わせはできてません。「警察組織の矛盾」だけで、ここまで引っ張るのは難しいでしょう。そこで「監視と盗聴による捜査」を持ち出したのでしょうが、そのおぞましさの描写が中途半端でした。また、袴田課長(小野武彦)の影が薄かったのは、個人的には非常に残念。
6点(2003-08-05 10:09:10)
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