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マーチェンカさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 206
性別 男性
ブログのURL https://www.jtnews.jp/blog/22117/
年齢 43歳

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1.  思い出のマーニー 《ネタバレ》 
一度見た後に、杏奈とマーニーの本当の関係を思い起こしながら劇中の二人の様子を反芻し、二度目見る事があれば、その時には二人の関係を念頭に置きつつリアルタイムで彼らの内面に注目しながら見返す・・・そんな楽しみ方ができる映画だと思います。  劇中杏奈が見せるような「愛されていない」「見捨てられた」という意識は、まだまだ未成熟な年若い精神にとって、とても辛い、孤独で切実なものだと思います。  また冒頭の、公園で描いた絵を杏奈が先生に見せようとする時に、頬を赤らめながら、しかし何か期待するようにその絵を先生に差し出そうとした場面を考えると、杏奈は最初から「誰かに受け入れられること」を求めていたのではないかという風にも見えます。  その事と、養母が自分を養育するのに市から交付金を受け取っているという事実に深く傷ついた様子を考え合わせると、彼女は「誰かから愛され、また自分も愛したいのに、それが裏切られるのが怖い、そしてそんな裏切りを犯した対象を許せない」というメンタリティを持っていたようにも見えます。  そんな未成熟ながらも一生懸命に悩んでいる若い精神にとって、例えば劇中でのマーニーとの関係を通して杏奈が得たような「無条件に愛され、そして愛している、そしてその上で裏切られたと自分が感じても相手を許し、愛し続ける」という経験は、そのような辛さや孤独、そして「誰かを愛そうとして裏切られることへの怖れと怒り」を乗り越えるために必要な物だったのだと思います(実際杏奈は、マーニーと貴重な関係を築き、最終的に彼女を許すという経験を通して初めて、養母の愛に気付くことができました)。  「太っちょブタ」と杏奈から罵られたあの娘が傍から見れば普通に良い子であるはずなのに明確に美醜を基準にして悪者のように表現されているという手つきの安易さや、あるいは痛ましい虐待事件がしばしば報道される今の時代状況を考え合わせた上での、杏奈の「幸せさ」とその悩みの「生温さ」を指摘することも、もしかしたらできるかもしれません。  しかし僕自身はそれでも、この作品の中にある杏奈の悩みは、決して少なくない人たちが経験するものであり、そして彼女がその悩みを克服するうえで通過した「愛し愛される、そして相手を許す」という経験は、間違いなく人間にとって不可欠なものだと思います。この映画では、そのような「葛藤と浄化の過程」が、「祖母と孫の時を超えた交流」というドラマチックな要素も含めて、静かに、しかし確実に感動的に表現されていると思います。
[映画館(邦画)] 9点(2014-08-10 23:21:56)(良:2票)
2.  おもひでぽろぽろ 《ネタバレ》 
レビューを書くにあたって一つだけ、自分が初めて劇場で見たジブリ映画がこれだった、というごく個人的な「おもひで」を書いておきたいと思います(^^;)。  主人公である27歳のタエコは、親元を離れて就職を経験するなど、一応は自分自身の人生を自分だけの手で所有する事になり、その結果、自分自身の気持ちと自然に向き合うようになったのだと、僕には見えました。その結果、彼女の胸には数々の「おもひで」が去来するようになったのだと思います。  その彼女の「おもひで」の数々が、今回見返してみて、まるで自分自身のかつての「おもひで」に接しているかのように親しく感じられたのです・・・と言うよりも、自分自身の気持ちに素直に向き合うようになった27歳のタエコが、彼女にとって最も親しい、自分にとっての中心となる大事な感情が秘められた「おもひで」を一つ一つたどって行くそのプロセスが、僕にとってとても素直に響いた、ということかもしれません。  子どもらしい些細な感情を基調に淡い色調で描かれているので非常にマイルドな印象を受けますが、小学校時代のタエコの「おもひで」で描かれているのは(もちろん観ていて微笑ましいものも含まれるものの)、いずれも自分自身の本質的な「疑問」や「感情」を押し殺されるような、実はタエコにとってとても過酷な経験ばかりです(例えばタエコはその後、「分数の割り算」に対する本質的な疑問を解く事はできませんでしたし、劇団の子役になることも叶わず、何より転校生に対しての「後ろめたさ」を長い間引きずらなければなりませんでした)。  その数々の「おもひで」に接して、27歳のタエコはある時は、そこから自分自身の大事な気持ちを(つまり、疑問や喜びなど、様々なことに対して自然に、素直に心を動かしていた自分自身のありようを)振り返り、またある時には「トラウマ」とも言える深刻な後ろめたさと真剣に向き合うのですが、そんな彼女の姿が、僕にとってとても力づけられるように感じられたのです。ラストシーンで初めて、27歳のタエコと小5のタエコが(恐らく27歳のタエコは気づいていないままで)「出会い」を経験しますが、少し大げさな言い方をすると、僕はこのシーンで27歳のタエコがようやく、数々の「モヤモヤ」を抱えた小5のタエコ(つまりかつての自分自身)と「和解」をすることができたように見えて、とても心温まる思いがしました。
[地上波(邦画)] 10点(2007-10-20 00:19:51)(良:1票)
3.  大人は判ってくれない
僕はトリュフォーの映画はこれしか見ていません。たった一作しか見ていない監督の作品にコメントを書く事の無謀さはよくわかっていますが、それでもこの作品に関しては何か一言せずにはいられません。僕が育った環境はもちろんアントワーヌのそれとは違いますが、それでも彼の感じている孤独が、他人事と思えないのです。
10点(2003-10-18 01:46:22)
4.  オープン・ユア・アイズ
先が見える感じはしたのですが、それでもかっちりと作りこまれているみたいで、最後まで引き込まれながら見ました。
7点(2002-07-06 20:02:59)
5.  男と女(1966)
僕はまだまだ精神的にガキなのでこんな大人の恋愛映画にコメントを書くのも無謀な気がするのですが、僕なりに楽しめました。良いですね。有名なテーマ曲も、映画の雰囲気も、物語も。もっと大人になったら見返したいです。
8点(2002-05-06 19:43:31)
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